2022年1月〜4月 非常事態令下の「一服いかが?」
<その9>
非常事態令まだやってんのかいペルー日記
2022年1月6日(木)
(62)<三賢王さまご一行、無事のご到着!>
2022年1月10日(月)
(63)<2022年の抱負 「家でボロすぎるボロを着るのはやめる」>
2022年1月11日(火)
(64)<百合子ちゃんの「海」びらき>
2022年1月28日(金)
(65)<話題の映画、 『大統領実習生』…>
2022年1月30日(日)
(66)<40歳以上全員に、ブースター接種強制ですと>
2022年2月8日(火)
(67)<ハッピーバレンタイン!>
2022年2月15日(火)
(68)<リモートDIY…もしくはDIB!>
<おひげ君とミミちゃん登場!>
2022年4月5日(火)
(69)<トゲトゲしいお話>
2022年4月12日(火)
(70)<非常事態令は増殖す>
<樹脂粘土の沼 CPukllay(アンデスの収穫祭)>
2022年4月22日(金)
(71)<マスク時代の終焉??>
<セマナサンタはいつも快晴>
![]() 12月24日に、並んで「クルスパタ」を登り始めた、三賢王さまご一行… |
![]() 年明けには角を曲がり、三が日も夜も休まず、進んでいきます。 |
![]() ベレン(ベツレヘム)へは一本道ですが、万が一にも三賢王が迷子にならないよう、道路標識を作りました。 上にはベツレヘムのお星さまがくっついていて、「こっちですよ!」と案内しています。 |
![]() 1月4日、身軽な馬を駆って、まずはメルチョールが聖家族の御前に到着です! ラクダと象も、翌日には追いつくことでしょう。 (道路標識型「ベツレヘムのお星さま」は、リバーシブルにしてあるので、こうして道の方向が変わっても大丈夫です) |
![]() そして今日1月6日。三賢王が揃ってベツレヘムに到着し、幼子イエスへのお目通りも叶いました。 ところでふつう三賢王の人形は、メルチョールが膝をついて、あとの二人は立っている。もしくは三人とも動物の背に乗ったまま。そのどちらかです。 でも私は、動物の背に揺られたあとで、ちゃんと降りて幼子に挨拶させたく、どうしたらいいかだいぶ考えました。 その結果がこれです! みなさまは、三賢王がどうやって地面に降りたか、おわかりになりますか? (ベンハー君と百合子ちゃんは、理解するのに少し時間がかかり、作者としてはちょっとばかり「しめしめ…してやったり!」気分でした) |
![]() 馬から降りて、 跪いて挨拶する長老メルチョール こたえは簡単! 三賢王の足の部分を、それぞれ二種類ずつ、作っておいたのでした。 |
![]() ラクダから降りたバルタサールは、感動のおももちで、その場に立ちすくんでいます。 腰のところに隙間があるので、組み立て式なのがおわかり頂けると思います。 |
![]() バルタサールの後ろ姿 |
![]() こちらは、横座りしていた象から降りた、ガスパールの立ち姿。 ガスパールと象は最後に作ったので、手もだいぶ慣れて、結局いちばんうまくできました。 全員もう少し、すらっとした姿にしたかった…ような気もしますが、クルスパタは石だらけで不安定なので、背が低いほうが安定して正解でした。 |
![]() ガスパールの後ろ姿 この年末年始、夜更かしして三賢王の衣装を描き込むのが、たいへん楽しかったです。 長年じぶんは立体は苦手、と思いこんでいましたが、私は粘土遊びのほうが、絵よりずっと好きかも?! 57歳にしての新発見です。 |
![]() クルスパタへの据え付けは、辛抱強い宿六の担当です。 |
![]() ごそごそ作業しているところに、ちょうど百合子ちゃんとお父さんが外から戻ってきました。 なぜかいつも、ぴったりのタイミングで出てくる家族です。 今日は近所を一走りしてきたそうです。もう二年も!学校に行っていなくて、どうにも身体がなまってしかたないので、これからは少し気をつけるそうです。 ほんとに次の新学期からは、校舎での授業が再開されるといいのですが! 元気な子供が家にとじこもっているのは、見ていてかわいそうです。 |
![]() クルスパタの最下段は、「三賢王専用駐車場」に模様替えです。 駐車場の案内板も作りました。 |
![]() 「三賢王専用駐車場『ベツレヘムのお星さま』。水とムラサキウマゴヤシの無料サービスあります…だって。うふふふ…」 と、看板を読み上げる百合子ちゃん。 |
![]() こちらが当「ベツレヘムのお星さま」駐車場の、サービス品になりまーす。 カエルが喜んで泳ぐほど澄んだ井戸水と、ムラサキウマゴヤシ、ニンジン、リンゴの盛り合わせ。無限おかわりOKです。 リンゴ好きな百合子ちゃんが、「このリンゴ、ほんものみたい…」と感心してくれました。 きのう思いついて、深夜に慌てて作った甲斐がありました。樹脂粘土とアクリル絵の具だと、あっというまに形になるのがいいですね。 |
![]() これから数日間、馬と象とラクダさんには駐車場でお休みいただきます。なにしろ帰路も長いことですし。 でも背中があいて、ちょっと寂しいので、いまさらですが積み荷を作りました。三賢王が幼子イエスに持ってきた贈り物です。 左から、金銀財宝を詰め込んだ木箱と、ザクロ模様の壺におさめた没薬、そして乳香入りの金の香炉、となっております。 それぞれ象、ラクダ、馬に背負ってもらいましょう。 |
![]() 以上すべてを「駐車場」に並べると、こうなりました。 初年度にしては、けっこう賑やかになったでしょうか…でも次のクリスマスには、もっといろいろ飾りたてたいです! いくらでも思いつきが浮かんでくるので、もう今すぐにでも作り始めたいくらいです。 クリスマスシーズンさいごの日の、気持ちの良い夕暮れどき。 こうして仕上がったクルスパタを見ながら、しばしベンハー君と立ち話をします。 「ほんとにこのクリスマスは、今までに経験のない、なにもかも特別なものでした!」とベンハー君。 |
![]() 横でニコニコ聞いている百合子ちゃんに、「クリスマスは何がいちばん嬉しかった?」と聞くと、間髪入れず「プレゼントー!」とこたえます。 でもそのあとちょっと考えて、「…やっぱり一番は、イルミネーション。二番がごちそうで、三番がプレゼント!」と言い直します。 要するに、みんな気に入ったってことですね!私たちも立派に?じいさんばあさん役を果たせて、たいへん満足です。 その百合子ちゃん一押しのイルミネーションも、ふつうは今日6日でおしまいです。でもうちでは今週末いっぱいは、ピカピカさせておくことにします。 もし宿六と百合子ちゃんにまかせたら、一年中つけておきかねないですけど、1月2月と暑苦しくなっていきますので、まあそれぐらいが頃合いでしょう。 |
