ペルー談話室 玄関に戻る

2020年12月‐2021年2月 非常事態令下の「一服いかが?」
<その5>



非常事態令下のペルーえーかげんにせーよ日記

2020年12月17日(木)
(27) <マグノリアも咲き始めました>


2020年12月28日(月)
(28) <海に行くなと言われると…> <パチャカマック年末風景>


2020年12月31日(木)
(29) <サクランボ色の海>


2021年1月8日(金)
(30) <タキーレ島の黒牛よりご挨拶> <非常事態令 明日で300日目ですと>


2021年1月16日(土)
(31) <ルリン川ますます増水中>


2021年1月27日(水)
(32) <またかい…再びロックダウンですと>


2021年1月31日(日)
(33) <だらしなーいロックダウンになりそうです>


2021年2月1日(月)
(34)<楽しい脳内小旅行 〜1月下旬、マンタロ渓谷へ〜>


2021年2月15日(月)
(35) <コローナ君も…いよいよ終りの始まりか?!>


2021年2月17日(水)
(36) <ワンカベリカのカルナバル>


2021年2月19日(金)
(37) <「三種混合ワクチン」緊急接種>


2021年2月25日(木)
(38) <さっさと終れ!第二次ロックダウン> <分譲地「アマンカイの丘」 第三期工事>




2020年12月17日(木) 午後4時の室温24.1℃ 外気温23.3 ℃ 高曇り
非常事態令下のペルー えーかげんにせーよ日記(27)
<マグノリアも咲き始めました>



201216-03.JPG


夕立前の空模様。
このところ夕方の雨が多く、
アンデスに住んでるみたいです!


 昨日は大統領が何かしゃべるというので、また余計なこと思いついたんじゃないでしょね…と、警戒しつつニュースサイトをチラ見しておりました。
 幸い(というかなんというか)、どんなに自分たちががんばってるか、という自慢話がほとんどだったようですが。
 暮らしに直接関係がありそうなのは、今月24日25日、および大晦日と元旦は私用車を使えない、という、「ただのイジワル新法令」くらいでしょうか。


 いやーーーそんなことしても、何も意味ないのにねえ…だってクリスマスや大晦日に集まりたい人は、一日早く、23日と30日にパーティ会場へ移動するだけのことですから。
 私はクリスマスも大晦日も、猫やアルパカと家で過ごしたいので、まったく関係なしですが。
 むしろこの4日間だけでも自動車の騒音が減るのは、個人的には大歓迎です。



201216-04.JPG


雨に濡れたミチカ・マグノリア


 ペルーはもはや、感染拡大防止なんて寝ぼけたこと言ってる段階ではないはずです(もうほぼ全員罹って治ったか、今もってるか、でしょう)。
 こんな小細工しているヒマが政府にあるなら、諸悪の根源たる国民の太りすぎ問題のほうに、さっさと&きちんと目を向けるべきですよね。


 きのうはワクチンのことも、何かくどくど言っていたようですが、興味ないので読みませんでした。
 先々ワクチンを強制されないことだけを祈っています。どうせ遅くとも来年半ばには消滅する(と私は思う)ウィルスのためにワクチン打つなんて、痛い目にあうだけ損ですから。


 世間の雰囲気のほうは、気温があがるにつれて、「見るからに怖がっている人」の割合が激減!してきています。
 マスクを耳からぶらさげた人も、よく見かけるようになりました。いえ、それがまともな健全な反応でしょう、赤道近くの夏の日盛りにマスクなんて、冗談ではありません。


 でも警察がうるさい場所、あるいはお役所や銀行などでは守らざるを得ないので、窓口の人たちも気の毒に、息ができずにいつも以上に(笑)ぼうっとしています。
 当然の結果として、書類などのケアレスミスがとても増えています(その被害経験者は語る…)。当分はそのへん要注意ですね。



201216-02.JPG


せっかくきれいな切手、
貼って出してくれたのに…


 クリスマスもじきですが、日本の友人がペルー宛に投函してくれたクリスマスカードは、なんと!さし戻されてしまったそうです。
 「引き受け停止に伴い、ペルー宛に発送できず…」とありますが、こんなこといわれると、なんだか戦争中みたいな気分になりますねえ。
 当地の郵便会社は、平常時でもキャパ不足でしたから、人員を減らした今は、もう完全にお手上げ状態なのでしょう。


 そんな状態ですので、まだしばらくはペルーからの郵便の発送も、ペルー宛の発送も、やめておいたほうが無難そうです。
 (それにペルーは人口比死亡率世界一。そんな国からの小包を、今わざわざ受け取りたい人はあまりいないと思うので…
 ねんのため私は、今年は一切郵便を出さないことにしました)


 なお米国からのDHL便などは、若干の遅れはあるものの、まあまあふつうに届いています。


201216-01.JPG


一年中クリスマスカラーの
ベニタイランチョウのお父さん


 上天気に恵まれたこの春は、子育てもとてもうまくいき、大きく育ったヒナたちを無事に送り出し、ほっと一息ついているようです。
 今年は12月上旬に、早々にルリン川にも水が戻り、うちではみな大喜びしています。
 いろいろある世の中ではありますが、良いこともたくさんあるクリスマスとなりそうです。



2020年12月28日(月) 午前11時の室温24.5℃ 外気温23.9℃ 明るい曇り
非常事態令下のペルー えーかげんにせーよ日記(28)
<海に行くなと言われると…>



201227-06.JPG


12月14日のブ浜


 夏なのに、お上から「海に行くな」と言われたら、もうぜったい的に行きたくなります…よね?

 先週、非常事態令はあったりまえのように、また一か月延長されました。もう3月から出しっぱなし。
 また、「12月22日から1月4日までは、リマ市(Lima Metropolitana)の浜へ行ってはならぬ」との新ご法度も出ました。
 クリスマスや新年は、二日酔いのまま砂浜でごろごろするのが、リマっ子の大きな楽しみなのに、なんて意地が悪いのでしょう…
 今回も「サーファーその他はOK」という、謎の但し書きつきですが、政府関係者の子息にサーファーが多いのかいな。


 Lima Metropolitanaということは、「北のアンコンから南のプクサーナまでの浜遊び禁止」、という理解でいいのでしょうか?
 とすると、ミラフローレスやチョリージョス、ルリン、あるいはプクサーナなどなど、誰でも遊びに行ける庶民的な浜は、歩道以外は立ち入り禁止となりますから、地元の人はがっかりですよね。(実際にぜんぶの浜を監視などできるのか?…はまた別問題ですけれど)



201227-12.JPG


お食事中のアメリカミヤコドリ
潮水に浸した脚が気持ちよさそう


 でももっと南の、年末年始は大混雑でイモ洗いのアシア浜などは、行ってもいいわけで(も少し北のブハマもセーフ)、感染拡大防止という屁理屈すら通っていませんねえ。
 要は、南に海の別荘を持っているか、借りるかしているお金持ち&小金持ちだけが、ふだんと同じ年末年始を過ごせるわけで、いつも以上に意味不明なご法度です。よくまあ次々と、愚にもつかないことを思いつけるものだなあ。



201227-09.JPG


 わりと珍しいシラガゴイ(ミノゴイ)に会いました。
 中央アメリカに多い鳥で、ペルーでは以前は、うんと北のトゥンベスにしかいなかったそうです。
 でも過去数十年のあいだに、じわじわと南に生息域を広げているそうです。



201227-07.JPG


 この日、海はかなり荒れていましたが、波打ち際はフランクリンカモメ(アメリカズグロカモメ)でいっぱいでした。
 たぶん北米から到着したばかりでしょう。ほほえむような目をした、小ぶりなかわいいカモメです。
 胸が淡いトキ色に染まった個体も多くて、そこがまたかわいいです。



201227-05.JPG


夏の名物
フランクリンカモメの大群舞!



201227-08.JPG


 年越し前の、すかっと夏らしく晴れ切らないこの時期、私はけっこう好きです。まだ人出も少なくて落ち着きます。


201227-03.JPG


こちらは夏至のブハマ浜


 同じ浜でも、海は行くたびにまったく印象がちがうのが楽しいですね。
 21日、夏至の日のブ浜は、波がとても穏やかで大きな湖のようでした。
 日暮れ間近だったせいか、海鳥もほとんどいなくて、ますます静かでした。



201227-01.JPG


そしてこの、金色の夕焼け!


201227-02.JPG


 ぼんやりと眺めているだけで、自分がどんどん豊かになっていくような気のする、みごとな金色でした。皆様にもお届けします。


201227-04.JPG


 鳥も人も少ない浜で、先日会ったシラガゴイ君だけが、暗くなるまでカニやムイムイを探していました。
 このあと海から雲が寄せてきて、土星と木星の大接近は、ざんねんながら見そこねました。
 でも夕月を頼りに、あのへんだろうなあ…と想像するのも、また味わいがありました。



201227-10.JPG


 ブ浜があるマラ川の谷は、果物栽培で有名です。
 今は、ボルゴーニャ種の小粒のブドウがおいしいです。マンゴーもそろそろ大きなのが出てきました。



201227-11.JPG



 大して好きではなかったイチジクも、左のお店でためしに買ったら、とてもおいしくてびっくり。(単に今まで、おいしいのに当たったことがなかった、だけのようです…)
 岩塩とオリーブオイルをかけて、生ハムといっしょに食べると最高です。おかげで良いクリスマスでした。



<パチャカマック年末風景>



201228-02.JPG


 ルリン川の水が、早々にクリスマス前に戻ってきたのは、ほんとうに久しぶりです。
 この夏は水問題がなさそうで安心です!



