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2020年4月5月 非常事態令下の「一服いかが?」
<その2>



非常事態令下のペルーいいかげんにしてよ日記

2020年4月11日(土)
(6)<おじいさんは隣町ルリンへ買い出しに>


2020年4月18日(金)
(7)<上天気すぎてフキゲンになれません>


2020年4月23日(木)
(8)<パチャカマックの星空(…ってあったのね)>


2020年5月5日(火)
(9)<リマから眺める天の川!>


2020年5月12日(火)
(10)<軟禁延長も、めげずにいろいろ改善中>


2020年5月15日(金)
(11)<2年2ヵ月ぶりの全校一斉身長測定>


2020年5月27日(水)
(12)<カランドリアの巣立ち、アマンカイの発芽>


2020年4月11日(土) 午後6時の室温26.7℃ 外気温23.9℃ 曇り
非常事態宣言下のペルーいいかげんにしてよ日記(6)
<おじいさんは隣町ルリンへ買い出しに>



 本日で、外出禁止令下の籠城27日目。

 あす12日でやっと終る…はずが、再び4月26日まで延期となったのは、すでにアルパカページでお話しした通り。
 もうこの際、半年でも一年でも国境封鎖と外出禁止を続ければいいと思います、そうすればペルー人の大半はいなくなり、ウィルスもいっしょに死に絶えますから、ちょうどいいんじゃないかと思います。


 ペルーの大統領も、どこぞの某知事も、深刻な顔を作って緊急事態、緊急事態と連呼していますが、そういうふうに深刻ぶればぶるほど、自分の重要性が高まったかのような錯覚があって、それを大いに楽しんでいる…ようにしか見えないのですがどうしよう。
 パチャカマック界隈でも、配置された警察官やら兵士やらが、オイコラ警官式に、ここぞ!といばりちらしているのが笑止ですが、おそらくそれと似たようなものかと。


 こういう時期こそ、冷静な傍観者であり続け、自分自身のことも第三者として眺める余裕を失わないことが、いちばん大切なのだろうなと思います。
 とはいえ当地では、にゃんと散歩すら許可されていませんので、ときどきムカっとくるのは避けられません。
 でもそういうときは、「オイコラ警官と同レベルまで落ちてどうする!」と思うに限ります、たちまち心がすーっと静まります。



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隣町ルリンのスーパーマーケット。
オイコラ兵士が検問してます。
(男子のみ外出可の日だったので、
お姉さんたちが絡まれています)


 さて、ブラジル帰りで二週間の自宅軟禁が課せられていた宿六も、やっと4月5日(日)から外出できる…と思ってましたら、新しい法令で、日曜は国民(ほぼ)全員外出禁止に。

 加えて、月水金は男子のみ、火木土は女子のみ外出可、というナゾ法令も出ましたが、これは今日からお取りやめということに。(だから言ったでしょ、それぜんぜん意味ないよって…)
 また、祝日のきのう・おととい(聖木曜日&聖金曜日)も、別途、終日外出禁止令が出ておりました。


 ということは、今週宿六が外出できる日は月曜水曜だけなので、あわてて月曜日に隣町ルリンまで買い出しに行ってもらいました。
 自家用車は使えず、一人では持てるものも限られるので、永吉君に同行をお願いしたのはもちろんです。



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おじさんしかいないスーパーマーケット。
みなさん一番食べちゃいけない
パンなど買い込んでおられる模様…


 スーパーの列に私用で並んでいた警察官から、宿六が聞いたお話。
 「今日は『男子の日』だから空いてるけど、『女子の日』は大混雑で大変ですよ。
 祖母・母・娘・いとこ・おばさん…という具合に、一家族から4,5人は連れ立って出てきちゃいますからね、まったく逆効果ですよ」


 そりゃあそうでしょう、ペルーでは車を持っていない女性が、ひとりで買い物に出るなんて習慣、ないですものね。
 安全のためにも、また荷物持ちのためにも、数人で出かけるのが当然です。
 そのへんをまったく理解していない、思いつき法令の乱発、いーかげんやめてほしい。



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宿六の戦利品


 宿六は二時間ほどで帰宅しました。
 非常事態宣言が出てすぐは、ルリンまでの道も封鎖されていましたが、幸い今は、通行許可証のあるタクシーと乗り合いバスが少し走っているそうです。
 (でもここだけのお話、許可証なしのタクシーも、警察の目を盗み、こっそり裏道をまわったりして営業しているそうです。
 これはたいへん健全なことと思います、そうでもしなきゃ生きてけないですものね!
 密かに心の中で応援したいと思います)


 この日の買い出しで、オリーブオイルやまあまあのワイン、ぼちぼちの生ハム、ぼちぼちのバター、ありがたいマッシュルームなどが手に入り、大いに安堵しました。
 残る懸案事項はコーヒー豆。


 手持ちのコロンビア豆がそろそろ底をつきますが、ルリンのこのスーパーマーケットでは、恐ろしいことにネスカフェくらいしか売っていないらしく…
 まあどうしようもないときは観念しますが、なんとか良いコーヒー豆を入手できないものか、あれこれ思案中。
 こういうのはサバイバルゲーム的で、ちょっと楽しかったりもします。



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「男子の日」の近所の市場。
むさくるし……



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パン屋で長蛇の列を作るおじさんたち



 こんなときくらい、炭水化物ためしに避けてみればいいのに……
 おなかが少し引っ込む以外の副作用、ないですよー



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籠城22日目の牛カレー



 軟禁生活には、カレーなかなかいいですね!(もちろん小麦粉なし、お米なし)
 以前は、リマ市内にあるパキスタン系のカレー店がちょっと好きでした。
 でも、家で作るとき「さいごに香辛料をバターでよく炒めたものを加えると、味が格段に深くなる」と知ってからは、うちのカレーのほうがずっとおいしくなりました。



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籠城23日目



 残りのカレーは、トマトやカリフラワー、山羊チーズを足して、例によって例のごとくのオーブン焼き。
 宿六は喜ぶわ洗いものは少ないわの、最強メニュー。まあ食器は大抵宿六が洗ってますが…
 サラダは備蓄ツナ缶とアボカドの、ディジョンマスタード・ドレッシング。



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一日でこんなに根が!


 野菜の種類が少ないので、ひさしぶりにもやし栽培を再開しました。
 いちばん簡単なのはレンズ豆ですね。
 一晩水にひたし、あとは水切りかごに入れて、キッチンペーパーなどでふたをし、日に数回ざぶざぶ水で洗い流すだけ。
 すぐ根と芽が伸びて、二、三日目にはもう使えます。



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豚肉とキャベツ、マッシュルームの
ニンニク&パプリカ炒め。
栽培二日目のもやしも早々に登場


 軟禁状態下では、いつも以上に低糖質&グルテンフリー、おすすめですよ〜
 血糖値がまったく乱高下せず、消化の問題も起きないので、そのぶん不安になりにくいんです!
 当地みたいに、毎日よけいな考えなしの法令が乱発されても、いちいちカリカリしなくてすみます。
 またむやみにおなかが空くこともないので、昼食だけちゃんと摂れば、朝晩はごく軽くていいのも、手間が省けて大いに助かります。



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 チーズケーキ作り。
 今回は材料が限られていますが、どうなるかな。


 ☆下に敷く生地は、アーモンド粉と溶かしバター、ラカントのみ。
 (本当はココナツ粉とアーモンド粉半々くらいが理想ですが、しかたない)


 ☆その上に、山羊の白いチーズとヨーグルト、卵、ライムジュース、ラカントを混ぜたものを流し(生クリームがないのでヨーグルトを増量)、お湯を張った150℃のオーブンで1時間半。超簡単。


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 仕上がりは、やはり生クリーム入りのほうがずっとおいしいですが、意外にわるくなかったです。
 冷凍して忘れていたブルーベリーで作ったゼリーと、ラカントで飾りました。
 下の生地は、アーモンド粉だけだとカリっとは仕上がらないので、次回軟禁されるときは、ココナツ粉は忘れず買っておこうと思います…