![]() 年末は、スペインで見て気になっていた Pan de Cadiz(トゥロンの一種)の、お砂糖なし版を試作しました。 1)アーモンド粉 250g、ラカント 200g(結果的に入れすぎ)、卵白2個分をよく練り、室温で数時間寝かせます。 2)卵黄クリームcrema de yema(後述)と、干しイチジクをはさみ、テキトーに成形し、上に卵黄を塗って250℃で15分ほど。焼き色がついたら出来上がり。 卵黄クリームは、本場では100gのお砂糖でシロップを作り、そこに卵黄6個を混ぜて作るとか。 私はかわりに卵黄4個、ラカント50g、サイリウム小さじ2杯、お湯少々を、湯煎しながらよく混ぜたところ、かなりクリームらしくなりました。 |
![]() マドリードの菓子店で見た どっしりおいしそうなPan de Cadiz 写真のPan de Cadizには、卵黄クリームと、甘く煮詰めたサツマイモがはさんであるようです。 小麦粉ゼロですし、ぜったいおいしいと思います。が、気絶するほど甘いでしょうね… また本来は、白っぽい生のアーモンド粉を使うようですが、私は皮つきで炒った粉を使ったため、いくぶん違うものになりました。 でもじゅうぶんおいしかったので、これは年末の定番化しそうです。 |
![]() パチャカマックの、まばゆい年末風景… ベンハー君のところでは2019年の暮れ、縁起物の黄色い下着を初めて買ってみたそうです。 でも年明けに、いっしょに洗った衣類がぜんぶ黄色に染まり、そのあとすぐコローナ君が流行り始めたので、「あれは縁起がわるいです、買うもんじゃないです」と、さほど冗談でもなさそうな顔で言っていました。 |
![]() 大晦日の晩は、外の通路でちょっとだけ花火を燃やしました。 おやベンハー君、さっそくスペインの牛シャツ、着てますね! |
![]() ささやかな中国花火ですが、ベンハー君喜ぶ喜ぶ! |
![]() ほんと嬉しそうですねえ。 世界の物流大混乱のあおりで、昨年はペルーに届く花火も少なかったとか。大晦日にはもうどこも売り切れで、ちょっとしか買えませんでした。 次の年末は、もっと大々的にいきたいですね。 |
![]() まあ今日のところは、 これくらいで許してやるか。 さて、百合子ちゃんたちと楽しく過ごした年末でしたが… …ん?…ちょっと待った…そういえば……と気づいたのが、例年通り(笑)クリスマスも年末も、宿六から私への「三次元の物質を伴う感謝の表明」は、何もなかったこと。 そこで直ちにイサベルさんの園芸店へ連行、車に入るだけの植物を買わせ、いちおう溜飲は下がりました。うちの車はリアシートを倒すと1500リットルの容量があるので、こういうときは大活躍です。 しかしですね、それなりの年齢の奥さんの、一年分のごきげんをまとめてとろうと思ったら、バッグか靴か、宝飾店か海外旅行か高級レストラン、もしくはその全部乗せがふつうだと?思うんですけど、まったく宿六は運がいいです。 そんな自分を口惜しがりつつも、お店でペルペトゥア(イモーテルとかカレープラントとも呼ばれるHelichrysum italicum)を見つけて大喜び! 長いこと、ペルーにはないと思い込んでました。それで、スペインの原っぱから「たまたままちがえて持ち帰ったタネ」を蒔き、ばっちり失敗して、いたくがっかりしていたのでした。 |
![]() あるじゃん!あったじゃん! と、一本10ソルのペルペトゥアで喜ぶ私。もっとも最低50本は買わせますが… お店ではいつも花なしで並んでいるので、同じ銀色系のサントリーナやラベンダーと紛らわしく、それで今まで気づかなかったんですね。 呼び名も当地では「クリー」(カレーのスペイン語読み、とほほ…)だそうで、道理でperpetuaやsiempre vivaの名で問い合わせても、誰もわからなかったわけです。 |
![]() エストレマドゥーラの貸家で、嬉しく摘んだ野の花。右上の黄色いのが、ペルペトゥアです。 周囲の邪気をすっきりと払ってくれそうな、強く澄んだ香りです。 |
![]() まず数本植えただけで、空気の香りが変わりました!初夏のスペインにまた来ちゃったみたいです。 いま庭は、マグノリア、ラベンダー、スイカズラ、ジャスミン、バラが揃って満開で、うっとりするような甘い香りに包まれています。そこにペルペトゥアが野生味を添えて、もはやここは五月のグレドス山中?!という爽やかさ。 |
![]() 年が明けるとすぐ、今度は結婚記念日です。久しぶりに数えてみると丸19年で仰天しましたが(よくがまんできたなあ…お互いに…)、もちろん気のきかない宿六は、なにも用意なんかしてません。するはずもないですし、慣れないことはしてもらわないほうが返って無難。そこでまた園芸店へ。 お店のイサベル奥さんはさいきん、ブルーベリー栽培をやめた農家から仕入れたとおぼしき、みごとな大株ブルーベリーをたくさん持っています。 でも年末にちょっと留守をしてから戻ると、従業員の怠慢で、写真のうしろに見えている通り、みな葉が茶色くなってしまったそうです。(幸いこれくらいで枯れたりはしないそうですが、復活させて売りものにするには時間がかかります) でも中に一本だけ元気な株があったので、それを買うことにしました。150ソルのところ、「もう袋が破れかけてるし……じゃ100ソルでいいです」ということに。 つまり19年目の結婚記念日のプレゼントは、100ソル分。とはいえ19年目のジルコニアなんかもらうよりは、ずっと嬉しいな。 |
![]() 力持ちのイサベルさんが、 えいっと手押し車に載せて運びます 宿六もあいかわらずですが、こちらペルーも、年が暮れても明けてもあいかわらずです。 虚弱化コローナ君(ことオミクロン君)のせいで、なぜか年末年始だけ海辺が閉鎖されたり、夜間外出禁止令がまた夜11時からに早まったり(それじたいは個人的には大歓迎)、政府の仕事してるフリもあいかわらずです。幸い今のところ、生活に支障のない程度のご法度群ですが。 また大統領は昨年中に早くも、くびのあたりがスースー寒くなってきたようですね…思った以上に早く腐敗が進んでいるもようです。 今の大統領と比べると、あのトレドやウマラのほうが、まだしも経済わかってたんじゃない?なーんて思ってしまうのも情ないことです。政界は下を見るとキリがないですね。たぶんどこの国でも。 |