201228-01.JPG


 「海がだめなら川へ行くさ」と、ルリン川で語り合う二人連れ。
 雨季のはじめの濁流に脚をひたす勇気は、私にはありませんが、地元の人たちは平気で泳いでいます。
 聖週間ごろになれば、水も澄んでちょっといい感じになるのですけどね…



201228-05.JPG


 パチャカマックは、家畜が多いところが大好きです(すぐ近所で豚を飼われたりしない限りは)。
 うちから10分も走ればこの景色です。



201228-06.JPG


 近所を軽くドライブすると、必ず山羊飼いさんご一行ともぶつかります。


201228-07.JPG


 かわいいおばあさんが、トウモロコシやバナナなどの葉を手押し車に積んで、群れのあとをついていきます。たぶん山羊のエサにするのでしょう。
 アンデスの空気をまとったこういうおばあちゃんが、うちのすぐ近くにいてくれることが嬉しいです。



201228-03.JPG


 パチャカマックは、町なかでもこの古めかしさです。
 かつてのパチャカマック駅舎の、ささやかなクリスマス。
 (…よく見ると上のほうに、黒と黄のハロウィン用風船がしぼんだのが、ぶらさがったままになっているのが、またとってもペルーです)



201228-04.JPG


 年末は大忙しの、近所のパン屋さん。
 パン窯を活用して、七面鳥、仔豚、アヒルなど、家のオーブンではむずかしい大物の丸焼き請負いをするからです。
 商品のパンに、いろんなおいしそうな香りがうつったりしないのかな?と、それはちょっと気になるところですが。どっちにしてもリマの人は、ぜんぜん気にしなさそうだけど。



201228-08.JPG


 今年のクリスマス、私がもらったプレゼントは、シチメンチョウ夫妻(奥さんのほうは後日到着予定)と、ヒキガエル16匹と、このゴミ箱でした。(なんとなくファンタジー風組み合わせ?)
 台所のプラスティックのゴミ箱が大きらいで、もう8年くらい代わりを探していましたが、やっと気に入るアルミ製のをCasas&Ideasで見つけました。


 リマのデパートやインテリア店では、さいしょからバーゲンを見込んで価格設定しているので、ふつうだーれも定価では買わないことになっています。
 (定価で買おうとすると、店員さんに「いまバーゲンしてませんよ?!」と驚かれます…)
 このゴミ箱も、年が明ければじきに値下がりするに決まっていますが、それでも今、あえて定価で買いました!(といばるほど高くないけど…)。
 新年以降、ペルーはまたサル真似ロックダウンをするのでは?…という噂があり、もしそのせいで買い損ねたらガッカリですから。


 ちょっと気のきいたゴミ箱って、リマではめったに見つからないので、もし何事もなく新年を迎えたら、バーゲンを待ってもう一個買っておこうと思います。


2020年12月31日(木) 正午の室温25.3℃ 外気温25.5℃ 晴れ、だいぶ暑くなってきました
非常事態令下のペルー えーかげんにせーよ日記(29)
<サクランボ色の海>



201230-01.JPG


 12月28日、クリスマスシーズン向きの?トラックにくっついて、また南へ。


201230-02.JPG


人気のないプンタ・ネグラ浜
201230-03.JPG

 クリスマスが過ぎて急に夏らしくなりましたが、「年末年始はリマ市の海辺へ行っちゃいかん令」、ほんとにみなさん守っているのでしょうか。
 通りすがりに見た限りでは、少なくともプンタ・ネグラは、いつになく閑散としているようです。
 例年の夏なら、平日でも左の写真みたいに混む浜なのですが。



201230-05.JPG


マラ市役所の古風なクリスマス飾り


 所用でマラのお役所にちょいちょい来ています。
 感じの良い人が大半を占めるペルーでも、お役所だけはまったく別次元…なのですが、ここマラのお役所は、宿六が毎回「…し、信じられない…」と絶句するほどの親切さです。
 この日も、「パチャカマックは遠いから、もう一回来なくても済むようにしてあげましょう」と、定時を過ぎていたのに、ささっと手続きしてくれました。


201230-06.JPG


市役所運営のサンタ橇


 そんな夢のお役所ですが、でもクリスマス飾りはなんとも陳腐で古くさいなあ、と思っていたら…
 日没時刻、ただのしょぼい飾り…と思っていたサンタの橇が、とつぜん走り出したのでびっくり!
 お役所のサービスで、行列して待つ子供たちを数人ずつ乗せては、小さな広場をひとまわりするのですね。しかもこれ、三輪タクシーでひっぱっています、最高!
 ほんと税金は、こういう形でこそ市民に還元すべきですねー。ますますマラのお役所が好きになりました。



201230-04.JPG



201230-14.JPG これから海に出てももう真暗かな?と思いつつ、急いで浜へ向かいます。

 お役所の近くでは、広い畑でサツマイモの収穫中です。
 これは中が黄色い「ジョナタン」という種類だそうです。


 このスナップでもやっぱり、左端の人がこちらを向いて、笑顔で写っていますね(これだからペルー暮らしはやめられない…)。
 夏らしくない毛糸帽子をかぶっているので、たぶんマラ川渓谷の少し上のほうから、畑仕事の手伝いに来た人なのでしょう。



201230-07.JPG


海の家のクリスマス


201230-11.JPG


 今夕は風が強いのか、奥のサラサール丘に笠雲…いえ笠霧?がかかっていますね。
 波打ち際には、先日とたぶん同じシラガゴイ君がいます。またむこうから白犬を連れて走ってくる若者も、先日会った覚えのある人です。
 何回か来るうちに、ブハマ浜にも顔見知りが増えてきました。



201230-08.JPG


 水平線を厚く雲が覆っているので、夕焼けは期待できそうにありません。
 でも少しピンク色に染まってきたので、もうすこしだけ待ってみましょう。



201230-09.JPG


 待って良かった!きれいな茜色に変わりました。


201230-10.JPG


 そしてほんの数分間、空も浜も、鮮やかなサクランボ色に染まりました。


201230-12.JPG


 でも赤色は、あっという間にくすんで、涼しそうな紫色に変わっていきます。


201230-13.JPG


 ロス・デルフィネスの別荘地に明かりが灯りました。
 潮風はふんわりとあたたかくて、とても心地いいです。でも家では、猫もアルパカも待っているので(七面鳥はもう寝てしまったと思いますが)、そろそろ引き上げるとしましょう。


 みなさま良いお年をお迎えください。
 今年も折々に、当ペルー談話室にお立ち寄りくださって、ほんとうにありがとうございました!



2021年1月8日(金) 午後4時半の室温25.7℃ 外気温25.0℃ 晴れのち高曇り
非常事態令下のペルー えーかげんにせーよ日記(30)
<タキーレ島の黒牛よりご挨拶>



210105-03.JPG


みなさま穏やかなお正月を過ごされたこととぞんじます。
昨年、人間界はなかなか大変だったようですが、その状態もモウじき終ると、私ども牛界では意見が一致しております。
モウあんまり思いつめたり心配したりはせず、そうして免疫力を上げるようにして、モウしばらくだけやりすごしてくださいね!


<非常事態令 明日で300日目ですと>



210107-01.JPG


 改まったお正月感ゼロの当地では、6日が過ぎてクリスマスシーズンが終ると、「そういえば新年になってたんだっけ?」と気づきます…
 それでも例年なら、1月に入るなり快晴が続くようになって、盛夏の訪れを実感できますが、今年はアンデスの雨雲が強すぎるようです。きのうも昼下がりに雨が降り、たちまち「アンデスのクリスマス」気分に引き戻されてしまいました。
 いつもはあまりの暑苦しさに、7日に大急ぎで片付けるクリスマスツリーも、今年はあと数日はキラキラさせておこうと思います。


 さて東京方面、ふたたび緊急事態令だそうですが、こちらペルーは出しっぱなしのまま、とうとう今日で299日目!です。うわははははは…

 去る6日には、また大統領(苗字どれだっけ?)がなんか喋るというので、ゾクッ…と悪寒が走りました、隣国コロンビアではまたロックダウンしていますし。
 (世界中にウィルスが蔓延してからのロックダウンなんて、無意味です。とりわけ大家族が多いラテンアメリカでは、むしろ逆効果でしかないのは、すでに昨年のペルーが実証したと思っておりましたが…!)


 でもありがたいことに、「どんなに政府が苦心惨憺してワクチン予約ができたか」という自慢話だけでした。で、大半のワクチンは9月(気が遠くなりそうなほど先ですね)にやっと届く…というか届き始めるそうです。
 風邪系ウィルスのワクチンは、もともと気休め効果しかないと認識しておりますが、その上そこまで遅れては、もう気休めの役にすら立ちませんね。
 おそらく到着する頃には、もう打ちたい人なんか、ほとんどいないのではないでしょうか……



210107-04.JPG


1月6日のルリン川
(中流部コチャワイコ近辺)
早くも2月の豪雨期めいた濁流です


 また例の、「浜辺に遊びにいっちゃいかん令」は、12月31日に対象地域がペルーの全海岸部!まで広げられ、また期日も17日まで延長されました。
 でもまあこれは、一応言ってみた、だけなんでしょう、3000キロを超える海岸線を警察が見張るなんて、もとから無茶ですから。


 ためしにgooglemapで海のコンドミニアムをあちこち覗いてみますと、案の定……
 このお正月、砂浜で集まってお酒を酌み交わす人々のスナップが、平気でアップされています。やはりそうこなくちゃね。ペルーだものね。


 まあ私自身は、法律法令はいかに下らなくとも一応守る派なので(純粋に面倒には巻き込まれたくないからです)、じゃあ山ならいいんでしょ?ということで一昨日はルリン川を少し遡ってみました。
 この夏は早々に水が戻って喜んでおりましたが、うーーんどうやら少々、雨が降りすぎているようです。コローナ君よりそっちのほうがずっと気になります。



210107-06.JPG


 1月ごろのルリン川は、ふつうまだ、これくらいの水量のはずなのですが…


210107-05.JPG


1月6日のルリン川
同じくコチャワイコ付近
(湖の大規模地滑り、という
地名じたいすでに怖い…)


 今年は1月6日にして、すでにこの濁流っぷりです。しかもここ、アンティオキアの少し先、けっこう上流寄りなのですが。

 2017年の海岸部エル・ニーニョの際は、ルリン川中流域では土砂崩れが頻発しました。なのでドライブ中に出会った人たちも、みなさんちょっと心配そうでした。これから2月にかけて、あまり雨量が増えすぎませんように。


210107-11.JPG


 さてこの年末年始は、なんと申しましても「10か月間台所休みナシ」の苦行のあとでしたので、ささっとエビを焼いたり…

210107-08.JPG


 …ささっとタコを焼いたりで、極力かんたんに済ませました。あ、これは毎年同じか。
 タコは今まで、なかなか思うように焼けなかったのですが、結局は生のまま、鉄フライパンでじっくり30分くらいかけて焼くのが、いちばんおいしいみたいです。もちろん決め手は、たっぷりのオリーブ油、海塩、ニンニク、粉末のオレガノです。