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 ペンキ塗りも続行中。
 スルコの古物屋さんで買った、いかにもいかにも中途半端な茶色の家具も、すっきりと塗りかえました。(塗りかえ前も後も、中はドン散らかしのままですが…)
 手持ちの水色ペンキ、もうなくなってしまいましたが、コロナ祭りが終って買い足したら、中の棚板も塗り替えたいです。



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 途中でやる気を失ったものの、なんとか塗り終えた家具。
 もとはテレビの目隠し用でした、テレビがあんなに巨大化するなんて、夢にも思ってなかった頃に作ってもらったのですよね。


 仔猫時代のハスミン猫は、よくこの家具の前に陣取って、アニマル・プラネットに見入っていました。
 そして大人になってテレビに飽きると、この家具の上で昼寝するようになりました。ただただ懐かしいです。



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コロナ祭りのおかげで空気がきれいで、
空の青がすばらしいです。
パチャカマックにいながらにして
スペイン旅行気分ですわい。


 聖週間のいま、もう最高に気持ちのよいお天気ですが、先ほども申しましたように、当地では散歩も禁止。人権無視もここまでくるとお見事!
 気持ちよく日を浴びて歩いたり、海辺で深呼吸するほうが、ぜったいウィルス減ると思いますがねえ。
 もとよりお上のなさることに、まちがいはございますまいが。



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お隣のpapelillo(オオモクゲンジ?)の実が熟し、
きれいなサンゴ色に染まりました。
毎年楽しみな借景です


 コロナ祭りが始まって、かれこれ三か月ほど。
 その間に地球上では、例年通りならざっと1400万人ほどは亡くなっているはずです。
 (各国で敷かれている外出禁止令や過剰な消毒で、おそらく交通事故死やさまざまな感染症死は激減しているでしょうから、もっと少ないかもしれませんが)


 そのうち0.7パーセントを、コロナウィルスが直接のきっかけとなって旅立った人々が占めている、わけですね。
 しかもほとんどは、いずれにしてもそろそろ旅立つ順番が来ていた人たちだったようです。
 私は本当に、人々がいったい何を恐れているのか、まったく理解することができずにいます、それはそれで息苦しいです。


 だれでも順番が来たら、この未開な現代文明下では、野蛮にも必ず何らかの病名をつけられ、旅立つことになります。
 でも自分の順番が来るまでは、たとえこの未開地をさっさと立ち去りたくても、だれひとり旅立つことはできません。
 それだけのお話です。コロナウィルスがあろうとなかろうと、そこは何も変わっていません。



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籠城23日目、聖火曜日の満月


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 籠城25日目、聖木曜日。
 実生のティアレが、ふたつめの花を咲かせてくれました。
 今度は花弁が六枚だけの、かわいらしい花です。
 夕方から夜にかけて開き、二日目の晩から香りが強くなり、今のお天気だと五日くらいは花がもちます。


 哀れな人類が、枯れ尾花じみた恐怖に憑りつかれているあいだも、季節は淡々と進んでいきますね!
 陽射しもやわらぎ、少し気温も下がって、庭仕事もしやすくなりました。
 宿六もちょっとヒマになってきたようですし、良い機会なので、長年気になっていた雑用をどんどんやっつけよう&やっつけさせようと思います。
 時間はたっぷりありますから……




2020年4月18日(金) お昼の室温27.0℃ 外気温27.1℃ この上ない快晴!
非常事態宣言下のペルーいいかげんにしてよ日記(7)
<上天気すぎてフキゲンになれません>



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(宿六の同窓生から届く、
無数のジョークメッセージのひとつ)


 ペルーの大統領が言いました。
 「お金にさわったら必ず手を洗うこと!それがとても重要です」


 涙目の猫が、それに答えて申すには、
 「いったいどのお金?大統領?」
 (=もうさわれるお金なんか、ありません…)


 ペルー共和国が無理やりフリーズさせられて、はや34日。
 もはやこれは、ぜんぜんジョークではなくなってきています。


 当地ではいちおう、困窮家庭に380ソル(約1万2千円)ずつ配っていますが、非常事態令の延長に伴い、もう一度、同額を配ることになったらしいです。
 焼け石に水とは思うけど、ないよりはましか…


 で、法律上は(厳密に法律上だけ)、無職かつ未婚の三児の母である満里子さん(永吉君のつれあい)も、その困窮者リストに入っていたそうで、とても喜んでいます(失礼な、とか怒らずに喜ぶところが良きペルー人)
 じっさいには困窮家庭どころか、今のペルーでは、もっとも安定した家庭のひとつじゃないかと思いますが。
 少なくとも、どこからも給料もらってないのに、給料を払わないとならないうちよりは、ずっと安定しています…



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外出禁止令がずるずる長引くものですから、
再び山羊屋さんのお世話に。


 永吉君一家は、ウィルスへの恐怖に取りつかれることもなく、気分的にも安定しているようです。
 一か月以上、5人で顔突き合わせていても、口論などしている気配すらなく、もともとよほど仲の良い家族なんだなあと感心しています。


 唯一、ちょっとおかしくなってきたのが高校生のハム君。
 女子に比べると男子はやや弱いですね、このところ心因性の不調を感じ始めたようです。
 でも毎朝ゴロゴロ遅くまで寝ていて、運動も勉強も家の手伝いもせず、スマホでゲームばかりして、残り時間は陰鬱なニュースを見てたら、おかしくならないほうがどうかしてる!
 幸いうちの裏には、塀で囲まれた大きな空き地がありますから、涼しい時間帯にそこで少し走らせては?と助言しておきました。


 おかげさまで、自主退避慣れした私たちも、おおむねふだんの生活です。
 病気への恐怖心はゼロ(ペルーはもともと伝染病だらけ、いちいち気にしてたら生きてけません)、経済的にももっとずっと大変な時期が長かったので(笑)、いざとなればどうにでもなるとわかっているので気楽です。


 ウィルスが怖くて日常生活のほとんどを停止させる、とは、本当に困った流行ですね。
 ウィルスは人類の伴侶のひとつですから、人類が存続するかぎり、地球上からウィルスが消滅することはないでしょう。
 とすると、今後はいったいどうするつもりなのやら。例えば次に新型のインフルエンザがはやったら、やはり国境や都市を封鎖するのでしょうか?


 お偉いさん方は、「国民を一人でも多く守るため」と思っているのかもしれませんが、それ以上の有難迷惑はありません。
 だって私たちは、「何とか死なずにいるために」生まれてきたんじゃないですから。生きてそれを楽しむために、ここにいるんです。
 そして生きてるあいだは、お国などに守って頂かなくても、自分で自分の面倒は見られるようにちゃんとできています。


 今のすべての状況のアホらしさには、少しうんざりしてきましたが……そういえばもともとこの世は、そんなもんでしたね。
 あんまりすばらしい世界になりすぎても、むこうに帰るのがいやになるから、これくらいでちょうどいいのでしょう。



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 今週もまた、しかたなく隣町ルリンへ買い出しに。
 大きなスーパーがあるだけでも、ありがたく思わないとなりませんが、リマ市内に比べると品揃えがぐっと劣るのは残念なことです。そんな条件下で、宿六ががんばって探してきた品々です。


 コーヒーは辛うじてお豆が二種類、見つかりましたが…香りがまったくなくて、まずくてがっくり。
 いつもはコロンビアの単一産地ものを6,7種類、とっかえひっかえ飲むという大贅沢をしていたので、この落差は辛いです。朝食はコーヒーだけですし。


 でも、コーヒーがいまいちなときは、ありったけ混ぜてみよ!…が鉄則。
 入手した二種類と、少し残っているコロンビア豆をあれこれブレンドしたところ、だいぶ飲める味になってきました。
 毎日比率を変えて実験中。わりと楽しんでいます。


 なおペルー産の豆は、多くが甘みだけに偏っているので、最後の手段としてライムを一切れ浮かすのもあり!
 レモンやライム入りコーヒーは、さっぱりしてなかなかいいものです。ミルクコーヒーでも意外に大丈夫です。