![]() 毎年のことながら、 クリスマス気分から一転、 真夏気分へと切り替えるのが、 ちょっとばかしむずかしいです しょうもない世の中とは無関係に、私は2021年は一昨年よりさらに落ち着いた心持ちで、自分の世界にこもって過ごしました。 ロックダウン経験をきっかけに、朝起きたとき「あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ」と思ったことは後回しにして、いちばん気が向くことを優先する、というのを始めました。すると、半生どこか濁って滞っていた創造力が、ゆったりと自然に流れるようになり、とても快く感じます。 なので2022年の抱負とか達成目標とかは、なにもありません。毎日その日になってみないと、自分がいちばんしたいことがわかりませんので。 でもひとつだけ、抱負と言えるかもしれないのは、「宿六も私も、普段着をすこしはマシにする。あまりといえばあまりなボロはもう捨てる」ですね! くたびれた外出着を普段着にしていましたが、よく考えてみると、私たちはほとんどいつでも家にいます。だったら家でこそ、気分よく新しい好きな服を着るべきですよね。 |
![]() 猫たちもお土産の紙袋が とても気に入ったそうです でも実行上の問題となったのが、宿六の普段着なるものを、どこで買うか?です。 リマのデパートで扱っているのは、中国製の化繊の服が多く、真夏も家で仕事する人には着心地わるそうです。中国製ではなくて、自然の繊維でお値ごろで着やすい服って、いったいどこで探せばいいのでしょう… すると宿六が言いました、「ならば中国とモメてる、あのファストファッション・ブランドはどうかな?」 コーヒー豆屋への近道なので、よく中は通っていたお店ですが、初めて品物を手にとってみると、インドやバングラデシュの麻や木綿の服がいろいろあって、たいへん助かりました。宿六もこれで涼しい夏を過ごせます。 (ついでながらショッピングセンターでは、ワクチン証明のチェックは超いいかげんで、ほとんどの係員は見るふりだけしてました。あたりまえですよね、本気でなんかやってらんないですよね…) 私のほうは、家に閉じ込められた二回の夏のあいだに、大好きだった夏服がどれも微妙に古びてしまったので(涙)、当面はそれをとっかえひっかえ楽しんで着ます。 |
![]() だんだん水位が上がっていくのを、 そわそわしながら眺める百合子ちゃん befor...もとい永吉君一家が、切り刻んで捨てていってくれた備品のプールを、新調しました。 でベンハー君は、娘の百合子ちゃんに、「来週になったら組み立てるから」と約束したそうですが、それを不服とする百合子ちゃんに、毎日毎日恨みがましくジトーーーッと見つめられるのに耐えられず、本日めでたくプール開きとなりました。 |
![]() 「水がいっぱいになったら、私が井戸のモーター、止めにいかないとならないから…」と言って、すぐには入ろうとしない百合子ちゃん。 そこで先に、アヒルに入ってもらいました。 |
![]() アヒル君たち、気持ちよさそう! 飾りに黄色いランタナを 散らしたのは百合子ちゃん。 |
![]() なかなか魅惑的な水色です… 折り畳み式プールも、けっこうデザイン良くなりましたよね。プールタイルっぽい模様で、ぜんぜんわるくないですね。 |
![]() 百合子ちゃん、とうとう我慢できなくなって水に入ります。 結局井戸のモーターは、姫のしもべ(お父さん)が止めに走ります。 |
![]() 「私このプール好きーーー!」 と叫ぶ百合子ちゃん プールのサイズ選びにはだいぶ迷いましたが、これならちょうど、一家みんなで入れそうですね。 |
![]() 「赤ちゃんが寝付いてくれましたー」と、お母さんのゼラニウムちゃんが出てきました。そして、「百合子は、まだ海に行ったことないんですよ」と言うのでびっくりです。 この一家、海からほど近いパチャカマックに、もう7年は住んでるはずなのですがー! …でもふだんの暮らしぶりから、だいたい想像はつきます。ゼラニウムちゃんとベンハー君は、筋金入りの出不精の私が驚くほどの、もうケタ違いの出不精夫妻なのです。 お休みの日曜ですら、まずめったに外出しませんし、買い物に出たとしても、「どうも外は苦手で…」とか言って、あっという間に戻ってきます。 住み込みの庭師さん一家がこんなだと、私たちには安心でありがたいばかりですが、百合子ちゃんはちょっとかわいそうですよねえ。 |
![]() 巻貝も見たことなかった百合子ちゃん。 「これ水に入れて大丈夫?」と かわいく聞いてきました この夏も、もうずっと「今年こそ海に行こうよー、連れてってよー」と百合子ちゃんにせがまれているそうですが、「赤ちゃんがもうちょっと育ったら」とか、「オミクロン騒ぎがもうちょっとおさまったら」とか、次々に新しい言いわけを見つけては、先延ばししているようです。 海くらい連れてってあげなさいよ、サン・ペドロ浜ならうちから車で15分じゃないの。ぐずぐずしてるとまた夏が終っちゃうよ、ベンハー君… |
![]() でもこのプールで、百合子ちゃんもしばらくは気が紛れそうですね! せめてもう少し海の気分が出るように、貝殻セットもあげました。「巻貝に耳をあてると海の音が聞こえる」というのも、百合子ちゃんはぜんぜん知らなかったそうです。 …実は宿六も、今日まで知らなかったのですがー、もう大威張りで、まずはゼラニウムちゃんに試させます。 両耳にそっと巻貝をあててあげると、「うわあ、水の音がする!川が流れているみたい!」と、ゼラニウムちゃん立ち上がって驚きます。 百合子ちゃんも貝に耳をしっかりあてて、「すごーい、水がこっちに来るよ!」と、しばし聞き入っていました。 子供のころ、「波の音が、貝の中に録音されているのかなあ?」と思ったときの、なんとも不思議な気持ちがよみがえってきます。 |
![]() しばらくしてからまた様子を見に行くと、百合子ちゃんまだ漬かってました。 プールの底のあちこちに、貝殻をいかにバランスよく配置するか?…に熱中しているようでした。 百合子ちゃんは、新しいプールに入れたての、この澄んだ井戸水みたいに、ひたすら明るく透明な印象の子です。へんなふうに媚びたり、いじけたり、人の表情を探ったりするようなところは、かけらもありません。 きっと今回初めて地球に生まれて、何もかもが珍しくて嬉しいまっさらな魂なのか、あるいはもう何度も生まれて悟りを開いて、やっぱり何もかも嬉しくなってしまった魂なのか、たぶんそのどっちかなんでしょうね…と、会うたびに思います。 |