210107-07.JPG


 甘いものも、いつものようにアーモンド粉&ココナツ粉を軽く発酵させて作る、絶品低糖質ケーキ。
 コーヒー風味のバタークリームでおおざっぱに…いえ豪快に?飾りました。



210107-09.JPG


 多めに焼いたケーキは、残りを後日パンプディング風に。かけてある「お砂糖」は、もちろんラカントです。
 こんなふうにあいかわらず、グルテンフリーと低糖質、きちんと続けております。
 が、マラ谷で買ってくるブドウがおいしすぎて、宿六も私もちょっと体重が増えました。明日からはしばらく果物を避けて、体重を元に戻します。できれば。



210107-10.JPG


 お正月もなんにもしませんでした。
 チリ産の超厚切り(もうちょっとなんとかならんか、と思うほどの厚切り)スモークサーモンやモッツアレラで、cavaでも一杯飲めば、私たちにはじゅうぶん立派なお正月です。


 なんでも自分が楽なようにするのが、いちばんのご馳走&贅沢、と悟った今日このごろでございます。


210107-12.JPG


 冬から初夏まで、サラダをうんとおいしくしてくれたエンダイブは、今は花盛りで収穫は一休み。でもじきに、こぼれダネから無数の芽が出てきます。

 野菜栽培はいろいろ試した末に、私には無理、と諦めましたが、これだけは勝手に増えるので続いています。
 とはいえひとたびは、恐ろしいアルパカ害のため絶滅しましたが、古いタネでもよく発芽するおかげで、すぐまた復活!
 苦みのある野菜はペルーでは貴重ですし、花まできれいなんですからもう最高です。



210107-02.JPG


 もうひとつ花盛りなのが、みちかマグノリア。
 小さなほうの木も今年はとても賑やかで、1月5日には一度に九つも大きな花が開きました。



210107-03.JPG


 マグノリアの豪華な香りは、私の頭の中で、いまやクリスマスや新年とは切っても切れないものとなりました。
 (アルパカたちもありがたいことに、マグノリアの花と葉にはまったく興味を示しません)



2021年1月16日(土) 午前10時の室温24.8℃ 外気温23.8℃ 晴れてきました
非常事態令下のペルー えーかげんにせーよ日記(31)
<ルリン川ますます増水中>



210115-12.JPG


 新しい熱帯睡蓮に、とうとう初めてのつぼみがつきました!
 私にとって、今これ以上に大切な、頭をいっぱいに占めているニュースはないのですが……まあ一応ペルーのことも書くか。


 一昨日、緊急事態令の中味が、またコマコマコマコマ無意味に変更されました。
 しかも地域によって、少しずつ内容が違っており、ますますもってよろしくありません。


 リマ市内の場合は、あの迷惑千万な「日曜日の私用車の利用禁止」というのが復活しました。
 これ、逆効果でしかないですね。乗り合いバスやタクシーの中と、私用車の中と、どっちが風邪ひきやすいかってことです。やれやれ…


 「海辺に行っちゃいかん」令も、月末まで延長となりました。どーせ夏が終るまで、ずるずる延長し続けるつもりでしょうけど。
 でもあいかわらず、サーファーその他の皆さんはOKだそうで、いま「形だけでもサーフィン始めっか?」と思っている人、多いかもしれませんね。あるいはボードのレンタル屋さん、大繁盛かな?
 水着代わりのラッシュガードは持っているので、ボードだけ借りて砂浜に散歩に行こうか?と、28%くらい本気で思ったりします。そして波待ちと称して、ただ浮いていればいいのではないかと。


 リマ市内の夜間外出禁止令は、少し長くなって、夜9時から朝4時までとなりました。これだけは歓迎します。夜静かで助かります。

 いっぽう海の別荘が多いアシア地区などでは、海辺に行っちゃいけない上に、夜は7時から、日曜日は終日外出禁止だそうです。
 これはもうなんというか…ただのいやがらせですね。こういう見せしめ的法令は、国民に対して無礼です。



210115-17.JPG


 緊急事態令に入って、本日で307日目。もはやペルーは民主主義国とは呼べません。
 そろそろカルナバルの楽しげなメロディが、しぜんと頭に浮かんでくる季節ですが、きっと二月のお祭りも、ぜんぶ禁止されるのだろうな。
 こんな無茶苦茶、ペルーの憲法的には何も問題ないのかしらん???


 そんなペルーでも、良いことが全然ないわけではありません。
 たとえばパチャカマック界隈の道路事情は、この3,4年で格段にマシになりました。
 とはいえ2019年10月28日、住民には何の予告もなしに、とつぜんお役所がおもての道をバリバリ破壊しはじめたときは(↑)、驚愕しましたけど!


 あやうく自動車ごと、何か月も家に閉じ込められるところでした。
 幸い工事開始後すぐ、永吉君が「外がやばいことになってます」と知らせてくれたので、慌てて近所の駐車場を借りて、車を移動させることができましたが。


 でもそれからは外出のたびに、うちから離れた駐車場までトボトボ歩かねばならず、折から夏に向かっていたこともあり、荷物の多いときなど非常にしんどかったです。
 そうして何か月も不便な思いをして、やっとこさ工事が全部終って、自由に動けるようになった……と思ったら、お次は昨年3月のロックダウンです。
 なんかもう、閉じ込められ慣れしちゃいました。やっぱりここは民主主義国ではないですね。



210115-18.JPG


道路工事現場の休憩時刻。
いずこも同じで、
お若い皆さんはスマホに釘付け。


 パチャカマック界隈の一連の道路工事は、すべて終るのに、結局三年ほどかかりました。
 でもガマンの甲斐あって、ルリン−パチャカマック―シエネギージャ間の道路は、とても走りやすくなりました。



210115-07.JPG


 特に、うちからアンデス斜面の魅力的な別荘地シエネギージャまでは、とても近くなって喜んでいます。
 以前はそれはそれはひどい道で、軽く一時間はかかったのですが、今ではこの道をすーっと走って、30分で着いてしまいます。



210115-08.JPG


 前はこんな感じの、爆撃でもされたかのような、ぼろぼろの元・アスファルト舗装道でした。
 (ほとんどアスファルトが残っていない元・アスファルト舗装道ほど厄介なものはないですね)
 そんなところに、2016年ごろからコンドミニアムの大看板が出るようになり、買う人いるのかいな?と思っておりましたが…



210115-09.JPG


210115-19.JPG
 先日通ったら、人目を驚かせる派手な作りのコンドミニアムが、すっかり出来上がっていました!びっくり。

 左のGoogleEarth写真は、2015年の同じ場所です。
 こういうのを見ると、やはりペルー人はインカの末裔だなあと思います。
 とんでもない山の中に、急にドカっと大きなものを作るの、大好きですものね。



210115-14.JPG


 も少しGoogleEarthを見ると…
 以前はこの通り、ただの乾ききった岩山でした。
 矢印のところにあるのは、遺跡のように見えますね?重要なインカ道があったルリン川沿いは、もうどっちを向いても遺跡だらけなので、あっても何の不思議もありませんが。



210115-13.JPG


 同じ場所が、一昨年の写真ではこうなっています。
 遺跡部分は、少なくとも囲って保護はされているようですね。でもおそらく、コンドミニアム関係者以外は、入れなくなってしまったのでしょうね。



210115-01.JPG


 おとといこの道を、シエネギージャに向かって、川沿いに少し走ってみました。
 すると川岸に、なにやら人だかりがしています…



210115-02.JPG


 あ、良かった、事件じゃないですね、地元の人が水浴びしているだけですね。
 今は夏休み時期なのに、海辺に遊びにいけませんから、みなさんかわりに川にやってきたのでしょう。
 石を並べて一応プール?を作ったようですが、でも一歩外はこの濁流……勇気あるなあ。



210115-03.JPG


 近くにちょっと風情のある吊り橋がかかっています。

210115-04.JPG


 揺れる橋から見ると、ますます怖いです。
 (こんな急増水中の川で、よくぞ子連れで水遊びする気になれるなあ…)



210115-06.JPG

2017年1月3日


 2017年1月に、この吊り橋の上から眺めたルリン川。
 この年は、沿岸部エル・ニーニョ現象でそれはもうたいへんだった夏ですが、それでも1月はまだこの程度の流れでした。



210115-05.JPG


2021年1月14日


 それが今年は、1月にしてこの状態。


210115-10.JPG


2017年1月3日


 もう少し上流のシエネギージャでも比較してみましょう。

210115-11.JPG


2021年1月14日


 少なくとも今はエル・ニーニョではなく、むしろラ・ニーニャ寄りのようですが、お天気は本当に、どう出るかわからないものですね。
 今日は濁流の写真ばかりですみません。



210115-16.JPG


 かわいすぎる野犬?の群れに追いかけられたりしながら、家路につきます。
 ペルーの犬ってとてもウブですよね、車見ると追っかけずにはいられないのですよね。


 「なぜ犬は車を追っかけるのか?…それは車にジャッキ(ペルーではgata、本来は雌猫の意)を積んでいるからだ」という、クスコのフェルディナンおじさんお気に入りのジョークがあったなあ。


210115-15.JPG


 夕方5時。ルリン川で水浴びしたあと、びしょぬれの髪のまま、三輪タクシーを待つ人たち。
 この夏はどうもうすら寒いので、あんまり無茶して風邪ひかないでね!
 お上にだめと言われたら、もう意地でも水に漬かりたい気持ち、私もよくわかるけどね。



210115-20.JPG


 肝心の熱帯睡蓮のほうは、きのうの夕方から少しずつ開き始め、夜9時に満開となりました。これ、夜咲き種だったのですね…!
 (リマで植物を買う場合、花が咲いたり実がついたりするまでは、ほんとのところ何を買ったのか、よくわからないことが多いです)
 夜間外出禁止令のおかげでしんと静まり返った中、暗がりで咲く大輪の花は、とても神秘的です。色は、濃淡のある上品なピンクです。