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 今回初めて買ってみた、冷凍の七面鳥。
 あまり好きな食材ではありませんが、バターと香辛料を効かせてトマト煮にしてみたら、じゅうぶんおいしくなりました。



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冷凍のカニのオーブン焼き(準備中)。
前に切ったら固すぎたので、
とりあえず冷凍しておいたアボカドも
試しに入れてみました。
おイモ風になってわるくなかったです



 いまあまり食べられないのが、魚や魚介類。
 長年いろいろな場所で買ってみておりましたが、近年はレストラン用の冷凍品を扱う会社に、直接出向いてまとめ買いしています(結局それがいちばん確実と悟りました)
 今はその買い置きを、少しずつ使ってやり過ごしています。



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ツナ缶と野菜いろいろのチーズ焼きと、
お茄子ズッキーニの鉄板焼きサラダ



 近所でも、いちおう魚は手に入るようですが、こんな不自由なときにうっかりしたものを食べて、当たりでもしたらめんどうです。
 今は大事をとってちょっとがまん、です。
 かわりにツナ缶イワシ缶は大いに活用しています。



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よく熟したルクマと山羊チーズ、
無糖チョコレート、ラカント、
刻んだクルミ、そしてオレンジ



 ふだんは糖質制限の観点から、果物は控えめにしています。
 でも秋口には、各種出盛りとなって、たいへん魅惑的なので、大統領閣下を見習って「今は毎日食べてもかまわない」という新法令を発布!
 このところ果物の値段も、例年よりだいぶ下がっています。
 パチャカマックには小規模な果物生産者が多いのですが、移動規制で遠くに出荷できないので、地元で何とか処分しようとしているためでしょう。



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 夕食は大抵、地卵や山羊チーズ、オリーブ、自家製塩漬けレモンなど。
 でも今の季節は、庭のザクロつき。



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たまにはこういう夕食も。
イタリア語ドラマによく合います。



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 食材がいつも以上に少なく、つまらないので、ふだん使わない種類のハーブも試しています。
 豚肉と野菜の炒め煮に添えた玉ねぎサラダは、ライムと刻んだhierba buena(スペアミント)入り。
 クスコあたりだと豚肉料理(チチャロンとか)に欠かせないサラダですが、家では作ったことがありませんでした。
 こんなちょっとしたことでも、昔の旅をあれこれ思い出して楽しいです。


 ところで昔からペルーでは、まだ完熟していない固いイタリアン種のトマトを、サラダに使う謎習慣があります。
 ここ十数年で、丸い柔らかなトマトも普及して喜んでおったのですが、パチャカマック周辺では今も昔のトマトしか手に入りません…
 ガッカリしつつも、セラミックナイフなどでうんと薄切りにすれば、どんな固いトマトもけっこうおいしく食べられると学習。



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 今夏は、庭にやってくる蝶の種類が少ないかわりに、モナルカ蝶が大発生。
 毎年必ず、はやる蝶?がちがうのがおもしろいです。



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 顔なじみのシコンヒワ君(saltapalito)。毎日お米をあげています(うちは小鳥用にだけお米を買っています)
 お昼に出してあげるのを忘れていると、窓辺まで呼びに来ます。
 まったくこわがらないので、こんなふうに至近距離から写せます。



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湯沸かし器の修理中、「大丈夫かい?」と
様子を見に来てくれたチャスキ
(後ろの白バケツは睡蓮栽培用でしたが、
アルパカが水を飲みながら睡蓮を食うため、
今ではアルパカ飲用水専用となりました…)


 今週は、急にお風呂の湯沸かし器(テルマ)が水漏れし始めました(こんなこと初めて!)
 考えなしのペルー政府のおかげで、今は修理の人を呼ぶことも、修理材料を買うこともできません。
 でも諦めずそのへんを探してみたら、昨年少し使って、あと捨てるのを忘れていた超強力接着剤を発見(だらしないおかげで助かった!)
 チューブを切ると、まだ中は固まっていなかったので、それで応急処置をほどこしました。


 しっかり乾かしたいので、その後三晩ほど水シャワーで済ませましたが…水シャワー、ちょっと気に入ってしまいました。
 真冬はお断りですが、今の季節だとなんとも爽やかです。
 日ごろのコマコマしたこだわりが、だんだんと減っていくのは、軟禁生活の良い一面かもしれませんね。みとめたくないですけどね…



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 まだ昼間はじゅうぶん暑いですが、毎日すこしずつ秋らしさが増しています、ほんとうに良い季節です。
 空気もますます澄んで、夕方の光が格別にきれいです。


 おとなりのpapelilloの木と、うしろの乾いたロマスも、オレンジ色の夕日を受けて燃えるようです。


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 だいぶ大きく育った糸杉も、梢がオレンジ色に染まりました。
 猫が高々と上げたしっぽみたいです。あーそろそろ、猫をもらいに行きたいなあ!


 おそらく多くの国で、しばらくは「何かというと国境封鎖」癖が直らないでしょうから、あぶなくて当分は旅行する気になれないと思います。
 だったらこのさい猫もらっちゃうか?!…という方向に急激に傾いております(宿六大喜び)
 軟禁生活の今はまだ見に行けませんが、猫の保護施設と連絡をとって、候補三毛さんの写真を送ってもらったりしています。
 非常事態令下でも、楽しみはいくらでも見つかるものですね。



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 夕空の色が紫に変わると、宵の明星チャスカの登場。
 籠城33日目のきのうも、澄み切った日光がキラキラと降りそそぐ、静かなきれいな良い一日でした。


 しかし思えば、近所の散歩すら許されない日々が、もう34日間!
 じっさいのところ、人生初のひどいめにあっているわけで、せっかくならもう少し世の中に怒ったりとか、してみたいのですが…
 お天気がすばらしすぎて、どうもだめです。



2020年4月23日(木) 午後5時半の室温26.2℃ 外気温23.8℃ 快晴!
非常事態宣言下のペルーいいかげんにしてよ日記(8)
<パチャカマックの星空(…ってあったのね)>



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マンゴー添えチーズケーキ…
じゃなくて、チーズケーキ添えマンゴー
(ただいまマンゴー底値更新中)


 籠城39日目....orz

 当地ペルーの非常事態令は、4月26日で終る……はずでしたが、またまた二週間延長が決まったそうで。
 次の期限は5月10日で、その前に週明け4日から、レストランのデリバリー含む経済活動を少しずつ再開させる、そうですが、ま、半分くらいに聞いときましょか。
 今のわたくしの唯一の願いは、5月末の誕生日を本来あるべき姿(自由人)として迎えたい、そしてほぼ決めてある次猫さんも早く引き取ってきたい、ということだけでーす。


 国土封鎖でウィルスを鎮圧する…それもすでに国内に蔓延しているウィルスを人力で鎮圧する!なんて、冷静に考えれば出来るわけありません。
 ワクチンどうこう、というのも、船長それは非論理的です…
 ふつうのインフルだって、まともに効くワクチンないんですから。


 それだけにこの無意味なゲームは、(最初からわかってたことではありますが)やめ時がなくなっちゃうのですよね。困ったもんだ。
 うちの大統領もきっと、「どっかが先にやめてくれないかな」と思っているのでしょうが、いいかげんにしないと、本当にそろそろペルーは滅びへの道を辿り始めますよ、ウィルスとはまったく無関係に。



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 外出禁止令下、二度目のグルテンなし&低糖質チーズケーキ。
 今回は山羊屋さんのクリームチーズと山羊ミルクを加えたところ、前回よりずっとおいしくなりました。
 やはり脂質って大事!