![]() 話題の新作映画、 『大統領実習生』! ペルー全土にて大絶賛?!延々上映中!!! いつものように、宿六からの又聞き話ですが… ペルー大統領のカスティージョくん。とあるインタビューで、 「私は今まで誰からも、統治のしかたを教えてもらったことがありません。いま練習しているところです」 と、臆面もなく言ってのけたとか。わははははは……まあね、統治のしかたをまるっきりご存じないことは、わざわざご本人の口から伺わなくても、すでにペルー中が知ってますけどね。 で、その直後に宿六の同窓生からまわってきたのが、このフォトショ作品。 原作は知りませんが、がっくり…と肩を落とした格好が、某大統領の芯のもろさをよく表しているような…(どうせなら公開日も、昨年のペルー独立記念日にさしかえたいところですが…) |
さーてコローナ君関連でも、久々にお話ししたくなるほどすてきな新法令が出ました! この1月23日から50歳以上の年寄りは、「ワクチン三回接種済み証明書」を提示しない限り、ありとあらゆる屋内施設に入場できなくなる、というものです。私たちはもちろんばっちり該当者です。 ここでちょっと振り返ってみますと、ペルー政府が初めてワクチンパスポート強制に踏み切ったのは、昨年の12月15日から、でした。 私たちは仕方なく、その日にぎりぎり間に合うように、二回の接種を終えました。たぶん同じことをした人、けっこう多かったんじゃないかと思います。 そしてそれから「わずか1か月と1週間後」に、今度は50歳以上の三回接種完了が、事実上の義務となったわけですが… うちの場合、それって物理的にムリです。というのは二回目を打ったあと、最低三ヵ月は待たないと、三回目は接種できない決まりだからです。 つまり私たちは、この1月23日から三回目が打てる3月上旬まで、屋内施設にはどこにも入れない、スーパーやデパートやホームセンターにも一切行けない、もし会社勤務だったとしたら出勤もできない…ということになるわけです。 しかも近日中に、この制限を「40歳以上」に広げる、との噂もありますから、二つの矛盾する法令の板挟みで困っちゃう人は、ますます増えそうですね。 そもそもがブースター接種なるものは、二回の接種完了後〇ヵ月(←諸説あり)がすぎると、免疫効果が落ちるのでまた打たねばならぬのだ、というのが当局様のお理屈ですが、新法令はそれとも矛盾しています。 本当にそれが正しいなら、二回目完了後まだ一か月半の私たちは、コローナ君に対してもうバリッバリの免疫力を発揮しているはずです。それなのに、なんで屋内施設に入っちゃだめなの?ってことですね。 |
でももしかすると、私たちのような法令の狭間の難民用に、早めに二ヵ月くらいで三回目を打つサービス、あるのかも?(…ペルーだからそこまで気はまわらんでしょうが、まあ聞いてみるだけでもいいか…)」と、ペルー保健省にも一応確認してみました。すると、 「二回目接種後、最低三ヵ月がすぎないと、三回目接種は絶対にできません。法令でそういうことになっています」ときました、やっぱりね。 「じゃあまだ一か月半しか過ぎていない私たちは、どうしたらいいんでしょう?これからの一か月半、スーパーで買い物もできないってことですか?」 「残念ながらそれも法令なので、どうしようもありません。…えーっと、でも行けば打ってくれる注射会場が、あるかも…しれません。でもたぶんやっぱり、だめな可能性のほうが高いでしょうね…法令ですから。以上終り」との、歯切れの素晴らしすぎる回答をいただきました。どうもありがとう。 では実際には、どれくらい新法令は徹底されているのでしょうか?おもしろそうなので、買い物がてらようすを見てきました! 幸い大切な週末の野菜市は、外なのでワクチンパスポートは必要ありません。またもっと大事なお肉や魚介の専門店は、間口が狭くて、店に足を踏み込まなくても支払えそうですから、たぶん大丈夫。 入店できるか疑わしいのは、大きな屋内施設ですが、まずスーパーマーケットは、私たちが行ってみた三か所ではまったく問題ありませんでした。 入り口の係員が、「二回」接種完了の証明書またはスマホ画面を、チラっと見たふりをしただけです。 次に大規模ショッピングセンターは、少なくとも車で行く場合、入り口でのチェックは一切ないため、とりあえず建物への入場は自由です(うわーもうそこからして、すでにワクチンパスポートの意味、何もないよねえ) そのあと内部のスーパーやデパート、ホームセンターの入り口で、形ばかりのチェックがありますが、いずれもチラっと見るふり…だけでした。 唯一、妙にうるさかったのが某H&Mで、一階入り口で「三回接種が終ってない年寄りは帰れ!」と言われました。いえ、実際その言葉でいわれたわけじゃないですが、要は同じことですから… でもその係員氏をとっつかまえて、二回目接種後まだ一か月半であること、今は三回目を打ちたくても打てないこと、法令じたいに大きな矛盾があることをざっと説明したところ、すぐ論破&入店できました。 またショッピングセンター内のその他の小さなお店は、ほとんどの場合、証明書のチェック要員じたい、いないようでした。 |
![]() 「奇妙な人間界へ、私のすてきな あっかんべえを贈ります!」 おそらくリマのほとんどのお店は、そんな感じかと思います。購買力のある50代以上のお客を追い返したところで、自分が損するだけだものね。そんなことすら、今のペルー政府は想像できないようですね。 もちろん銀行やお役所となると、すぐ身分証明書をチェックされちゃうので、そうはいきませんが、幸い私には今のところ用はありません。なのでこのままずるずるやりすごし、入店できるところで買い物し、一か月半したらまたいやいや注射して来るとします。 ほんと何もかもアホらしくて疲れます。いつまでこのバカバカしい空騒ぎが続くんでしょう。ただの人災です。 (でも注射会場の親切なおばちゃんに再会するのは、ちょっと楽しみです) |
![]() お話かわって。台所前のぶどうは、かつてブルゴーニュ種の黒ブドウだと騙され(怒)、植えてしまったレッドグローブ種です。 房は立派ですが、大味でキュウリみたいに固くておいしくありません。でも今年は、日本式に粒をぐっと減らし、袋もかけて大事にしたところ… |
![]() 別の木?!と思うほど、甘くておいしいぶどうが実りました! レッドグローブをおいしいと思ったのは、初めてです。ベンハー君一家も感心してくれて、奥さんが作る果物は甘いね、ということになり、なんか鼻が高いです。日本の園芸本ありがとう! あと肥料出してくれたアルパカたちもありがとう! |