210115-21.JPG


 長靴で池に入ってうっとり眺めていたら、ヒキガエルが一匹、ぴょんっと飛び出しました。
 ずっとそのへんに潜んでいたカエルたち、だいぶ落ち着いてきたようです。少なくとも池の近くで三匹、奥の堆肥コーナーで三匹、永吉君の庭で一匹、よく見かけるようになりました。
 にわか雨のよく降る夏なので、カエルには過ごしやすいでしょうね。



210115-22.JPG


 夜咲きの睡蓮は初めてで、てっきり朝日とともに閉じるものと思っていました。
 でも9時を過ぎても、まだ開いています。これなら朝寝坊してもゆっくり眺められますし、昼咲き睡蓮といっしょの写真も撮れますね。



210115-23.JPG


 10時をまわって、やっと閉じ始めました。
 夏ばて気味の心身が、銀色に光る浮き葉と淡い花色を見ていると、少しすーっとします。
 ああ今日は良い日でした!以上終り。まだ朝10時だけど。



2021年1月27日(水) 午前10時の室温26.0℃ 外気温24.7℃ たいへん爽やかな快晴(海に行けない人々の怨嗟の声が大気中に満ち満ちています)
非常事態令下のペルー うんざり通りこして慣れました日記(32)
<またかい…再びロックダウンですと>



 1月31日から2月14日(バレンタイン?)まで、リマ県その他の諸地方で、ふたたびロックダウンをやることになったそうです。
 昨年3月から出しっぱなしの非常事態宣言も、2月末までまた延長です。
 まあだいぶ前から噂になっていましたので、昨晩9時に大統領がなにか話す、と知った時点で覚悟はできておりました。


 いちばんの問題は、ちゃんと二週間で終るのかねえ?ということです。
 政府も国民も、ほんとにもうお金ないですから、それ以上長引かせるのは物理的に無理だろうと期待?(と言っていいのか?)しておりますが。


210127-01.jpg


バカってキリがないのがこわいですね…
大失敗の昨年のロックダウンから、まさか何一つ学ばなかったとは…




 ところで今度のあの人、なんでも理路整然と話すことすらできない人なんですってね?(あ、日本の総理の話じゃないです、ペルーの大統領のほうです)
 宿六が、「あやつの演説を聞いてもイライラするだけですから、動画を見るのはお勧めしません」と言うので、昨晩はRPPのサイトを自動更新にして、チラチラ眺めるに留めました。


 リマ市内に関しては、要は前回のロックダウンとだいたい同じ、ほぼなにもかもがダメな、いちばんきついやつですね。
 ただ今回は最初から、1時間のお散歩は認められているので、それを利用してずるずる大勢がバイト仕事に出かけそうな予感がしますね。
 うーん、予感というか確信。とりわけ、監視がゆるいわがパチャカマックあたりでは。


 また、大型店舗などのデリバリーはOKだそうですが、これは前のときほとんど機能してなかったからなあ。
 問い合わせても「二週間後にお届けしまーす」みたいな感じでお話にならなかったので、あてにしないほうが良さそう。


 前回よりマシなのは、ロックダウンまで4日間あるので、多少とも準備ができそうなことですね。
 宿六は先週あたりから、少しずつ必需品(宿六にとっての必需品、つまりおいしい牛肉やオリーブオイル、ワインなど)を買いそろえていましたが、今日も早朝から張り切って出かけて、パチャカマックでは入手がむずかしい冷凍魚介類を確保。
 でもスーパーWongは、開店時にすでに50人くらい並んでいたので、やめたそうです……と書いていたら今電話があり、たまたま空いている穴場Wongを見つけて買い物できたとのこと。めでたしめでたし。


 私はこういうとき、めんどくさくて全部どうでもよくなるほうですが、とりあえず猫様のカリカリ、アルパカのアルファルファ、シチメンチョウのひきわりトウモロコシはたっぷりあるので心は平穏です。
 どんなことでも、二度目は慣れてるぶん初回よりは気楽ですし、それに前みたいに宿六がブラジルで足止め!とかではないので、きっとふだん通りにやり過ごせることでしょう。


 が!そうは言っても、この阿呆国があるこの阿呆星は、今度こそもうたくさんです。地球って相当にプリミティブなところだ…と知ってはいましたが、まさかここまでとはねえ。いまだにちょっと信じ難い思いです。
 似非権威者とか似非科学とかが外からおしつけてくる形のない恐怖に、いとも簡単に操られる人の心というものは、おそらく中世から何も変わっていませんね。
 それはなかなか興味深いことですが、しかしもうこれ以上はつきあいきれません。この星にはもう二度と戻ってこないぞ!と、今度こそ決心できたのはむしろ良かったのかも。



210127-03.jpg


 天からの、せめてものおなぐさめ?だったのでしょうか。
 昨晩の十三夜の月にかかった、大きな楕円形の暈、とてもきれいでした。



210127-02.jpg


 まるで土星の環でも見えているかのようで、すばらしく神秘的でした。

 リマはやっと、お天気が夏らしく安定してきましたし、ロックダウンに入って一週間くらいで、また天の川が見えたりするのかな?それはけっこう楽しみです。


2021年1月31日(日) 午後4時の室温26.5℃ 外気温25.5℃ 晴れたり曇ったり
非常事態令下のペルー うんざり通りこして慣れました日記(33)
<だらしなーいロックダウンになりそうです>



210130-05.jpg


満月の晩


 本日零時からここリマ市は、なんと二回目のロックダウンに入りました。
 日ごろめったに外出しない私も、公権力によって閉じ込められると思うと、良い気はしませんね…
 でもずいぶんとぬるーいロックダウンになりそうなので、気は楽です。
 いま日曜午後ですが、ご近所からは賑やかな子供の歓声など響いてきて、昨年のロックダウン開始時の異様なまでの静けさとは、まるきり違います。


 さてこのたびのロックダウンでは、「仕事に行っていい業種リスト」がめちゃくちゃ長いです、実に広範囲にわたっています。
 また、各戸から一人が日用品の買い出しに行けますし、また誰でも毎日1時間の散歩が認められていますので(ったく囚人じゃあるまいに)、これはもうまちがいなく、ほとんどの人が時間無制限で外出することでしょう。生活かかってますから、しないほうがどうかしてます。


 政府はもう信じがたいほど馬鹿で、大臣ごとに矛盾したことを言ったり、コロコロと話を変えたり。ロックダウン関連の規則も穴だらけで、どうにもよくわかりません。
 たとえば食品の買い出しは、居住区内のみ許されるのか、それとも隣の区まで行ってもいいのか?その規定を探しているのですが見つかりません。
 うーん明確に禁止されていない以上は、どこまで行ってもかまわないのかな?


 前はあった日曜の終日外出禁止がどうなるのかも、よくわかりません。書いてないってことは、買い物と散歩なら出かけていいのでしょうか?
 海辺禁止令も、いちおう今日で終るんですけど、じゃあ明日からは、1時間の散歩内なら海辺を歩いていいんでしょうか?(これ今、海辺のコンドミニアムで大論争となっている模様…)



210130-06.jpg


深夜の彩雲


 また大規模店舗は、デリバリーのみとなっていますが、金物店は開店OK。
 ということは、その両方に当てはまるSODIMAC(大型の金物店(笑))はどうなるのでしょう?等々、気にし始めると謎だらけ。


 それから同じサービス業でも、計理士さんは仕事に行っていいけど、宿六が分類されるコンサルタント業はだめです。
 その根拠は、いったいなんなのでしょう。計理士さんのほうが免疫力が高い、という研究結果でもあるのかしらねー
 宿六は元からリモートワークなので、いまさらどうでもいいのですが、でもちょっと引っ掛かります。


 運よく仕事に行ける人たちも、じゅうぶん大変です、通勤に自家用車を使えないらしいですから。
 (←あとで聞いた話では、どうやらまず通行証をとってから、車の使用許可証をとる、という方法があるらしいのですがよくわかりません。ま、どうせうちには関係ないし…)
 いずれにしても、車を持っていない人たちは、今まで以上に人数制限され、本数も減らされたバスやタクシー、市電を使うほかありません。
 そのためバス停や駅では朝晩大行列となり、不特定多数との必要のない接触が生まれます。


 もうなにもかも無意味な、ひたすら迷惑なだけのロックダウンです。政府の「仕事してるフリ」、もうやめてくれー
 でもここまでぬるいと、昨年みたいに「ロックダウンに入ったとたんに感染者急増」という事態だけは、避けられるかもしれませんね…おありがたいことです。



210130-04.jpg


クリーム色の夜咲き睡蓮が
初めて花をつけました。
(ヒキガエル君も元気そうです)


 ペルー政府があまりにも無能なので、隣国ブラジルのボルソナロ大統領の発言が、へんに光って見えてしまいます。
 ボルソナロも全世界の全政治家と同じく、しょせんはただの政治屋でしょうが、でもなぜかコローナ騒ぎに関しては、毎回やけに神がかった発言をしますね。
 以下、ボルソナロ君の最近のロックダウン批判(大意。ポルトガル語なのでちとあやしいです、すみません)。


 「ブラジル国民は強く、危険を恐れません。
 私たちはいま誰が弱い立場なのか、よくわかっています、それは高齢者と既往症のある人たちです。それ以外の人々は、働かなくてはなりません。


 私の父はいつも言っていました、何か決断するときは、その前に必ず、他の人の立場に立って考えてみなさい、と。
 私があなたがたの大半と同じような立場にあって、そしてロックダウンのせいで家に閉じ込められたとします。
 そして家で妻と、三人か四人の子供たちを眺めたとき、いったいどう感じるでしょうか。私だったら一家の責任者として、家に食べ物をもって来れないことを深く恥じると思います。(中略)


 社会的隔離政策は、人々を貧困に追い込みます。
 前々から言っていることですが、経済と日々の生活は切っても切れない関係にあります。収入のない生活は、とてつもなく困難です。」