 …ところで、いつもお偉いさんがたが言ってた生物多様性だとかなんとかは、どこいっちゃったんでしょうね?
 ウィルスだってその一部でしょうが!(個人的にはウィルスは生物と思っております)


 なんでもかんでも善か悪か、白か黒か、どっちかにしか分類できない幼稚な考え方、もういいかげんやめにしましょうよ…
 宇宙はそんな単純なものじゃないんですから。



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別の果物添えバージョン


 パチャカマックはその後も、たいへん美しい日々が続いております。
 夏の暑さもだいぶ遠のき、さわやかに日光浴できる季節なのに、多くの人が家に閉じ込められて、この冬は普通の風邪が大はやりしそうですね。
 これで5月に入ると、だんだんと曇り日が増えてきます。
 だから今のうちに、マメにちょっとでも日に当たっておくと、だいぶ違うんじゃないかと思います。



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籠城35日目の空


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日曜日は全国的に外出禁止なので、
とても静かで空気もきれいで、
それを素晴らしくないと言ったら
やっぱりうそになりますね。



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 赤道に近いため、あっというまに夕焼けが終ってしまうのだけが、ちょっと惜しいです。


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 この日はあまりに澄んだ夕空だったので、手持ちでカメラを向けたところ、オリオン座、ふたご座、こいぬ座、金星、シリウスなど、そこそこわかる程度に写ってびっくり。カメラの進歩ってすごいなあ。

 オリオン座大星雲を含む小三ツ星(例の、大昔の視力検査星)も見えていますが、これ、本来のパチャカマックではまずめったに見えないんですよ!
 どれだけ空気がきれいになっているか、ですね。


 こんな機会は二度とないかもしれないので(あったら嬉しいけど困る)、今のうちに珍しいリマの星空、写しておこうと思います。
 三脚はどこにやってしまったかな…
 まったくこのリマで星を撮るために、三脚探す日が来ようとは〜!




2020年5月5日(火) 午後6時の室温25.0℃ 外気温21.4℃ 曇り
非常事態宣言下のペルーいいかげんにしてよ日記(9)
<リマから眺める天の川!>



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 軟禁生活も51日目となりました…
 4月さいごの週は、お天気がすばらしく、お月さんもまだ細かったので、夜空をじっくり眺めることができました。
 「リマに住むこと」と、「星空を楽しむこと」。この二つは、ふだんだったらぜったい両立不可能なのですが。


 流感対策として国を封鎖し、人々を家に閉じ込めるのは、私はあいかわらず完全に無意味と思っております。
 でも少なくとも大気浄化効果があることは、実感としてよーくわかりました。
 今は長いものには巻かれておいて、そのかわり手に入れた時間を楽しんでおこうと思います。
 すべては、あっというまに移り変わっていきますから。



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4月23日、19時の南東の空


 高い雲が少し出ていますが、そのあいだからのぞく星々のキラキラ感。
 いつものリマの、もやっとかすんだ空とは、まるで違います。


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4月23日、19時の北西の空
雲が多いわりに、いくつか星座が見えています。

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 海蛇座の一部(頭)、子犬座、一角獣座、大犬座、
 鳩座、兎座、オリオン座


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4月24日、19時半の南西の空

このへんは薄暗い星座が多いようですが、そこそこ見えますね。
でもカジキ座のすぐ下にあるはずの大マゼラン雲は、町の灯が明るすぎてだめです。
(外出禁止なら、ついでに街灯も消しておくれ!)


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 大犬座、兎座、鳩座
 竜骨座、艫座、帆座のそれぞれ一部
 飛び魚座、画架座、カジキ座



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同じく24日の北東の空


ボケボケ写真ですが、何やかやと写ってます。







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 獅子座、乙女座の一部
 髪の毛座、猟犬座


 ところで今まで、当地では北斗七星は見えない、と思い込んでいたのですが…
 猟犬座がこの高さに見える、ということは、その下にかすかに見える星?は、もしかしてもしかすると、北斗七星(大熊座)のアルカイドかも?しれませんね??


 この方角はアンデス山脈なので、本当に見えるかどうか確信はありませんが、もしかして…と思うだけでも楽しいです。
 北斗七星は、明るい東京の夜でもいつも見えていた、懐かしい星々ですから。


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4月26日、19時半の北西の空



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 オリオン座、双子座、御者座(いずれも一部)
 月、金星



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4月27日、23時半の南東の空

 27日は快晴の一日。大いに期待していましたが、ざんねんながら夜になって曇りました。
 南十字星は、ほぼ真ん中あたりに見えています。
 その左のほうにある華やかなサソリ座と、いくつかの地味な星座が見たいのですが、なぜかこのへんはいつも雲がかかります。


 湿気と排気ガスで、快晴の夏でも空がうすぼんやりしているリマですから、これだけ見えるだけでも完全に奇跡ですが!!


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4月28日、22時の南東の空
うーん、今夜も雲が多い…
と思っていましたら…



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4月28日、23時20分の南東の空

深夜にすっきりと晴れました!

もちろん、アンデスの息が止まるような夜空と比べちゃ、だめです。
でもリマで見る星空としては、ものすごく豪華です!
四半世紀リマで暮らしてきましたが、こんな夜空は初めてです。


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 天秤座の一部
 サソリ座、望遠鏡座
 狼座、定規座、祭壇座
 ケンタウルス座(全身!)、コンパス座、南の三角座
 南十字座、蠅座





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蠍座と南十字座のあたりを拡大します。
(リマをごぞんじの方なら、きっと皆さん、わかってくださるはず。
この星数は、リマではありえない、と!)
私たちがほんのちょっと引きこもるだけで、地球はたちまち、もともとの美しさを取り戻すのですね。


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同じく28日、23時40分の北東の空





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 蛇使い座(一部)
 牛飼い座(一部)、冠座、ヘラクレス座


 この位置に牛飼い座がある、ということは…
 左下の丸印のあたりに、北斗七星のアルカイド星が見えても、おかしくはなさそうですね…


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零時をまわって4月29日となりました。
0時40分の西の空




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 鴉座、コップ座、乙女座
 蛇座(一部)
 北天の冠座、牛飼い座、髪の毛座
 猟犬座(一部)


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同じく29日、1時49分
南東の空を見上げたところ



これ、うっすらと天の川が見えています!
リマにほど近いパチャカマックで、天の川なんて!
信じがたくて、さいしょは雲かと思いました。


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 天高く昇ったさそり座と天の川






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同じく29日、1時56分の南東の空

木星、土星、そして火星が、しずしずと昇ってきます。
天の川は薄いながらも、たしかに見えています。
大気汚染が進む前は、リマの人たちもこんな夜空を仰いでいたのですね。



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 蛇座(一部、尾だけ)
 鷲座、盾座、射手座
 山羊座(一部)、蠍座(一部)
 南天の冠座
 インディアン座(一部)
 木星、土星、火星、そして天の川



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いくつかの星雲や散開星団も、うっすらと見えますね…


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庭の上に星空があるのが、とても不思議です。
ふだんは全天で十個も星が見つかれば、上等ですから…



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星空の下のナツメヤシとイトスギ。
いつもこうだったらいいのに!


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同じく29日、2時59分の東の空

火星もだいぶ高みに昇りました。
いろいろ聞き慣れない名の星座も、下から順にすがたを現します。


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 鷲座、海豚座、小馬座、ペガサス座(一部)
 南の冠座、顕微鏡座、南の魚座(一部)
 孔雀座(一部)
 インディアン座、鶴座(一部)
 木星、土星、火星



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天の川のあたりを少し拡大してみます。
上のほうの、雲のようにもやもやしているところです。


ほぼ中央の、少し右下には、控えめだけれど美しい「南天の冠」座が見えています。

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今日は二つの冠座(南天の冠Corona Australと北天の冠 Corona Boreal)を見ました。
コローナとは冠のことであり、夜空では、こんなにかわいらしい星々をさしています。



正直なもので5月に入ったとたん、急にうすら寒く、曇りがちになってきました。
こんな晴れ渡った晩は、次の夏までもうないかもしれません。
でも今しばらく、夜空には気をつけて見ておこうと思います。



2020年5月12日(火) 午後7時半の室温25.9℃ 外気温22.1℃ 快晴!
非常事態宣言下のペルーいいかげんにしてよ日記(10)
<軟禁延長も、めげずにいろいろ改善中>



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あいかわらず、きれいなきれいな秋の日々。
外出できないなんて、もったいなさすぎ!!