![]() チャスキ君のおかげで大発生したモナルカ蝶は、ただいま続々とさなぎに変身中です。 ありとあらゆるところで蛹化するので、うっかりできません。このモナルカ様はごくまともに、安全な瓦を選びましたが、地面に置いたバケツや植木鉢のふちなんかを選ぶ、恐れ知らずのモナルカ様もいます。 今はななななんと、私の長靴の内側にもひとつぶらさがっていて、しばらくは長靴つかえません…せめて履く前に気づいて良かったけど… |
![]() 壁面にうまいことぶらさがったモナルカ様。 こういうこともできるんですね! |
![]() こちらはポーチの格子戸です。ここでは羽化時に、猫か七面鳥が狙うのでは…と気になっていましたが… |
![]() 今朝めでたく羽化し、きれいに翅がのびるとすぐ、庭へ飛び去ってゆきました。 メスはいつも半日くらい、文字通りはねをゆっくり休めてから飛び立つので、これは男の子だったようですね。うちで楽しい蝶人生、送ってね! |
![]() こうならないといいんですけどね。なりかねませんね。 変幻自在の風邪ウィルスにいちいち対抗してたら、 腕が何本あっても足りません。 私が憤慨していた、50歳以上へのブースター接種強制の件ですが、きのうまた法令の中味が変わりました。23日に出たばかりのご法度が、29日にはもう変わるんですから、つきあいきれません。 で今度は50歳じゃなくて「40歳以上」全員に、事実上の三回接種強制、ということになったそうです。 ただ、「二回目接種と三回目接種の間は、最低三ヵ月あけること」という先行法令は、幸いにも優先されることになりました。 したがって私たちも、3月上旬にいやいや三回目を受けるまでは、二回接種の証明書だけで、屋内施設に入れます。 どうして最初から、そう但し書きをつけなかったんでしょうね?小学生でも気づくレベルの不整合なのにね。 しかし阿呆船状態の今のペルーにしては、公布後6日で気づいて直しただけ、むしろ上出来と言うべきか…? 私も屋内施設に行くたびに、「入店を阻止されたら、すぐ論破したる!」とファイティング・モードに入るのは疲れるので、まあ良かったです。 ……いえいえ、いえいえ、ぜんぜん良くなーーい!ワクチンって、そうそう何回も打ちゃあいいってものなんですか? 前の前の前の大統領、「世界一厳しく世界一無意味なロックダウン」をやらかした、あのビスカチャやろ…もとい、ビスカラ氏をご記憶でしょうか? 2020年に、「私はだらしないペルー国民とは違って、キチーンッとしているからコローナに罹らないのだ!」とほざいて、大いに呆れさせてくれたあの御仁です。 ビスカラ氏はその後まもなく、試験段階のワクチンを、ナイショで二回打ってもらってたことがバレて騒ぎとなり、そのあと更に二回も接種を受けたそうですが、にも関わらずすでに二回、コローナ陽性になったんだそうですね。 いやー四回も打って、二回陽性ですか。自分で言うほどには、キチーンッとはしてなかったのかな。 |
![]() ペルーのご法度はコロコロ変わりますが、 わが家のモナルカ様状況も 負けずに日々変わるので目が離せません。 今は宿六の部屋の窓が大人気! 計1ダースくらい蛹がぶらさがっています。 いまペルーでいちばんの話題は、先日のサッカー試合でコロンビアに勝ったこと。(宿六がたまたまその日、コロンビアの取引先に電話したところ、いくらかけても出ないので変だなと思っていたそうです。おそらく、ペルー人とだけは話したくない気分だったのでしょう…)。 そしてその次に、REPSOL社の原油流出事件、です。 原油流出に関しては、現在の地球の、極めて原始的なエネルギー状況では、ペルーに限らず起きるときには起きてしまう事故ですので、私には何も意見はありません。でもペルー政府の初期対応は、期待以上!でしたので、それはちょこっとだけ… 先週、ペルーの環境大臣さまご一行が、問題のタンカーへ聞き取り調査に出向いたそうです。 しかしタンカーの船長はイタリア人、船員はほとんどがインド人で、共通語は英語のみ。船内ではスペイン語は一切通じない状況だったそうです。 そしていっぽうのペルー政府の大臣様ご一行は、なんとだれひとり、英語がわからなかったそうで………… たまたま、ちょっとだけ英語がわかる議員が同行していたので、その人がテキトーに通訳したそうです。…って、そんなんで済ませていいの?! まったくこれでは、黒船襲来時の江戸幕府より遅れてますね。今のペルー政府には、「こういう大事なときには、ちゃんとした通訳を連れて行くものだ」という常識すらないのですね。イタリア人船長も、Quanta ignolanza...と驚いたのではないでしょうか。 まーったくカスティージョ大統領も、「私は無知蒙昧な無経験大統領です」!って開き直ってていいのですかねえ。個人的には、けっこう楽しませてもらっておりますが。 |
![]() さきほど、観葉アスパラガスにぶらさがった、新しい蛹を見つけました。 若緑の上に、くっきりとした金と黒の模様…何度見ても感動します。くだらんニュースで曇った心が洗われます(笑) |
![]() こちらは蛹化後、二週間ほどたって、もう羽化直前の蛹です。 白、黒、オレンジの翅のもようが、はっきりと透けて見えています。飛び立つ準備万端!という感じですね。 |
![]() 今朝、オリーブの枝で羽化したばかりのモナルカ蝶(♀)。 ふつうよりずっと黒みがかった翅で、ものの本によると「ペルーアンデス南部に多い地域変異」らしいのですが、パチャカマックにはよくいます。 |
![]() あ、ここにもぶらさがってる! 蛹は完全防水なので、大丈夫と思いますが、いちおうしばらく水やりは控えましょう。 私の長靴内の蛹のほうは、きのう見たら無事に旅立っていました。これでまた長靴使えます。 きょうはまだ、日暮れまで少し時間があるので、モナルカ様に食い荒らされたトウワタの刈り込みをしてきます。そうするとまた葉が出て、再び次世代モナルカ様のレストランになりますので。 |
![]() 「さいきんためして旨かった、 カッシア風味のキッスを贈ります! …げっぷじゃないよ、キッスだよ!」 (アルパカのチャスキより) |
![]() 「毛づくろいがうまくいくと、 たまにこんなハートが出てくるの。 見られたあなたは超ラッキー!」 (ハスミン二世より) |
![]() 「14日の晩のごちそうは、 きっとチョコレート色の鶏レバー? 今から舌なめずりのハシンタをよろしく!」 (ハシンタ二世より) |
![]() 「ハートの落としもの、見ーつけた! チャスカがおいしく頂きます!」 (アルパカのチャスカより) |
![]() 旧パンアメリカン道の材木屋さんで、宿六がとつぜんパレット(物流用パレット)を買ってきました。 |