 あったりまえのことを言っているだけですが、今このあたりまえを堂々と言える政治家は、ほかにはいないようですね。
 もちろんペルーにもいません。



210130-01.jpg


こちらはピンクの夜咲きスイレン。
同じ花が五日間も咲き続けてくれました


 「弱者」(…そもそも弱者ってなんなのでしょう?若くて病気持ちでなくても、人はみな死亡率100%なのに、いったい何をもって弱者と強者を分けるのでしょう??)
 …その「弱者」とされる少数の人々を「守る」ために、「強者」とされる若い人、生まれつき頑健な人、日ごろから気をつけて健康を維持している人、などなどの足を縛る意味が、私にはぜんぜんわかりません。
 とりわけペルーみたいな貧乏国でそんなことをしたら、ただの国を挙げての自殺行為です。そしていわゆる「弱者」には、もっとお金が届かなくなり、守られるどころの話じゃなくなります。


 昨年、四か月!も国民を家に閉じ込めたときも、ペルー政府は一部の困窮家庭に、ほとんど失礼なレベルの涙金を配っただけでした(しかもいまだに全部は支払い終っていないという…)。
 そしてそれ以外のペルー国民は、さんざん迷惑をこうむっただけで、補償金は1ソルも受け取っていません。これがペルーの今の実力です。
 日本の例のひとり10万円は、いろいろ言われていたようですが、ゼロよりはずっといいじゃないですか!と、遠ーくから思っておりました。


 ついでながら、あれは海外在住日本人はもらえないんですよね。別にいりませんけどね…自分は日本の「全国民」には入らない、というのは、なかなか鮮烈な印象を残す新発見でした。
 (海外在住者というと、日本を捨てたとか税金払ってないとか、そういうお話になりがちですが、実際にはそこまで単純じゃありません。
 母国というのは、すっぱり縁を切りたくてもなかなか切れないものでして、なんだかんだと税金その他けっこう支払っているのが、ほとんどの海外在住者かと思います)


 ペルー共和国は、少なくとも冷蔵庫のない全家庭(ほぼ6割に相当する家庭)に大型冷凍冷蔵庫を無料で配り、またロックダウン中は労働力の大半を占める非正規雇用者(ロックダウン下での真の「弱者」)の収入をきっちり保証する…
 それができるだけの国力をつけてから、ロックダウンでもなんでも落ちついて検討すればいいのです。要は、百年早い、ということです。



210130-02.jpg


一日目の花の色。
毎日少しずつ濃くなって…


 下らんニュースが、耳をふさいでいても聞こえてきて、なにかと疲れる毎日ですが…
 さいきん聞いた中でいちばん好きだったのは、2020年1月〜10月の日本の総死者数が、前年同期より1万4千人も少なかった、というお話。
 さすが日本!……と言いますか、よくもわるくも、実に日本らしいですよねえ。



210130-03.jpg


4日目にはこんな鮮やかな色に!


 いっぽうこちらペルーは、C君による(ということになっているけれど数え方が非常にあやしい)死者数は、一年弱で4万人を超えたようです。
 でもここは、出生数が死者数をはるかに上回る国。
 昨年の正確なデータはまだありませんが、2019年は総死者数18万8043人に対し、出生数は56万6059人。つまり38万人くらいペルー人が増えた、ということです。
 なので少なくとも、ペルーが消滅する心配だけは、今のところなさそうです。



2021年2月1日(月) 午前6時の室温25.5℃ 外気温23.3℃ そろそろ夕焼け
非常事態令下のペルー もうマジやめて日記(34)
<楽しい脳内小旅行 〜1月下旬、マンタロ渓谷へ〜>



210126-02.JPG


これぞアンデス!


 第二次ロックダウン、やっと二日目。
 今日は朝から「チョクロ!チョクロ!チョクローッ!」と、料理用トウモロコシ(生のジャイアントコーン)を売り歩く人の声が聞こえていました。やっぱりね…
 近所の人出は少ないものの、自動車修理所やレストラン、スーパーなどみな開いていますから、ほとんど緊迫感はないようです。
 兵士が数人だけ、そのへんをうろついていたそうですが。


 あすは節分、これで本当の丑年に入りますね。
 たしかアンデスの牛写真、もう少しあったはず…と探すうちに、1月のマンタロ渓谷までやって来てしまいました!



210126-04.JPG


 雨季のマンタロ渓谷らしさが、いっぱいに詰まった眺めですねえ。
 山のむこうから、こちらの様子をうかがう雨雲(あと3、4時間もしたら、このへんでも降り始めることでしょう)。
 晴れても降っても嬉しそうな、濃緑のアルファルファ畑と、黄色く咲き乱れる菜の花。
 そして道ばたでは、子供たちと子牛たちが、午後の暑いくらいの陽射しを浴びてのんびりしています。



210126-01.JPG


 見渡す限り、すみずみまでていねいに耕され活用されていて、それだけでもマンタロ渓谷の豊かさがわかります。
 農具を担いで、どこかの畑へと向かう人々が、遠くに見えています。
 つきないおしゃべりの、楽しそうな話し声がここまで聞こえてきそうです。



210126-03.JPG


 午後3時。
 モーひと仕事もふた仕事も済ませた牛たちは、くびきをつけたまま草を食んで一服中。



210126-05.JPG


 コンセプシオン近く。
 こちらの牛たちは、口元にお弁当をぶらさげてもらい、それをむしゃむしゃ食べながらお仕事続行中。

210126-13.JPG


 モリーノス村。
 満開のジャガイモ畑の前で、優しそうな雌牛に、ふざけて犬をのっけようとするお父さん。
 雌牛も犬もちょっと迷惑そう。「うちのお父さん、いくつになってもこれだから…」とでも言いたげです。



210126-06.JPG


 1月末には、古都ハウハ(もしかしたらペルーの首都のままだったかもしれないところ)で大きなお祭があります。せっかくなので寄ってみましょう。
 お祭を楽しみに、おしゃれをした人たちが次々とやってきます。
 タクシーの中のこの子も、ずいぶんとかわいい帽子をかぶせてもらいましたね。



210126-07.JPG


 もう午後4時ですが、今日は物売りさんも遅くまで繁盛しそうです。
 この奥さんは、トゥナ(サボテンの実)と、雨季ならではのカプリの実を並べています。
 カプリのあの、舌が染まりそうな赤紫色と、少し渋みのある甘さ、懐かしいな…



210126-22.JPG


 午後4時20分。
 4時の予定より少し遅れて、楽団とトゥナンターダの踊り手たちが到着。



210126-17.JPG


 最前列で楽しむ年配のご婦人がた。
 一人は赤い帽子のお孫さんを背負い、もう一人は新調とおぼしきおしゃれなエプロン姿です。


 こういう民族衣装の帽子は、もうびっくりするほど高価なんですよね。
 なので雨がぱらつき始めると、急いでビニール袋で大事に包み、それからまた頭にのせる人をよく見かけます。



210126-08.JPG


「スペイン人の荘園主」の踊り


210126-09.JPG


「アンデス貴族の末裔、ハウハ娘」の踊り


210126-10.JPG


 マットな水色のマニュキア(なんとおしゃれな!)を塗って、ハウハ娘のきらびやかな扮装をしたご婦人。
 こういう華やかな祝祭に毎年参加することは、文字通り心身ともに若返る経験だろうと思います。


 ここハウハでは、年配の踊り手を多く見かけました。
 でも2021年は、どのお祭も中止…というか禁止され、アンデスは雨ばかりの寂しい1月だったかと思います。
 こういう見るからに生き生きとした魂の持ち主を、無理やり家に閉じ込めて、毎年のお楽しみを奪うのが、高齢者の健康に良いとは…私にはとても思えません。


 高齢者とは、たぶん若い人たちより先に順番が来る人、です。だからこそ地上での残り時間を、人一倍、自由に存分に楽しむ権利があります。
 それにそもそも、人の旅立ちにつながる病気や事故は、ほかにもいくらでもあるのに、なぜコローナだけが特別なのでしょう?
 なぜコローナだけを…今のところ死亡率が2%を上回るとは思われないコローナだけを…世界を挙げて必死で避けないとならないのでしょう?
 そして、なぜコローナによる死だけが、特別に悲劇的とみなされるのでしょう?



210126-24.JPG


子供たちも、お祭がない今年は
がっかりでしょうね


 私は、死は幻想と思います。
 どんな形の死であっても、ほんとうは悲劇でもなんでもなくて、単に命が自分を表現する「かたち」を変える、それだけのことと思っています。


 でもそれが正しくてもまちがっていても、それすら本当はどうでもいいです。
 大事なのは、人生は何かを(とりわけ死を)恐れるためにあるんじゃない、ということだけです。


 昨年からずっと、ペルー人も日本人も、「病気にかからないように、死なないようにこわごわと生きる」、「まわり中の人に遠慮しながら、自分を被害者意識と加害者意識でがんじがらめにして、びくびくしながら生きる」ことを、それぞれの政府から強いられてきました。
 それがどんなにつまらないことか、たぶんほとんどの人は、もうとうの昔に気づいているはずです。



210126-14.JPG


女の子とふざけながら
虹鱒を焼く若者


 もし生者と死者に違いがあるとしたら、それはたぶん、物理的におなかが空くか否か、くらいのものでしょう。
 身体を持って生きていると、やはりおなかは空きますね。さっきからさかんにいいにおいを吹きつけてくる、むこうの屋台を覗いてみましょう。



210126-16.JPG


 彼女にデレデレしているうちに、ちょっと焦がしちゃったかな?でもおいしそうです。

 虹鱒の下の、味の濃い黄色のジャガイモ。ニンニクと玉ねぎのみじん切りを入れて、塩をきかせて炊いた白ごはん。
 収穫したての大粒トウモロコシ。そしてどんなものでもおいしくしてくれる、白いチーズを少しすり混ぜた唐辛子ソース。
 なにもかもが懐かしいです。


 わが家では、ここ10年近くいろいろあって(おかげさまで良いことばかり…もしくは結果的には良かったことばかり…でしたが)、アンデスには日帰りでしか行けていません。
 でもいつかまた、のんびり車でまわってみたいです。


 それでいまちょっと期待しているのが、第二のアンデス中央道計画です。うまくするとこの3月にも、正式に動き出すらしいです。
 (ルリン川上流域を、既存の中央道にほぼ平行して進み、ラ・オロヤの手前あたりで中央道と合流する、というコースのようです)
 もしこの道が実現したら、わが家からのマンタロ渓谷、だいぶ近くなりそうです。(このお話は後日また改めて)