 はや軟禁生活も、58日?目(あんまり長くてわからなくなってきた)。
 今度こそ5月10日で終るはず…でしたけど、またまたまたまた二週間延長だそうで。
 もはや驚きもせず。
 どこかの「先進国」が先にスパっとやめない限り、ぜったい動きませんよ、ビジョン皆無のペルー政府は……



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これでまた数か月は籠れる!
…なんて縁起でもないこと言うのはやめよっと


 今月は、軟禁生活上の懸案がひとつ解決!
 「自由の身」だったころは、レストラン向け冷凍魚介を扱うSEAFROST社で、好きなものを直接買っていました。
 (大手スーパーでも置いていますが、管理がわるかったり、種類がなかったりするので)
 でも今は、会社じたいは営業しているものの、パチャカマックまでの配達は人手がなく不可能、とのことでした。


 ところが先日電話があり、「今日、パチャカマックの小さな食料品店が、うちの商品を買っていきましたよ!」と教えてくれたのです、なんたるご親切!
 すぐ調べてみると、嬉しいことにうちから徒歩圏のお店です。
 宿六がすっとんでいきました、日本が世界に誇るべき氷点下パック持参で。



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 何キロもの冷凍魚介のほかに、ひとりでワインも6本抱えて帰宅した宿六。
 (休日だったので永吉君は同行せず)
 近いとはいえ、よくこんなに持ってくる気になったなあ。飲みたい一心、ですね。
 リマには珍しく、お買い得なガルナチャぶどうワインがあったそうです。



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ということで、さっそくワインをあけて
タコ焼き


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 翌週には同じお店(The Snack Factory)の人が、またリマに買い付けに行くと知らせてくれたので、今度はエビやイワシ、マグロなどをお願いしました。
 これで当分良い暮らしができそうです。


 平常時も、リマのスーパーや市場では、めったに頭付きのエビを売っていませんが、SEAFROSTでなら手に入ります。
 時期によって微妙〜に種類と味のちがう、アルゼンチン産の急速冷凍エビを入荷しています。
 (同じのをスペインの市場でもたくさん見かけました)


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ということで、さっそくワインをあけて、
エビのニンニク焼き



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パチャカマックの果物が新鮮なのは
嬉しい発見。



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豚の三枚肉の鉄フライパン焼き


 仕上げに、むきたてのグリンピースを加えてさっと数分蒸したら、とてもおいしかったです。


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白身魚とアスパラガスのバター炒めと
ローストビーフ(今回は火の入れ過ぎ、次回作に期待)



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ブランデー入り生クリームと、
シナモン&ラカントをかけた
よく熟したルクマ



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 ペルーナイト・チリモヤに、ひとつだけ掌サイズの実がつきました!
 チリモヤは甘すぎて、そうそう好きな果物ではなかったのですが、家でとれたものはぜんぜん味が違う、とわかりました。
 来年以降はきっともっと実がつくと思います(アルパカ肥料いっぱい入れてます)。楽しみです。



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スペイン居酒屋メニュー


 オムレツに細かく切ったエビを入れたら、ふだんよりずっと味が良くなりました。


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 いつもの手抜きオーブン料理ですが…
 この日は、たまたま切ったアボカドのタネとゆで卵が、ぴたっと同サイズだったのがおかしくて…



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 宿六が大好きなイチゴゼリー。
 ヨーグルトのほかに、山羊の真白なチーズも少し入れました、味に深みが出て大正解。
 そうそう今度は、レアチーズケーキも作ってみよう…



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 台所事情がだいぶ改善したところで、やはり懸案だった池の改善に着手。
 パピルスが繁茂しすぎて、このようにほとんど水が見えなくなっていましたが…
 (アルパカたちが少しパピルスを食べてくれましたが、それだけではとても解決せず…)



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 寒くなる前に、と思い、えいっとパピルスを刈り込み、スポンジ状の根っこも取り除くことにしました。
 そして永吉君の協力のもと、ここまで水面が広くなりました。


 その永吉君、水に入るのをめんどくさがり、無精して岸からパピルスを刈っていったのですが、それが返って良い結果を生みました。
 こうして中の島式にパピルスを残せば、今後も管理しやすそうですし、池も広く見えます。
 また、まわりの浅いところを石で仕切って、スイレンを植えようと思いつきました。


 いっぱいに睡蓮が咲く池は夢のひとつですが、前に一株ためしに放り込んだところ、一晩で食いつくされました、貪欲なティラピア成魚の仕業です。
 でもこうして区切れば、大きい魚は入って来ませんから、きっと大丈夫…なはず。しばらく様子を見ましょう。



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 また上のフィルター池も、ミニパピルスが茂って、まったくフィルターの役を果たさなくなっていましたが…
 (ここでもアルパカたちが手伝いを申し出てくれました。
 でもあまりはかどらず、ただアルパカが汚くなるだけだったので、お引き取り願いました)



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 フィルター池もすっきりしました。
 ここでは睡蓮二株が、それぞれ直径1メートル以上の大株に育っています。



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 前にもお話ししたことがありますが、この熱帯睡蓮、わが家いちばんの優等生です。
 一年中休まず、真冬でも花をつける上に、タネとむかごの両方で、いくらでも増えてくれるのです。


 花はとても良いにおいで、ブルーロータス(青睡蓮)の乾燥花とよく似た香りです。
 古代エジプトファンの永吉君も、むかご苗を大事にバケツで育てています。



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 今朝はふたつの花が、仲良く寄り添って咲いていました。
 秋の今もつぼみが次々あがってきていますが、真冬でもこの調子です。ほんと優等生。



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おうちが広く明るくなって
ティラピアたちも嬉しそう。



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 水面がよく見えるようになったら、すぐトンボがやってきました。
 例年より多い気がしますが、パピルスを刈ったおかげなのか、それとも外出禁止で空気がきれいなせいなのか…
 きっと今は世界中で、いろんな生き物たちが、「あいつら(人類)とうとう滅んだらしいね!」とぬか喜びしているのでしょうね。



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 イトトンボもやってきました。
 なんというか、とてもイトトンボ的なきれいな水色ですね。



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さいきんのリマの空は、
このイトトンボに負けない青です…



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 うちに来るトンボたちは、五月末になるとぴたっと姿を消します。眺めるのも今のうち。


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 モナルカ蝶にも、秋の透明な(…例年以上に透明な)日の光が、ほんとよく似合います。

 今日も終日晴れ渡っていましたので、今夜も星空に期待できそうです。
 でも冬は確実に近づいています、そろそろアマンカイのミニ丘も、雑草取りをしておこうとおもいます。
 それでは今日はこのへんで!



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「わーーー待って待って!
私たちの話も忘れないでーーっ!」


はいはい、それはまた来週あたりにね…
(アルパカ写真の撮りすぎなので、ちょっと腰据えて整理します…)




2020年5月15日(金) 午後11時半の室温24.7℃ 外気温20.0℃ 曇り
非常事態宣言下のペルーいいかげんにしてよ日記(11)
<2年2ヵ月ぶりの全校一斉身長測定>




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「私たちの庭にようこそ!
なんでもご遠慮なく食べてってね。
……私みたいに!」



 2年2か月ぶりに、「セニョーラ・ミチカ植樹基金」および「ペルーナイト植樹基金」にて購入した木々の、全校一斉身長測定を実施いたしました!

 今回の計測も、タブレットのアプリケーションを使いましたので、いずれも「おおよその数字」です。


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庭いちばんの背高のっぽは、このポプラ
(アプリでは14メートルと出ますが、
ちょっと疑わしいです、
でも少なくとも12メートルはありそう)



 昨年19年8月にアルパカたちがやってきてから、庭は(いろんな意味で)様変わりしました。

 二頭に押し倒されて、あえなく消滅したのが、ルクマと西洋すももです…
 もともと苗が良くなかったのか、伸び悩んでいましたから、まあ仕方ないですね。
 ルクマの実は、チャスカと宿六の好物なので、自由の身になったら、新しい苗木を植えなおすつもりです。



ミチカ桜 (計12本)


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2020年5月 ミチカ桜代表
いちばん大きなもの 535p!