![]() いろんな会社の製品がありますが、Europalletというのが、薬剤ではなく熱処理しているので安心だそうです。 ルリン地区での価格は、80×120cmのパレットが一枚18ソル(約550円)。 ざらざらした材木ですが、モミやオーク材なので、このお値段ぜんぜんわるくありません。リマのそのへんの材木店で、どんな処理をしたかわからん板を買ってくるより、よほど信用できると思います。 ほかに3メートルの角材(一本15ソル)も、何本か買ってきました。 |
![]() 駐車場でベンチを試作するベンハー君と、 視察を終えて帰っていくアルパカたち これで何を作るかといいますと…まずは「小さな家」用のベンチの試作です。正確には、「ベンハー君に」試作してもらいます。 私たちがアイデアを出して、図面も探して、でも作業はベンハー君にやってもらう…… これを略して、DIYならぬDIB(Do it, Ben Hur! ベンハー君やってくれ!)と申します。ドバイ・イスラム銀行ではありません。 |
![]() 大工経験はないと言ってたベンハー君ですが、なかなかの器用さを発揮して、半日でささっとベンチを作ってしまいました。 そこでベンチをもひとつと、大きなテーブルも注文し、「小さな家」の壁と同色に塗ったら、こんなにかわいく仕上がりました。 想像どおりドノフリオ傘ともぴったりで、パチャカマックによくある野外レストランみたいになりました。その後一家は、ここで優雅に朝食をとっているようです〜 さて費用ですが、このベンチ、パレット1枚と角材1本で出来ます。 ベンチ二つと大きなテーブル、全部合わせても、材料費は約115ソル(3500円)! ペンキはちと高いですが、壁の残りを流用したので、今回のところはタダ。ほかは釘を少々使っただけです。 コローナ騒ぎのはるか前から、物価がむやみに高くなっていたペルーでは、どうってことない木のベンチ一台が、平気で1000ソル(3万円)以上します。 それを考えると、このパレット家具、実にいいですね! どっちにしても庭置きのベンチはいたみやすいですから、これでじゅうぶん以上です。あと四台くらいは作ってもらって、私のほうの庭にもあっちこっちに置きたいです。 |
![]() 「AM子さん、私がハチドリTの新持ち主となった 百合子です!はじめまして!」 ちょっとお話が逸れますが、AM子さま、このTシャツご記憶でしょうか? 前にプレゼントして下さった、かわいいハチドリ尽くしのTシャツです。いずれ絵のところを小さなクッションにするつもりで、だいじに着ていましたが、黒い服が大好きだという百合子ちゃんに目を付け?られ… ためしに着せたらこんなに似合うので、クッションは残念ですがあげることにしました! ただ引き換え条件として、ハチドリの絵に添えられた英文を、ちょっとずつ調べる、という宿題を出しました。大人っていやーね… |
![]() 百合子ちゃんには、ときどき私の服をあげています。 今までは私の服が入る女性が、身近にいなかった(笑)、というのもありますが、ペルーはいま物価高がほんとにひどいんですよね。ベンハー君たちもおむつ代で苦心惨憺していて、おしゃれがしたい百合子ちゃんの服代まで捻出するのは、本当に大変そうですので。 でも、うんと小さくて細っこい…と思っていた百合子ちゃん、ここ数か月の成長ぶりがめざましく、私の服がぱっつんぱっつんになってきてびっくりです。 お古を喜んで着てもらえるのも、今のうちかもしれませんね。お母さんとお姉さんは、さいしょから入りませんし…… |
![]() 次にベンハー君に依頼したのは、この台です。これもあっというまに作っちゃいましたねーありがたいなあ! |
![]() 仕上げは私がやって、猫用のすてきなブラシ台になりました! 爪とぎにも使えるように、あとで脚にロープをぐるぐる巻きつけます。 |
![]() こちらもベンハー君制作。 ポーチの天井に集結する蚊を、低身長の私でも電気ラケットで退治できるよう、1メートルはある踏み台がほしかったのですが… そんな大きなのは、どこにも売ってません。そこでこれも作ってもらいました。 明るいグレーに塗るつもりです。…が、その前に、ハスミニの御座所化しちゃいましたね。 |
![]() ベンハー君はかなり木工が気に入ったらしく、ひまができるとすぐ駐車場にこもってしまいます(ひまがあってもなくても、とりあえずサボってた永吉君とはえらい違いです)。こちらは宿六の注文で、タブレット用の書見台を試作しているところ。 …うーん、でもベンハー君と宿六には、ほんとは先に、駐車場の片づけをしてもらいたいんだけどなあ。なんでいつも、こんなに散らかすんでしょうね? あーそれこそパレットで、駐車場の整理棚を作るといいかもしれませんね。ということで、また次のプロジェクトができました。なんかこのところ万事楽しいです。 |
<おひげ君とミミちゃん登場!>
![]() 夏の夕暮れどき、お父さんが作ったベンチでくつろぐ百合子ちゃん。ひしっ…とだっこしているのは、うちに新しくやってきたウサギです! この新ペット導入には、ちょっとわけがありまして… ペルーでは愚かなことに、子供たちのリモート授業が、もう二年も!続いています。 つまり百合子ちゃんは、遊び盛りの8歳から10歳にかけて、ずーーーっとリモートで友達とも会えなかったのですから、えらいことです。 加えて、この3月から学校をちゃんと再開するかどうかも、いまだにああでもないこうでもないと、もめているようです。 |
![]() チョコレート色の目がいいねえ! リモート授業が子供に与える影響に関しては、視力の悪化や学業の遅れだけでなく、精神面についてもいろいろ言われていますが(あたりまえですよね…)、おとなしい百合子ちゃんの場合、あまり問題はなさそうに見えていました。 リモート授業はまじめにこなし、妹の衣類の片付けなどもよく手伝い、自由時間は少しアニメを見るほかは、絵を描いたり教科書を写したりとたいへん健全で、またスマホ依存やゲーム依存もまったくないそうですし。 でも最近、ときどき隅っこへ行っては、ただ悲しそうにじーっと黙りこんでいる、と聞いて、それはちょっと捨て置けない…と思いました。 でも両親のベンハー君とゼラニウムちゃんは、もともと外出嫌いの上に、新生児がいますから、外での気晴らしはむずかしそうです。 それもあってプールを買ったのですが、にゃんと今年はラ・ニーニャ現象による冷夏で、なかなか使える日がないと来た… そこで今度はペットを提案してみました。でも犬猫は維持費がたいへんなので、インコかクイか金魚か…と思っていたところ、近所で仔ウサギを売る人が見つかり、即日ベンハー君に受け取ってきてもらいました。(一匹15ソルだったそうです、ふつう30ソルくらいなのでお買い得でした) |