210126-20.JPG


 ジャガイモサラダの「オコパ」。
 有名な「ワンカーヨ風ジャガイモサラダ」との違いは、薬草ワカタイとすりつぶしたピーナッツが入っている、ところですね。
 私はオコパのほうが、大人っぽい気がして好きですが、でもお店で出るのは、どっちもソーダクラッカー入りなので、グルテンフリー的にはだめですね。
 ひさしぶりにうちで作ってみようかな。



210126-21.JPG


 うーんでもやっぱり、私はこれがいいな。仔豚の丸焼き!茹でジャガイモ添え。
 アンデスの雨の下、炭火やユーカリの薪でじりじり焼いた仔豚の香ばしさは、家では再現不可能ですし。



210126-15.JPG


 そうそうカンチータ、忘れていました。
 カンチータは、どのお店でもさいしょに出てくるおつまみです。
 軽くはじけるまで炒った乾燥トウモロコシですが、ポップコーンとは違って、粉っぽいところがビール向き。
 更にこうして、塩のきいた白いチーズといっしょに供されるのが、いかにもいかにもマンタロ渓谷風です。



210126-11.JPG


 カンチータといえばビール。踊りのあいだに飲むのはもっとおいしそうだなあ。
 「アンデスの羽振りのいい薬種商」に扮したこの紳士、お面の下から、お面そっくりなお顔がのぞきました。
 お祭にお面持ってくるの忘れても、だいじょうぶそうですね。



210126-23.JPG


 夕方6時。お祭はこれからいよいよ盛り上がります。
 ハラ・パトに参加する若者も、歓声の中、広場に到着。
 詳しくは省略しますが、ハラ・パトではアヒルがとってもかわいそうな目に遭います……ので、それは見ないことにして、私は宿へ戻ります。



210126-12.JPG


 きょうは午後中、雨がぱらついたり日が射したり、を繰りかえしていましたが、幸い帰路は晴れました。
 菫色の夕空に、細い三日月も出ました。



210126-19.JPG


 コンセプシオンのお宿に戻ったとたん、それを待っていてくれたかのような篠つく雨。
 むこうのマンタロ川も、ぼうっと霞んでよく見えません。



210126-18.JPG


 今日は遅くに虹鱒や仔豚をたっぷり食べたので、夕食はマンタロ渓谷名産の、アーティチョークのサラダですませます。
 ライムがよくきいて、とてもおいしかったです。
 それではぼちぼち、雨音を聞きながら休むとします。暖炉に火をいれてもらったので、部屋の中はふわっと乾いて快適です。
 おやすみなさい!




2021年2月10日(水)
1月末に始まった第二次ロックダウンが、2月末まで延長されることになりました。


(ペルー人って、びっくりするほど大人しいですよね。
昨年あれだけの長期間、家に閉じ込められて、その上またこんな目にあわされたら、ふつう大統領府や国会を燃やすくらい、誰かしそうなものですが?!(笑)
それとも報道統制がなされているだけなのかなあ?謎です。)


2021年2月15日(月) 午後11時半の室温26.9℃ 外気温23.3℃ 高曇り
非常事態令下のペルー もうマジやめて日記(35)
<コローナ君も…いよいよ終りの始まりか?!>



210215-04.jpg


第二次軟禁生活、16日目…
「私の夏を返せ〜!」と
叫びたくなるような美しい日々ですの


 わが愛すべきペルー共和国では、前の前の大統領がワクチン購入の商談中に、コソコソ自分だけワクチン打ってもらってた、とかいう話題でもちきりらしいですね。ああ…何もかも下らなすぎて酸欠になりそう。

 そのビスカチャやろ…もといビスカラ元大統領は、「じぶんはなにしろ超勇敢なので、進んで打ってもらったのである」とか言ったらしいですが、ある意味その通りかも。少なくとも私には、そんな勇気(蛮勇?)ありません、促成栽培ワクチンは御免です。

 また、困窮家庭に対する600ソル(約1万7000円……)の涙金配布も、やっと始まるそうですが、そういう家庭ではこの半月間、どうやって生き延びたと思っているのでしょうね。
 そして今度はその600ソルで、いったい何週間(あるいは何か月)、命をつなげというのでしょう。


 ロックダウン下でもまめに外出している永吉君によりますと、この半月、パチャカマック界隈の市場の人出は、薄気味わるいほど少なかったそうです。
 「たぶんもうみんな、食品を買うお金もないんじゃないかな…」と、薄暗い顔で話していました。


 いっぽう、幸運にも外出許可のある人たちは、夕方6時以降の外出禁止を厳密に守ることもなく、かなりアバウトにやっているようです。
 なので昨年のロックダウンとは違って、夜になっても外がシーーン…とすることもないですし、空気もぜんぜんきれいになっていません(ロックダウンはそれだけが楽しみだったのにね)
 特にうちのあたりはほとんど警察もいないため、ご近所ではどんちゃん騒ぎパーティもやっていますし、昼間は昼間で毎日物売りさんの声が聞こえてきます。


 なにもかも意味なさすぎ。…いえ、法令に従わない人たちが悪いと言うんじゃ、まったくないです。
 そういうあたりまえの日常生活が非合法になる、このアホらしさ。ほんとにもうがまんも限界まで来ています。



210215-10.jpg


夕焼けのほんの少し前、
青の深みがぐっと増した空


 ペルーがそんなバカをやっているあいだにも、世界の新規感染者数は、一気に減少しはじめているそうですね(AFP Interactiveで見る限り)。
 コローナ君は感染者の数え方じたいあやしいので、そこは割り引かないとなりませんが、それにしても総感染者数がこの一か月で45%近く減少、というのはぜんぜんわるくないお話です。


 まあこれは、変異しながら広がるだけ広がって、でもあるとき急にシューっと滅亡に向かうという、ウィルスとしてあたりまえのことが起きてるだけでしょうけれど。
 私は昨年内にそうなれば…と期待していましたが、世界中でむやみに消毒薬をふりまいたり(これが人の免疫力をものすごく落としたのでは?…)、また逆効果しかない社会的隔離政策を行ったせいで、こんなに長引いたのかもしれません。いったんウィルスが世界に広がってしまった以上は、むしろ放置してそのぶん早く自滅させる、という方法もあったかと思うのですが…


 さてうまくいけば、これがいよいよコローナ君の終りの始まりとなるのでしょうか?
 もしそうなら興味深いのが、ワクチン関係者の今後の動きです。
 製造している国は、もう何がなんでも売りきりたいでしょうし、すでに購入したり予約しちゃった各国政府も、何がなんでも国民に打たせて面目を保ちたいはず。となると、おそらく今まで以上に、全力で怖がらせにかかってくるでしょうから、それにいちいちふりまわされない冷静さは必要でしょうね。


 でもこのところ何やら心強い?のは、いつも楽しみにしている日本のヤフコメ欄(笑)。コローナ報道に対する醒め切ったご意見が、急速に増えてきているようですので。
 いやー、さすがにもういいですよね、この地球規模でのコローナ大祭。


 あまたのコローナ陰謀論も、「人類進化のため神が遣わしたコローナ」的なスピリチュアル系の考えも、どっちも興味ありませんが、でもこの無茶苦茶な経験をうまく生かせたら、ほんとに人類は大きく進歩するかもしれませんね。
 私が思う進歩とは、人類のひとりひとりがもっと気楽で、もっと幸せな精神状態に到達する、という意味ですが。


 まあ少なくともこの騒動のせいで、世界中の人々(おそらく大半の人々)が恐怖と被害者意識の底なし沼に突き落とされて、そこでものすごいエネルギーを消費したわけですから、世界大戦一個分くらいのガス抜きにはなったかもしれません。だといいな。


210215-05.jpg


すばらしい夕焼け。
できれば海辺で見たいのですがねえ…



210215-06.jpg


夕焼けの鮮やかな赤がすーっと衰えていく瞬間も、
なんとも寂しくて好きです。でも海辺で見たいな…



210215-01.jpg


次々とつぼみが上がってきて、
ノンストップ営業中の
ピンクの夜咲き睡蓮君



210215-02.jpg


花の大きさにびっくり。
ちょっと大きすぎるかも…
も少し可憐な花を期待してました…



210215-03.jpg


小さめな花でも、直径20センチほど。
ここまでくると、正直ちょっと品がわるいなあ…(笑)



210215-17.jpg


昔はこんな自由な夏も
ありましたわねー


 とまあ、庭では日々いろんなことがあるのを、あいかわらず楽しんではおりますが…
 (今日はチャスカの片目がものもらいになったので、その対応とかもありました)


 それでもやっぱり、軟禁されるのは耐えがたくいやです。政府の無策隠しのこんな横暴、ぜったいに許されてよいことではありません。
 日本は少なくともロックダウンまではいかなくて、ほんと良かったです。



2021年2月17日(水) 午後6時半の室温27.0℃ 外気温25.3℃ 快晴
非常事態令下のペルー もうマジやめて日記(36)
<ワンカベリカのカルナバル>



210217-01.jpg


あでやかに着飾った
ワンカベリカの娘たち。
(二列め右端のおネエさんは、
娘…なのか……?)


 今日はカーニバルが終る、「灰の水曜日」。
 ……終るもなにも!今年はさいしょから何も始まってません、「カルナバル禁止」のご通達が出ていますから。


 ヨーロッパと気候がまったく違うアンデスでは、カーニバルは収穫祭(プクジャイ)の色彩のほうがずっと強い、底抜けに楽しいお祭です。
 それを禁止するだなんて……国にそんな権利あるの?封建時代じゃあるまいに!!


 「政府が国民の健康を守る」という世迷言じたい、もう二度と聞きたくないです。
 政府は、そんな出来もしないこと考えるひまがあるなら、黙ってインフラ整備でもしてればいいんです。


 健康は個人それぞれの責任です。高齢者が高齢なのも、個人の責任です。
 だって別にだれかの犠牲になって、とつぜん高齢になったわけではないですよね。
 それどころか、高齢者は折々の正しい選択のおかげで、こんな息苦しい星で長の年月を生き永らえた、立派な成功者です。
 今さら国家になど守っていただかなくても、自分がすべきことは自分でわかっている人たちです。



210217-02.jpg


踊りの輪のまんなかに据えられたのは、
痛そうなウチワサボテン・ツリー。
よく熟した実がおいしそう


 昨年から、ずーっと引っかかっていることがあります。
 「自分がフラフラ外出すると、知らずに誰かにウィルスをうつして殺してしまうかもしれない」
 というあの不可解な発想、もはや原罪じみた罪の意識は、いったいなんなのでしょう?