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2018年3月 455p
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2015年11月 320p
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2014年5月 250p
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2013年7月
植えた当時


 この代表桜は、懐かしのイサーク君がまちがって主枝を切ってしまったのを、数年かけて形を整えたので、愛着もひとしおです。
 今後も切り詰めずに、自由に好きなだけ背を伸ばしてもらおうと思っています。


ミチカ桜



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梅にウグイス…
じゃなくて桜にマミジロミツドリ、字余り


 代表君ももちろん寒緋桜(琉球桜)ですが、花がとても白いのです!
 2017年にやっと初開花して、12本の中でもいちばんの白さに気づいたときは、本当に嬉しかったです。



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花にアルパカ
ミモザも咲いて、ほとんど天国




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こちらの木はもっと寒緋桜らしい、濃い色の花。
ずいぶん花木らしくなってきました!
毎年豪華になっていくのが楽しみです。



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ハチドリのお花見

ペルーナイト柳 (計5本)


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2020年5月 いちばん大きな柳 930p!


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2018年3月 780p
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2015年6月
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2014年5月
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2013年9月
植えてすぐ

ペルーナイト柳


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2020年5月
奥がペルーナイト柳、右奥が桜

 まんなかへんにも桜がありますが、中央のミルト(銀梅花)の育ちすぎで、ここからは見えなくなってしまいました。

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2018年3月

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2014年6月


ミチカ桜とペルーナイト柳

ミチカ・マグノリア


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2020年5月
ミチカ・マグノリアA 414cm


(2018年12月に初めて開花)


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2018年3月
ミチカ・マグノリアA 361cm

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2015年11月
ミチカ・マグノリアA 280cm

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2014年5月
ミチカ・マグノリアA 225cm
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2013年7月
植えた当時



ミチカ・マグノリア A


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2020年5月
ミチカ・マグノリアB 430cm


(2020年1月に初めて開花)

屋根のむこうのイトスギがぐいっと伸びたのにもご注目!


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2018年3月
ミチカ・マグノリアB 350cm

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2015年11月
ミチカ・マグノリアB 290cm
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2014年5月
ミチカ・マグノリアB 250cm
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2013年7月
植えた当時



ミチカ・マグノリア B


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開花した日のようす


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開花の翌日

ペルーナイト洋梨


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2020年5月 325p


 アルパカたちにいつも葉を狙われていますが、幸い高さがあるので、もちこたえています。


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2018年3月 243p
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2015年11月 196p
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2014年5月 195p
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2013年8月
植えた当時



ペルーナイト洋梨

ペルーナイト・イチジク


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2020年5月 300cm


 元気なのですがぜんぜん実がつかないのは、たぶん水のやりすぎ?去年から剪定もさぼっていますし…
 でもこの秋は、私が元気なのでちゃんとやります!



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2018年3月 270cm
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2015年11月 240cm
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2014年5月 180cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイト・イチジク

ペルーナイト・チリモヤ


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2020年5月 240cm?


 昨年と今年と、一個ずつですが、実をつけてくれました。


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2018年3月 推定300cm?

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2015年11月 145cm

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2014年5月 124cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイト・チリモヤ



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チリモヤの花

 地味な小さな花ですが、香りはまるで、トゥッティフルッティのチューインガムです。


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小さな実がついたところ


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先だっておいしくいただきました。
来年からは豊作になる予感。


ペルーナイト桃


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2020年5月 387cm


 だいたい隔年で実をたくさんつけてくれます。
 下のほうの葉は、アルパカさんがきれいに剪定してくれました…



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2018年3月 304cm
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2015年11月 285cm
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2014年5月 177cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイト桃

ペルーナイト・グアバ

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2020年5月 295cm
横に広がってますます元気。
今ちょうど実がたくさんついています。



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2018年3月 281cm
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2015年11月 160cm
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2014年5月 53cm
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2013年8月
植えた当時
20cm


ペルーナイト・グアバ

ペルーナイトりんご


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2020年5月 233cm


 昨年から、アルパカ強剪定の嵐にさらされていますが、なんとか生き延びています。
 囲いを作ってあげたいのですが、外出禁止令下の今は、少量のセメントすら買えません。
 もうしばらく耐えてもらうしかないなあ。



pn1018.jpeg2018年3月 194cm
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2015年11月 185cm
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2014年5月 157cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイトりんご

ペルーナイト・アボカド


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2020年5月 240cm


 アボカドは残念ながら、まったくうまくいっていません。一度は結実もしましたし、いい感じだったのですが。
 まわりの芝を開いて、アルパカ肥料をたっぷり入れたところです。
 あとは全体に切り詰めてみます。



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2018年3月 250cm
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2015年11月 230cm
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2014年5月 140cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイト・アボカド

ペルーナイトびわ


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2020年5月 400cm



 横じゃなくてもっと上に育ってほしいので、下枝を少しずつおとしています。
 びわの葉はアルパカの大好物なので、一石二鳥です。
 今は花期で、下を通るとふわっと甘い香りがします。



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2018年3月 365cm
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2015年11月 210cm
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2014年5月
155cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイトびわ

ミチカ柘榴 (生垣・無数)


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2020年5月 520cm


 アルパカ肥料の効果かな?この夏はぐーんと育ちました。
 いま「小さな家」では、ザクロ食べ放題フェア(時間制限なし)の開催中!
 世間が妙〜な雰囲気ですので、こういう豊かさはとても嬉しいです。



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2018年3月 350cm
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2015年11月 310cm
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2014年5月
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2013年7月 植えた当時


ミチカ柘榴

ペルーナイト・オリーブ (計4本)


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2020年5月のいちばん大きなオリーブ
750cm!



 オリーブらしい明るい銀色の梢が、とてもいい感じになってきました。門を入ったところに、ちょうどよい日陰を作ってくれています。
 前の初夏には、少しだけ花も咲きました。結実はまだです。



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2018年3月 約600cm
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2015年11月 360cm
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2014年5月 280cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイト・オリーブ その1


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2020年5月の二番目に大きなオリーブ
545cm

 姿がきれいで、良い日陰も作ってくれて、宿六が大いに気に入っている木です。
 この木も前の初夏に、少し花をつけました。今度の夏は実もつくかな?



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2018年3月 443cm
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2015年11月 325cm


ペルーナイト・オリーブ その2


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2020年5月の三番目のオリーブ
510cm



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2018年3月 435cm
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2015年11月 305cm


ペルーナイト・オリーブ その3


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2020年5月のいちばん小さなオリーブ
352cm

 弓なりになっているので、ほんとは380cmくらいありそうです。
 隣に迫る桑の大枝を避けるように、こうして曲がってしまったのですよね。
 でもその枝も落としたので、今年はきっと、さらに勢いづくことでしょう。


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2018年3月 330cm

 これ一本だけが、なんとなく伸び悩んでいましたが、思い切って剪定したところ一気に元気になりました。

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2015年11月 158cm


ペルーナイト・オリーブ その4

ペルーナイト・マンゴー


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2020年5月 342cm
順調に育っています!



pn1618.JPG2018年3月 231cm
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2015年11月 130cm
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2014年5月 43cm
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2013年8月
植えた当時


ペルーナイト・マンゴー



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18年には実がひとつだけつきました。

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熟すとこんなオレンジ色に。
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品種はわかりませんが、味も香りも上々でした。


<おまけ・その他の木々と庭のようす>


 いちばん大きなナツメヤシ。


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2020年5月 約8m?
生長点まで約4.5m


 全体の高さは、たぶんあまり変わっていない気がします。
 でも幹はじわじわ伸びているようで、また葉もとても多くなりました。
 少し古い葉を落としてやると、育ちぶりがわかりそうなのですが、高すぎて誰も落とせません…


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2018年3月 約8m?
生長点まで約4m


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2017年6月 約8m??
生長点まで約3.3m




 二番めに大きなナツメヤシ。


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2020年5月 8m!