![]() このかわいいのが、その二匹です! ビゴテス(おひげ君♂)とオレハス(ミミちゃん♀)と、百合子ちゃんが命名しました。右がおひげ君です。彼らの住まいは、「小さな家」と駐車場のあいだに、ベンハー君が囲いを作りました。 私もずっとウサギが欲しかったのですが、猫やアルパカで手いっぱいゆえ諦めていました。でもこれからは好きなときに会いに行けます。 もう55年も前のことですが、代官山にいた子供時代、よく父が井の頭公園までドライブしてくれました。 たしか公園の雑木林の、ふつうの遊歩道わきに、なぜか三段ほどのアパート式ウサギ小屋があった…ように思います。何時でも見に行けたので、たぶん動物園のほうではなかったと思います。 そこにはいろんな色のウサギがいて、祖父にだっこしてもらって、端から順番に、飽かず眺めたのを覚えています。 ある氷雨の日曜日、もう夕闇が迫って、家族はみな早くうちに帰りたいのに、私だけが「ウサギに会うまで帰らない」とぐずったとみえて、祖父が私を抱えてウサギ小屋を覗かせ、横から母が赤い傘をさしかけていた情景が、ぼんやりと心に残っています。 湿った干し草のにおいや、薄暗い中、ウサギの白いところだけがぼうっと光って、そこに傘の赤がうつって見えたのも覚えている…ような気がします。 うちのこのウサギたちも、もし性別にまちがいがなければ(ペルーではほんとよくまちがえます…)、じきに猛然と殖えはじめ、かつての井の頭公園のウサギアパートみたいに、上へ上へと増築するほかなくなるのでは、という予感が強烈にしております。 いいのかなー、ほっといても…。みなさまもどうぞお楽しみに。 |
![]() 「キョウコ奥さんも抱っこしない?」と聞かれ、「でもウサギって、うしろ脚で蹴るでしょ?」とこたえたら、百合子ちゃんが珍しく顔色を変えました。 そして、「うちのウサギはとても大人しいの…だから蹴ったりなんかしないのに…」と小さな声で言いました。 かわいいねえ、もうすっかりウサギのお母さんになっちゃったね! おかげで百合子ちゃんも、その後は長い耳のわが子のお世話で忙しく、なかなか元気そうにしていて、大人はみなちょっとほっとしております。 |
リマ市はいま現在、コローナ君予防および治安維持のための、二種類の非常事態令下にあります〜。非常事態令の大安売り。 加えて今日はとつぜん、終日外出禁止!となりました。 とつぜんもとつぜん、昨晩、真夜中近くに急に公布されたそうで、私たちは今朝9時ごろになって、「なんか今日、へんに静かじゃない??」ということで、初めて外出禁止と知りました(笑) 外出禁止の理由は、「このところペルー各地で、物価高騰その他に抗議して、道路封鎖や商店略奪がさかんに行われている/もしくは計画されているから」だそうですが…意味がぜんぜんわからない… 一日くらい外出禁止にしたところで、暴徒のみなさんが諦めるわけないですし、根本的な問題(=無能な政府&国民の積もり積もった不満)には何の変わりもありません。 それに以前もお話ししたように、当地には冷蔵庫のないおうちも多いので、今日はとつぜんのことで食べるものがなくて、困っている人も少なくないはずです。なのに外出禁止令にサインした大臣の一人は、無神経にも、「一日くらい食べなくても、別に死にはせんだろう!」と言い放ったらしく…… これでは国民の怒りをもっと買うだけで、逆効果でしかないでしょう。 いまは世界中が、「数千年ほどがまんしてきたけれど、統治者どもの横暴には飽き飽き、もうたくさん!」という流れに向かっていると思います。 ペルーの政治屋どもも、この機会にとことん本性をさらけ出し、忘れっぽくて心優しいペルー国民の堪忍袋を、今度こそズタズタにすればいいと思います。 そうしていつか、ペルー、そして世界を覆う安っぽい「民主主義」とやらが、少しは本物らしく変わるのを、生きているうちにもし見物できたら、楽しかろうと思います。 ところで、さいきん通販でちょっと贔屓にしているお店が、ウクライナにあります。 比較的安全と言われているドニプロ(旧称ドニエプル)在ですが、ロシア侵攻後どんな状況なのか気になって、注文がてら問い合わせてみました。 すると、「こちらは全く大丈夫です。郵便もふつうに機能しているので、すぐ発送します」とのことで、翌日にはウクライナ・ポストの発送通知も届きました。 |
ウクライナの美しい切手と、 小包の発送通知 ウクライナほどの厳しい状況にあっても、全土のすべての人々が、日常生活を根こそぎ奪われたわけではないようです。 万事なまぬるいペルーではなおのことで、私の生活圏はまったく平穏です。冷蔵庫にも畑にも食材があるので、そちらも安心です。 暴動だとか戒厳令だとかサプライチェーン途絶とか…必要以上に恐ろし気なニュースを読んで、万一にもご心配くださる方がいらっしゃると申し訳ないので、念のため書き添えます。 思えばペルー暮らしもそろそろ丸27年ですが、暴徒や略奪、タイヤを燃やしての道路封鎖、大規模なデモ…といった光景を当地で直接見たことは、私は一度もありません。 |
外出禁止の今日は、あのロックダウンの静かな日々を、ちょっとばかり懐かしく?思い出しています。 パチャカマックは警察の監視がゆるいので、今日もみなさんけっこう平気で外出などしているようですが、それでも通行量はずっと少なく、とても静かで快適です。 今朝はポーチに座って、庭から立ちのぼるハーブの香りを胸いっぱいに吸い込んだり、小鳥の歌に耳をすませたりしながら、長いこと過ごしました。 |
ガラーーーーン…とした接種会場。 ブースター接種のほうは、先日いやいや行ってきました。 ペルーのほとんどの人が、もうコローナ君のことは忘れて、今は物価高とワールドカップ予選で頭がいっぱいです(たぶん)。そもそもが無意味なブースター、できれば打たずに逃げ切りたい…と思う人も当然多く、まったく接種は進んでいないようです。 パチャカマックの広すぎる接種会場でも、閑古鳥が啼いていました。 帰宅したあとはお約束の発熱で、二日ほど寝込みました。コローナ君関連で熱を出すのはもう五回目!心底うんざり!です。 そのうち二回は自然感染で……ということは、旧型にしか対応してない現行ワクチンよりずっとマシな抗体を、わたしゃすでに持ってると思うんですけどねえ… ただ、完全引きこもりの私でも二回も感染した、ということは、たしかにコローナ君の感染力はすごいのでしょう。それは認めます。 でも二回ともふつうの流感レベルで、ほどほどに健康なペルーの知人たちの感染経験も、みなさん似たり寄ったり。 これはハイリスクの人だけが、失業等の心配なしに自主隔離できるよう、現実的な手助けを政府がきちんとすれば、それで必要にしてじゅうぶんだったのではないかなあ…やはりロックダウンは意味なかったんじゃないかなあ…と、つい思ってしまいます。もう過ぎ去ったことなので、どうでもいいのですが、ついつい。 |