 もしそれが本当なら、コローナ以前にも、みな誰かしら確実に「殺して」ますよね。この世にはうつる病気なんて、いくらでもあるんですから。
 (私は小学生のとき、たぶんフラフラ出歩いていたせいでしょう(笑)、申し訳なくも麻疹にかかって家に持ち帰り、抗体がなかった母をもうちょっとで殺すところでした)


 また病気に限らず、そうですね、たとえば、ネットにはりついて運よく格安航空チケットを手にいれた、とします。
 すると必ず誰かは、「あなたのせい」で格安チケットをとりそこね、そしてもしかしたら別の飛行機便を利用して、そこで事故にあうかもしれません。
 それもあなたの責任なんでしょうか。いえ、もしそんなこと考え始めたら、社会生活などできなくなりますよね。


 コローナ君は、無責任な人も、責任感の強い人も、一切差別しません。
 コローナ君は、まじめな通勤中に拾っても、宴会場で拾っても、同じコローナ君です。
 地上にまんべんなくウィルスがいきわたった今、うつした人、うつされた人の区別なんかもうありません。



210217-06.jpg


若々しい横顔もいいですが…


 政治家の中ではマシなほうかと思っていたドイツの某女史が、「このクリスマスは両親や祖父母に会わないでください。彼らと会う最後のクリスマスには、決してしないでください」と演説したときは、はあー…とため息が出ました。
 もしハイリスクを自認する人が、「このクリスマスには誰もうちに来てくれるな」と言うのなら、ぜんぜんいいと思います。
 でもそれは、国が命令することじゃないです。


 アンデスのカルナバルにしても、自分の身が心配なら、参加しなければいいだけです。国が禁止することじゃありません。
 それにほんとうは、こう思っている人のほうが、ずっと多いんじゃないでしょうか。
 「どっちにしたってあと百年生きるわけじゃなし、どうせならまだ元気な『今』をうんと楽しみたい。
 だってカルナバルの歌にあるように、『明日のことは誰にもわからない』のだからね!」


 アンデスもリマも最高に美しいこの季節、家族に会うのを禁止され、仕事に行くのも夏休みを楽しむのも、挙句の果てにはお祭まで禁止されて、退屈と寂しさで病気になってしまう人のほうが、よっぽど多そうです。


210217-08.jpg

リアル「エケコ」おじさんの哀愁も
たまらなく味わい深いですねえ。


 今のこの世界を眺めていて、どこかで聞いたインドの修行者のお話を思い出しました。
 生きものの命をぜったい奪わないようにと、生涯きびしく菜食を守ってきたインドの修行者に、意地の悪い外人旅行者が言ったそうです。


 「でも、あなたが食べているその野菜の上にも、無数の命が存在するのを知らないんですか?
 またもしあなたが一歩あるけば、地表ではどれだけの数の微生物が死ぬかわかりません。
 あるいはただ水浴びをしても、やっぱり皮膚についた微生物が無数に死ぬのですよ」


 すると気の毒な修行者は、罪の意識にさいなまれ、もう歩くことも食べることもできなくなって、ついには気がへんになってしまった、というお話。


210217-03.jpg


お酒が入っているので、すぐこうなっちゃう…
ここぞと日ごろの私怨を晴らしたり、
どさくさ紛れに思い人に抱きついたり、
いろいろでしょうね。



210217-04.jpg


うわ…
このべたべたした白いの、いったい何?!
晴れ着も台無しだけど…楽しそう!


 政治家とメディアはこの一年間、そのインドの修行者そっくりな心理状態に、人々を追い込んできましたよね…
 でもそこから抜け出すのは、本当はかんたんです。
 ひとりひとりが、どうしたら自分がほんとうに楽ちんで幸せになるのか、それをいちばんに考える。自分の幸福にだけ、きっちり責任を持つ。
 それだけです。


 機内で酸素マスクが落っこちてきたら、まわりの心配をする前に、まず自分が装着するよう言われますよね。要はあれですよ。


210217-07.jpg



片隅でこっそり酒盛り中。
これは配られるトウモロコシ酒じゃなくて、
なにかもっと強いやつね…



210217-05.jpg

日が傾いて青白くかげってきても、
まだやってるやってる…



210217-09.JPG


 ところで…
 今なにかと話題のワクチンですが、ペルーにはその名もザ・ワクチン!(ラ・バクーナ)というワインがあるようです。
 vacuna(雌牛)とvacuna(ワクチン)を引っかけた商品名だったのを、今がチャンス?とばかりに宣伝しているらしく、今月はもれなく、ワクチン接種票もついてくるそうで…


 https://www.youtube.com/watch?v=YIpnKcIub6Y&has_verified=1
 (↑ひどいビデオで笑った……日本だったらさぞ叩かれるでしょうねえ〜(笑))


 そういえばむかし、某先生から「三種混合ワクチンを毎晩欠かさないようにしています」と伺いました。
 三種混合ワクチンのほうが、もっと良い商品名になりそうですね!



210217-10.JPG

「ワクチン」を打つべき日にマークしておきましょう、
ですと…


 そうそうお酒というと、先日SNS上で、「ペルーはロックダウンに加えて、禁酒令を出すことになった!」というショッキングなガセネタが、ダーっと流れたことがありました。
 私は聞いたとたん、デマじゃないかな…と思ったんですけど(だって家に閉じ込めた上にお酒を禁止したら、さすがの大人しいペルー人も暴れ出しますよ…)、宿六はもうソッコーで近所の食品店に電話して、バーゲン中のスペイン産ワインを2ダース、注文してました。
 で30分後、うちに箱が届いたすぐあとに、デマと判明しました。


 いま台所で、その24本が(あ、いえ、24本ぜんぶはもうないんですが…)、ものすごい場所ふさぎとなっています。
 しかも夏ですし、ワクチンは熱で劣化しますからねえ、私もやむをえず、本当にいたしかたなく、きちんきちんと接種を続けております。


 いえまじめなお話、ぜったい適量の赤ワインのほうが、ワクチンなんかよりずっと人生には効きますよ…


2021年2月19日(金) 午後7時の室温26.3℃ 外気温23.5℃ 快晴!
非常事態令下のペルー もうマジやめて日記(37)
<「三種混合ワクチン」緊急接種>



210219-05.jpg


なんというかムダにきれいだった
きのうの夕日


 (2月27日追記)
 ↓今日官報が出て初めて気づきましたが、これは私の早トチリでした。
 正確にはEstado de emergencia sanitariaなるもののほうが、半年延長された、という話でした。
 ただどちらにしても、政府が大馬鹿、という本質的な部分は何も変わりませんので、このまま残しておきます。
 国民に直接関係のある非常事態令Estado de emergenciaのほうも、また3月末まで延長されましたし…


 もはや笑い話でしかありませんが……
 ペルーではにゃんと!非常事態令がまとめて180日間!つまり9月まで!!延長されることとなりました。


 180日間ったら、えーとほとんど半年?…ですよね…?あんまり長いこと閉じ込められて、さいきん月日の感覚がよくわからないのですが…
 政府はいったい何を根拠に、そんなどんぶり勘定したのでしょう。いえぜったいそこまでコローナ祭、続きませんったら。


 昨年ペルー政府は、世界一無能な政府であることを、みごと世界中に知らしめたわけですが、なんでまたここにきて恥の上塗りをするのかねえ。
 どこから見ても、これは完全に憲法違反です。
 日本在住の皆様は、いまペルーに住んでいないそのご幸運を、ぜひ存分に味わいつくしてくださいましね。



210219-01.jpg


牛の赤ワイン煮
水は入れず
お手頃イタリアワインをたっぷりと。


 これはもうシラフじゃやってらんない…ということで、「世界一お馬鹿な政府を生き延びるための三種混合ワクチン」を急遽製造&接種いたしました。
 今回は、ポリフェノール豊富な赤ワイン三種の混合ワクチンとなりますー



210219-02.jpg


昼食時、サラダと
ドゥエロ川のワインといっしょに。


 長引く軟禁生活中は、ただ鉄鍋で煮込むだけでおいしくなる、こういう料理に限ります。
 リマの夏は、日陰は涼しくてクーラーいらずなので、熱いものもおいしく食べられるのがいいですね。



210219-03.jpg


赤ワインゼリーと熟したルクマ、
ブランデー入り生クリーム添え


 そしてとどめは、グレープフルーツ入りワインゼリー。
 ぶどうジュースみたいなガリシア産の軽いワインを、一本まるまる、できるだけアルコールを飛ばさないように(笑)気をつけて固めました。


 さっきの煮込み料理中から、蒸発するアルコール分をたっぷり吸っていますし…ここまで来たら、もう不機嫌でいるのは不可能。
 それに今日は、快晴にも関わらず最高気温は26℃。ひんやりさらさらとした風が、咲き乱れる昼咲き睡蓮の香りを吹き寄せてきて、天国みたいです。
 いよいよ嬉しくなったので、ブランデー入り紅茶も飲みました。



210219-04.jpg


ライム&ヨーグルト・ゼリーと、
アーモンド粉入りメレンゲ・クッキー。
今夏はアイスクリームを作るほど
暑くないので、ゼリー祭開催中です。


 …この白いお皿を見て、実家に言い伝えられる「白い皿事件」というのを思い出しました。今はむかし、バブル時代のお話です。
 親戚のうら若き女性が、ほぼ三高に近い立派なお相手と、あるときお見合いをしたそうです。
 すてきなレストランで向かいに座ったその男性は、将来の理想の生活について、こう語ったそうです。


 「家で使う皿は、すべて真白なものでないと絶対にだめです。よけいな柄があると、料理が引き立ちませんからね。特に品のわるいどんぶりなど、論外です。
 そして僕は夕方、職場からうちに電話して、奥さんに『今日の前菜とメインはなに?』と聞くわけですよ。
 そのメニュー次第で、『じゃあ前菜には△ワイン、メインには〇ワインの何年ものが合いそうだな…
 8時には帰るから、間に合うように温度管理しておいて。あ、今日はちょっと暑いから、△ワインは6℃まで冷やすといいね』という具合にね!」


 その女性はかわいそうに、すっかり蒼ざめて帰宅したそうです。
 「私は一生、白いお皿と高級ワインに釣り合う料理を、家で作らないとならないのだろうか?そんな日常生活、ありえるのだろうか?」
 と思っていたのかもしれませんね。


 幸いなことに(少なくとも女性にとって幸いなことに)、その縁談はうまく流れたそうですが、でもその後も長いこと、こむつかしそうな男性を「例の白い皿」と呼ぶのが、ごく局地的に流行しておりました。


210219-06.jpg


ココアとヨーグルトのゼリー
(どのゼリーもステビアとラカント使用)


 さてその女性は後日、白い皿要素のない男性とめでたく結婚しましたが、しかし男性ってのはみな結婚前には、ありえない夢を思い描くものなんでしょうか?(それともこれはバブル時代だけの現象?)