 ナツメヤシも、こんなに成長が早いのですね。
 本来そういうものなのか、地味豊かなパチャカマックだから、なのか…??
 涼しい日陰は、絶好のアルパカ避暑地となっております。


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2018年3月 5.8m
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2017年6月 4.75m


 50歳記念に植えたココヤシ2本。


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2020年5月 408cm

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2018年3月 355cm
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2015年11月 140cm


 (点々と挿し木したローズマリーの、その後もご覧ください。
 通路をふさがんばかりになっています)


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2014年5月
植えた当時
(海辺で拾ったみたいな
姿でした)


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2020年5月 430cm

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2018年3月 285cm
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2015年11月 170cm


 ゴールドクレストと「猫の木」。


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2020年5月 470cm


 フランクリン君…
 植えるとき、もうちょっと間隔あけとけば良かったのに……


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2018年3月 334cm
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2017年 253cm
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2016年 166cm


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 同じときに、離れた場所に植えたゴールドクレストは、ほかの3本より、ひとまわり大きく育っています。まわりがあいているからでしょう。

 ついでながらこの大きなゴールドクレストの足元には、かわいい猫たち、ハシンタとハスミンの抜けがらが眠っております。


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 チャスキはこの「猫の木」が大好きで、毎日ブラシがわりに身体をすりつけ、ついでにお墓に植えた多肉植物を齧っていきます。
 これでは、思い描いたようなかわいいお墓には、ぜったいなりませんね…
 でも、思い出をうずめたところがいつもにぎやかなのは、なんだか嬉しいです。



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 いまこの「猫の木」に、底抜けに明るい歌声のカランドリア(クロヒゲマネシツグミ)が巣をかけています。
 そしてきのう(5月14日)あたりから、ヒナのピヨピヨ声が聞こえてくるようになりました!
 ますます賑やかな「猫の木」です。




 いちばん背の高いイトスギ。


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2020年5月 9m!

 いちばん大きなナツメヤシを、かるがると追い越してしまいました。
 屋根の向こうに見えてきた兄弟イトスギに、両手を振って挨拶してますね!


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2018年3月 615cm
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2017年6月 333cm

 台所前のザクロ。


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2020年5月 490cm

 背丈はあまり変わりませんが、横幅がものすごく広がっています。
 豊穣そのものの見事なザクロですが、そこだけは見習っちゃだめですね。
 引き続き、いったいどこまで大きくなるのか、ほうっておこうと思います。


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2018年3月 440cm
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2014年1月の同じザクロ…
アパートの鉢植えを移植したところ。


 フラウィウス君、こと巨大アスクレピアスのその後。


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2020年5月 310cm!
もはや木になってますー


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2018年3月 約200cm
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2017年6月
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2017年1月

 2016年に入手したタネの、唯一の生き残りフラウィウス君。
 さいしょはモナルカ蝶二、三匹分くらいの小ささでした。




 裏庭の変遷。


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2020年5月

 イトスギの成長のあまりの早さには、今も日々、驚いております…
 季節にもよりますが、月に20〜30pほど伸びているようですので。


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2018年3月

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2015年9月

イトスギ君たち、つくしみたいに小さかったなあ!



 前庭の変遷。


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2020年5月

 すべてが着実に育っています!

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2018年3月


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引越し直後、2013年9月

 右手、芝の中にうっすら見える細い棒きれが、左の写真のペルーナイト・オリーブです。
 ナツメヤシも、こんなにひょろひょろしていたのですね。



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2009年4月、スタート地点。

 よくこんなところに庭作ろうなんて、思いましたよね…



軟禁生活も二か月…となりましたが、おかげさまで私たちは、ここでかなり楽しくやりすごせております。
みなさまから贈られた木々のおかげです。




2020年5月27日(水) 午後8時の室温23.6℃ 外気温19.7℃ 晴れ
非常事態宣言下のペルー いーーーかげんにしてよ日記(12)
<カランドリアの巣立ち、アマンカイの発芽>



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父の日のお勧めニューファッション


 先週末、一気に6月30日まで!の、非常事態令延長が発表されて、わずか数分後。
 この手のジョークが、ドドドドドドドーっと届き始めました…みなさんヒマねえ……


 しょうもないのばっかですが、でもワイシャツとお揃いのマスクは、ほんとに売れるかも?!


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「ごめんね猫ちゃん、もう鶏肉がないのよ」
猫 「で、犬は?」
「犬のフィドはね、土曜のバーベキュー用なの…」


 …もはやこれも、さほど冗談でもないように思いますが。
 リマ都市部の正規雇用者だけでも、すでに120万人以上の失業者が出ているそうですから。
 しかしここは、労働人口の72%は非正規雇用という国。数字に上がってこない人たちの苦境は、もう想像も及びません。


 もちろん、あのン十年前の経済危機も乗り越えた、たくましいペルーのみなさんですから、必ず自分で何とかするのはわかっています。
 が、そうはいっても、お金のない国がこんな無茶をして、あとあと政府は、どう責任をとるつもりなんでしょね。
 最初から責任とる気なんか、全くないのもわかってますけどね…


 (それにしてもこのかわいい白猫ちゃん、飼い主さんが見たら怒るでしょうね〜
 台所のお湯で、大事に洗ってあげてるだけですよねえ)



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軟禁生活、第70日目。
「猫の木」に巣をかけたカランドリア
(クロヒゲマネシツグミ Mimus longicaudatus)
の、ヒナを見つけました!


 いつまでも終らない、自宅軟禁生活。今日で第73日目です。
 私たちは呆れかえりつつも、おかげさまでふだん通りにすごしております。
 することはいくらでもありますし、また今週はカランドリアの巣立ちで、少しハイになっております。


 とはいえ日本を含む世界中で、あたかも、「今まで人間はひとりも死んだことがなかったのに、今回コローナ・ウィルスのせいで初めて死者が出た!」
 と言わんばかりの過剰反応が起きていることは、いまだにどうしても理解できずにおりますが……死ぬってそんなわるいことかしらねえ??
 コローナ・ウィルスじたいも、何がそんなに特別にこわいのか、私には今なおまったくわかっておりません。別にわかりたくもないです。


 現時点のペルーでの死者数は、約3800人だそうです。
 ご参考まで、毎年のペルーの死者数は、多い年で約15万人。いっぽう出生数は、約60万人(!)
 少なくとも、ペルーが消滅する心配だけは、今のところなさそうです。


 また南米全体では、ブラジルでの感染拡大が、このところニュースで盛んに喧伝されておりますが…
 心配になった方は、まずはブラジルの総人口をチェックしてご覧になるといいかもしれません。
 私がボルソナロ大統領の肩を持ついわれはないのですが、でもコローナ・ウィルスに関してだけは、あの人つねに正しいこと言ってますね。
 あまりに正しすぎて、多くの人には理解してもらえていないようですが。



 …うーんせっかくなので、少し数字を並べてみましょうか。
 (いずれも本日5月27日に、そこらへんで入手できた数字。まったくウラはとってませんしミスタイプもあるかも)

国名 総人口 死者数 総人口に対する比率(%)
スペイン 4700万人 27117人 0.05769
イタリア 6000万人 32995人 0.05492
エクアドル 1700万人 3203人 0.01884
ペルー 3300万人 3788人 0.01148
ドイツ 8300万人 8416人 0.01014
ブラジル 2億7000万人 24512人 0.00908
チリ 1900万人 567人 0.00298
コロンビア 4800万人 726人 0.00161
アルゼンチン 4400万人 492人 0.00112


 つねに移り変わるこんな数字など、もとよりなんの意味もありませんが…
 ただ、メディアの意図的なねじまげ報道を笑うために、並べてみました。


 結論。
 これらの数字から言えることは、現状ではブラジルもペルーも、ヨーロッパの優等生とされるドイツレベルの死者数である、ということです。


 もちろんどちらの国も肥満人口が非常に多く、またこれから冬に入りますので、今後もしばらく増加傾向が続くのは避けられないと思いますが。
 (…でも誰しも、いつかはなんらかの理由で死ななきゃならないのですよ。
 逆にこんな星で、永遠に生きろと言われるほうが、よっぽど困ると思いませんか…?)