 結婚式まで残すところ一か月、というころ、その人から言われたそうです、「結婚したら、毎日曜日ふたりでテニスをしますから、ウェアなど一式、揃えておいてください」と。
 テニスなどやったことのない彼女は、またも蒼ざめて帰宅したそうですが、お母さんに相談したところ、カラカラと一笑に付されたそうです。
 「『ハイハイわかりました』とだけ言っときゃいいのよ。現実の結婚生活には、そんなヒマないから大丈夫」
 で、結局今に至るまで、日曜に(いえ日曜だけでなくほかの曜日も含め)いっしょにテニスをしたことは、一度もないそうです。なんかわかるわー。


 ところであの白皿さんのほうは、どんな結婚生活を送っているのでしょうね。
 たぶん食卓には、白いお皿ばかり…じゃぜったいないですよね、いろーんな柄のお皿やどんぶりが賑やかに並んでいるはず。
 ワイン好きのほうは続いているかもしれませんが、「これを何℃に…」とつぶやいただけで、即座に「自分でやれば?」と、隣室から天の声が響くことでしょう。


 私は十代で聞かされたこの白い皿伝説が、あまりにも印象的すぎて、白いお皿を見るたびに思い出してしまいます。
 それで今までつい白皿は敬遠しておりましたが…たしかに数枚あると、けっこう便利ですね。
 でもやっぱり、田舎風のぼってりと厚手な、素朴な手描きのお皿が、私の目分量料理にはぴったりだなあ。



2021年2月25日(木) 午後6時の室温27.0℃ 外気温25.9℃ 快晴!
非常事態令下のペルー もうマジやめて日記(38)
<さっさと終れ!第二次ロックダウン>



210225-01.jpg


 1月末に始まった、まったく無意味な第二次ロックダウンは、今月いっぱいで終るそうです、まったくおありがたいことです。
 しかしかわりに、またコマゴマとわけわかんない改正ご法度が出ております。


 リマの場合、とりあえず3月1日から14日までは、外出禁止は夜間(夜9時から朝4時まで)および日曜終日。
 今よりはずっとマシですが、日曜だけ外出禁止にして、何の意味があるのやら。


 海辺も、あいかわらず行っちゃいけないようですね。
 これ、ペルー人の健康には、非常によろしくないと思います。


 ペルー人の大半は肌色が濃いめですから、日光浴でビタミンDが合成される効率は、白い人よりかなり低いはずです。
 そういう国で、二年にもわたって海水浴を禁じるのは、どう考えても逆効果でしょう。
 昨年、夏の3月にロックダウンを始めたとたん、ペルーで感染者が激増した原因は、もう山ほど思い当たることがありますが、おそらくビタミンD不足もそのひとつではないでしょうか??


 うちの永吉君の子供たちも、奥さんが黒人系なので、もともとはかなり濃いめの肌色でした。
 でも先日、末の女の子に久しぶりに会ったら、なんだか不健康に青白ーくなっていて、びっくりしました。



210225-02.jpg


こういう政府の「仕事してるフリ」は、
国民にはただの大迷惑です。


 その末っ子ちゃんは、昨年小学校に進学したのですが、ずーっとリモート授業ばかりですし、また親が必要以上に病気をこわがり、極力外に出さないようにしているので、もう長いことぜんぜん日に当たっていないのですね。
 でも、せっかく安全な自分の庭があるんですから、少しは日向ぼっこさせるよう、勧めてみます…


 そうそう永吉君の庭は、少し前にやまほど花を植えてあげましたが、誰も世話しないので、すぐまた元の木阿弥、雑草だらけです。あーあ。
 こういう外出禁止のときこそ、庭で子供に雑草とりでもさせれば、日光浴もできるし植物の勉強にもなるし、一石三鳥ではないかと思うのですが。


 でもそこが難しいところで、永吉君としては、子供には何か「偉い人間」になってもらいたい、だからそういう「雑用」は一切させたくない、という親心があるようです。
 しかし、せっかく親から雑用を免除してもらっても、かわりに何か好きなことに打ち込む気配もなく、結果退屈しきった子供たちは、終日テレビとネット漬け。
 これではうっかりすると、「雑用すらできない人間」になるだけじゃないのかな…それにほんとは雑用って、いちばん楽しいのにねえ。


 おせっかいは何年も前に廃業しましたので、今さら人んちの教育方針に口をつっこむ気はありません。が、ちょっとモヤモヤしています。


<分譲地「アマンカイの丘」 第三期工事>



210215-07.jpg


 私は引き続き、楽しい庭の雑用に明け暮れています。
 今月は、ロマスの冬の花、アマンカイのための「分譲地」を、少し広げてみました。
 裏庭のいちばん奥を、ゆくゆくはミニチュア・ロマス(リマ郊外の冬の花園)にしたい…という夢も、なんとなーく、少ーしずつ、形になってきています。



210215-09.jpg


 「第一期分譲地」は、パチャカマックに越してきた翌年、作りました。
 これは作りたての手前の小山に、アパートのテラスで育てた実生の球根を移植しているところ。



210215-28.jpg


 盛り土作業をしてくれたのは、もちろん園芸店のフランクリン君とお父さん。
 すでにあった多肉植物山のとなりに、土と石を積み上げてもらっています。


 ところで、矢印のところの小さなモージェの木は、タネから育てた苗ですが…


210215-18.jpg


 地植えにして6,7年、今ではこーんなに大きくなりました!軽く10メートルはこえています。


210215-26.jpg


つい取りたくなる
かわいいモージェの実



210215-21.jpg


2006年3月14日
シエネギージャのレストランにて

 このモージェの木には、とっても思い入れがあります。
 2006年にS先生がリマにいらした際、ごいっしょしたシエネギージャのレストランで取ってきたタネだからです。
 サラサラと乾いた風の吹くモージェの木陰で、おいしいパチャマンカを食べながら、S先生が「ここは天国にかーなーりー近い場所ですね!」とおっしゃったのを、庭のモージェを仰ぐたび思い出します。



210215-25.jpg


 その後タネは2013年まで、アパートのテラスの植木鉢で、こんな風に育てていました。


210215-22.jpg


夕日を浴びる実生のモージェ君。
タネを蒔いたときから数えると、
もうすぐ15歳。



210215-20.jpg


 ところで、アマンカイ分譲地のとなりの、多肉植物山。
 いろんな種類の多肉植物を配したこの感じが、気に入っておりましたが…



210215-19.jpg


「ほかの多肉植物は、
どこに行っちゃったの?」
チャスカも思わず失笑


 今では単なるリュウゼツラン山と化しました………
 たしか矢印のふたつのリュウゼツランが、マンタロ渓谷でとってきた「始祖」で、それらが巨大化すると同時に、地下茎を伸ばしてどんどん子株をつけた結果、こうなってしまいました…


210215-23.jpg


2007年のマンタロ渓谷


210215-24.jpg


 このとき、道ばたの崖に顔を出している子株を、二つだけ持ち帰りました。
 いま庭のリュウゼツランは、おそらく30株はあると思いますが、ぜーんぶその二株の子孫です。



210215-11.jpg


 さて実生のアマンカイのほうは、前にもお話ししましたが、2017年に初めて開花しました。
 パチャカマックのロマスでタネを拾ったときから数えて、なんと丸13年かかりました。



210215-12.jpg


 開花したのはたった三本でしたが、それがみな、けなげにタネをつけてくれましたので…


210215-13.jpg


 大切に拾い集めて、中庭の植木鉢に蒔きました。


210215-14.jpg


 そして数年のあいだには、塵も積もれば…で、鉢の数もこんなに増えました。
 でも枯れている夏のあいだ中、こんな状態で殺風景きわまりありません。なので今月、とうとう決心して地植えにすることに。



210215-15.jpg


 鉢から取り出してみると、もうこんなに根がまわっています。
 いちばん古いのでも4歳ほどですが、けっこう大きくなるものです。イカタコ系の姿ですね。



210215-16.jpg


 カチカチに乾いた土を、そっとほぐして取り出して(それがいちばん大変でした)、新しく作った「第三期分譲地」に植えます。
 ロマスと同じ環境にするため、このあと5月初めまでは、水をやらずによく乾かしておきます。



210225-04.jpg


今度は13年も待たずに
開花してくれるといいのですが!



210225-03.jpg


 とてもラ・ニーニャっぽい気温控えめの夏ですが、2月下旬になって、やっとちょっとだけ暑くなってきました。
 今日もすばらしい快晴で、夕日が少しジリジリしますので、真冬のロマスを思い起こして涼んでおります。


 近いうちに裏庭が、こんなふうになりますように!


このページには何も有益な情報はないので、まさかここで被害に遭う方もいらっしゃらないとは思いますが、念のため・・・
【当サイト内のあらゆる情報の無断転載等は、固くお断りいたします。
また、当サイト内の情報をご利用なさることで、万一なんらかの不利益を蒙られることがあったとしても、私こと当資料室管理人は、一切責任は負いかねますので、その点はあらかじめご了承ください】


casita.pngペルー談話室 玄関に戻る