 さて、今度はラテンアメリカの近隣諸国だけ見てみましょう。
 すると、エクアドル、ペルー、ブラジルが突出(というほどでもないけど…)しているのがわかります。
 ブラジルについては、貧困層が密集するファベーラに原因があることは、ほぼ世間のご意見が一致しているようです。


 いっぽうエクアドル、ペルーについては、宿六に持論があるようなので披露してもらいましょう。(宿六は、あの忘れがたきアジノモトペルー勤務時代に、中南米マーケット新規開拓のため、諸国の市場をつぶさに見て回ったので、けっこうそのへん詳しいようです)


 エクアドルおよびペルーと、死者数が少ないチリ・コロンビア・アルゼンチンの決定的な違いは、宿六の意見では、

 「小売り市場というものが、あるかどうか」

 だそうです。

 エクアドルとペルーには、個人がお買い物に行く、小売りの大型食品市場がたくさんあります。
 そうです、あの観光客もよく行く、スルキージョの生鮮市場みたいなところですね。
 そこには多くの小売店がある上に、特に午前中は大勢の買い物客が詰めかけるので、しぜんと多くの接触が生まれます。


 でもアルゼンチンとチリの場合は、市場は卸しかなく、ほとんどの人は東京同様スーパーマーケットで買い物をするそうです。
 またコロンビアの場合は、生鮮食品を扱うボデガ(ミニマーケット)が非常に多く、そのおかげで多くの人が近所でささっと買い物を済ませることができるそうです。(ペルーにもボデガと呼ばれる店がありますが、生鮮食品はまず置いていません)


 さらにペルーでは(これはちょうど先週あたり話題になっていましたが)、冷凍冷蔵庫普及率がわずか47.5%と、たいへん低いのですね。
 そういえば永吉君一家がうちに引越してきたときも、テレビも携帯も持っているけど冷蔵庫はない、という状態でした。


 要するに当地ペルーでは、厳しい外出禁止令など、最初から何の意味もなかった、ということですね。
 少なくとも国民の半数は、毎日外に出て、大混雑の市場で買い物をしてこないと、その日の食事が作れないからです。
 ほんとアホですね、あの大統領は。


 …それにありていに申しまして、現在のペルーでの死者数は、うるさい毎日の報道がなければ、一般市民にはまず認識できないレベルの数字です。
 私の生活実感としても、感染者も死者も知人には一人も出ていませんし、ご近所でもまったく話を聞きません。
 もしネットがなければ、コローナ・ウィルスなるものの存在についてすら、気づいていなかったろうと思います。



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周囲を警戒しながら、せっせとエサを運ぶ親鳥

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 軟禁生活、第71日目。
 この日巣立ったカランドリアのヒナは、私の部屋の前にある、スイカズラの藪に引越してきました。
 親鳥がその様子を、心配そうに見守っています。
 ヒナは日暮れまでピーピーピーピー啼き続けたので、こちらもソワソワどうにも落ち着きませんでした。



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 軟禁生活、第72日目(昨日)。
 朝、気になってヒナを探しに行くと、今度は台所前のザクロにとまっていました。
 巣立ち前後は、ヒナにとっていちばん危ないとき。無事に朝を迎えられて良かったです!



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「お父さんお母さん、おなかすいたーー!」
ほんと全身で叫んでますね!


 ヒナはせっぱつまったように啼き続けます。
 でもときどき親鳥が、キーっと一声するどく鳴くと、ピタっと静まります。
 近くに鷹などがいるとき、親はそうやってヒナを黙らせているようです。



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「わが子よ、いま行くぞ!」
(青虫さんがつかまったようですね…)


 エサをくわえた親鳥は、いったん近くの別の木にとまって、あたりをしっかり見まわしてから、ヒナのところへ行きます。


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 親鳥が飛んでくるのを、文字どおり首を長ーくして待ち構えるヒナ。かわいいなあ。
 きのうより、もうずっときれいに羽根が揃っています。



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 ザクロの藪で、仲良く寄り添う親子。
 葉も枝も細かく茂ったザクロは、身を隠すには最適なんでしょうね。



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 きのうは終日曇りで、少し寒かったので、ヒナはふくらスズメみたいにふくれていました。


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 じきに親鳥が戻ってきました、また何か大きなものを捕まえましたね。


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 親鳥が何度も往復して、だいぶおなかいっぱいになったのでしょう。
 ヒナはうつらうつらしはじめました。そしてときどき、こんな大あくびもします。



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 でも親鳥が戻ってくると、たちまちシャキっとします。
 全身をふるふる休みなく震わせて、エサをねだります。



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キリっとしたまなざしが印象的な
美形のカランドリア夫妻



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 カランドリアは、リマ市内の公園などにもよくいる鳥です。
 なんとも朗らかな声の持ち主で、メロディを次から次にかえながら、日がな一日歌います。
 たまにほかの小鳥や、犬の鳴きまねなんかもします。


 でもどうしてだか、パチャカマックのうちの庭には、なかなか来てくれませんでした。
 ザクロの季節だけは、ちゃっかり食べに来るのですが、毎年「ザクロの切れ目が縁の切れ目〜」という感じでした。



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小鳥専用フルーツパーラー千羽屋



 カランドリアはいつも上機嫌で歌うので、それを聞いているだけで、こちらも幸せな気分になります。
 なのでなんとか定住してもらいたいと、ここ数年は台所前にいろいろな果物を並べて、カランドリア寄せの実験をしていました。
 (カランドリアの主食は虫ですが、果物もちょいちょい食べに来ます)


 結果、トゥーナ(ウチワサボテンの実)とザクロがいちばん好きとわかりました。
 その二つを、できるだけ切らさないようにしていましたが、それでも春先から夏にかけてはどこかへ行ってしまうのですね。



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 結局は昨年になって初めて、とうとう一年中、うちの庭ですごしてくれました!
 木々が大きくなって、落ちつける環境になったのがお気に召したのかもしれません。
 そして今月は、ついに庭内繁殖も確認できて、これで一生カランドリアには困らない?と思うと、ほんとうに嬉しいです。


 あの楽しい歌声も、日のあるあいだは始終きこえるようになりました。
 今は外出禁止令のおかげで、家の周囲がたいへん静かなので(そこんとこだけは非常事態令とても気に入ってます)、なおのこと美声を堪能できています。


 カランドリア寄せでいろいろエサを試すうちに、ほかの訪問者も増えました。
 水色のソライロフウキンチョウの大好物は、バナナとウチワサボテンの実。
 黄色のキンノジコは、トウモロコシとお米です。



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 小鳥用の果物盛り合わせを、そのへんに置いておくと、待ちかねたマミジロミツドリ(Coereba flaveola)たちが、平気でうちの中まで入ってきます!
 体調11センチくらいの、小さなかわいい鳥です。



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 英名ではBananaquit、バナナ好きとされていますが、うちではバナナは他になにもないときしか食べません。
 まずウチワサボテンの実、次いでオレンジがお好みのようです。



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 さて、長々と軟禁されているあいだに、夏から冬へとうつりかわり、そろそろアマンカイの季節ですね。


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 昨年は7月に、近所のアマンカイ群生地(空き地)で、たくさんタネを拾ってきました。


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オリーブじゃなくてアマンカイのタネです


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 採取した無数のタネを、わが家のプチ・ロマスにみっしり植えこんでおいたのが、いまめでたく次々と発芽中です。
 一度はアルパカに荒らされましたが、幸い全滅はしていなかったようです。


 だいじな16年物の実生のアマンカイも、つぼみが持ち上がってきたところです。
 このぶんでは、今年はアマンカイのお花見はできそうにない…ので、庭であの香りを楽しめるのは嬉しいことです。
 7月ごろに熟すタネの採取のほうは……できるかどうかは、神のみぞ知る、ですね。あーやれやれだ!




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