そんなトゲトゲしいお話はやめにして、もっと嬉しくトゲトゲしたお話に移ります。 2007年に出かけた、アヤクーチョまでのドライブ旅行。そのときウチワサボテンを二片、棘が痛いといやがる宿六に拾わせ、段ボール箱に入れて持ち帰りました。 それが大いに増えて、庭のほうぼうで繁茂して(繁茂しすぎて)いますが、とうとう今年になって、初めての実をつけたのです! |
故郷でウチワサボテン慣れしているベンハー君が、初夏にきちんと水まきしてくれたのが効いたようです。 そしていざ熟し始めると、実(トゥーナ)がきれいなオレンジに色づいて、これにはベンハー君もゼラニウムちゃんも大喜び! というのもオレンジ色のトゥーナは、リマではめったに手に入らないアンデスの品種だからです。リマでよく見かける赤や緑のトゥーナより、オレンジ色のほうが青くささがなく、すなおに甘くておいしいんですよね。 |
完熟した実は、中がこうなっています。マーマレードのような、感じの良いオレンジ色です。 15個ばかり取れましたが、二個だけ味見して、あとはベンハー君にあげました。 果物はみんな、ひとたび実り始めると勢いづくので、次の夏にはもっとたくさんなると思います。 |
ザクロもいよいよ盛りで、甘さと渋さの釣り合いが絶妙な、イタリアの赤ワインみたいな味になってきました。 七面鳥もアルパカも小鳥たちも、虎視眈々と狙っていますから、早起きしてヤブを見まわり、きれいな実を集めて人間だけで山分けするのが、今の日課です。 |
ウチワサボテンに完全包囲された、 アヤクーチョ郊外のおうち。 左下の女性は実を集めているようです。 わが家のウチワサボテンの故郷も、お目にかけましょう。 ウチワサボテンで埋め尽くされた、アヤクーチョからワンタに向かう道、そのどこかで拾ってきました。 |
アヤクーチョの人から、 「ウチワサボテンはどこでも育ちます。屋根の上でも、それどころか岩盤の上でも、ぜんぜん平気で育ちます」 と聞きましたが、ほんとに文字通り、そうなんですよね! |
こうして2007年の写真をみると、やはりオレンジ色の実ばかり写っています。どうもこのあたりに、うちのウチワ君の始祖がいそうですね。 ベンハー君一家はアプリマック県民ですが、出身の村がアヤクーチョとの県境にあるため、お祭りの風習や音楽などの好みは、完全にアヤクーチョ寄りだそうです。なのでウチワ君の故郷を教えると、「やっぱり!だろうと思いました!」とたいへん満足そうでした。 近年はいろいろな理由から(いちばんは高山病ですが)、私の足はすっかりアンデスから遠ざかってしまい、とても残念に思っています。 でもこのところ、明らかにアンデスのほうから、どんどんうちに押しかけて来ているような気がします… 昨年とつぜん登場したベンハー君一家もそうですし、今年とつぜん生まれたアルパカのコヤチャも、今年とつぜん実ったオレンジ色のウチワサボテンも、みんなアンデスの澄んだ空気を、まわりに漂わせています。 更にはパチャカマックのお天気までも、ここ数年、アンデス西斜面の気候…真青な空と降雨のある気候に、明らかに近づいてきています。 おかげでうちにいるのが、もっと楽しく心地よくなり、引きこもり生活もますますはかどります。 |
ウチワサボテンとリュウゼツラン、そしてモージェ。アヤクーチョのどこでも見かける、ありふれていますが美しい風景。 いまわが家でも、この眺めの、ほぼ完コピを達成しつつあります。 ついにウチワサボテンも生産開始?しましたし、あとはモージェの赤い実が、上のアヤクーチョの写真のようにふんだんに実るようになったら、完璧です。 |
もはや猫でも不安になるレベル 非常事態令の大安売りと笑っていたら、先週また新種が出たそうで…いつもたくさん笑わせてくれて、本当にありがとうペルー(まんざらいやみでもないです)。 今度のは、「ペルー全土の国道に対する緊急事態令」だそうですが、いったいなんのことやら? 非常事態令の常で、これも根本的な問題解決につながるものでは全くなく、単に「国道上で官憲が好き勝手できるようになる」だけかと思います。 「無能な大統領は、非常事態令だけ濫発して何もしない」というのはトレド時代に学びましたが、今から振り返るとトレドもウマラもずっとマシに見えるのが、こわいですねええ。 あの連中は少なくとも、既存の支配階層…ペルーにも、だいぶショボいですが一応エスタブリッシュメントは存在します…その支配階層とつるんで、儲かる仕事を動かすだけの才覚はあったので、ペルー国民にもポツリポツリと滴ってくる利益が、ちょっとはあったような気が… でも今度のは、120%迷惑なだけの大統領ですものね。 でもこんなふうに、世界各地でまるで申し合わせたかのように、「権力者」が横暴のかぎりを(ペルーの場合は馬鹿のかぎりを)尽くしているこの状況、もしかしてもしかすると、むしろ大きな変化に向かうよい兆し…なのかもしれません。 |
宿六の買い物…… いずれにしても私は、少なくともペルーのことは、全く心配していません。 とうの昔に、政治のあほらしさに対する免疫はできている、というのもありますが、それより自分の人生の諸問題で、毎日じゅうぶん手いっぱいだからです。 今いちばんの課題は、宿六が週末に買ってきたこのアボカドの山と、今後どう向き合うべきか?です。 「一週間分、でもたまにハズレがあるから、やや多めに8個くらい買ってきて」と頼んだのですが、なんで18個も買ってくるかな…買っている途中で、何かがおかしい、と気づかなかったのかな… 今回のアボカドは、当地では小さめの1個280gくらいですが、それでもここには約5キロのアボカドがある、ということですね。 ほかに冷蔵庫にも、熟したのが2個残ってますし。このご時世、なんにせよ豊かなのは、たいへん喜ばしいことではありますが、しかし… 聖週間の食卓は、アボカド祭開催決定です。 |
先週、クルス・パタ(玄関先の小山)に、やっとプクジャイ(収穫祭)を祝う子供たちが到着しました! ほんとは2月ごろに飾りたかったのですけど…オミクロンやら仔アルパカ誕生やらワクチン接種やらで、こんなに遅れてしまいました。 でもぎりっぎり聖週間前にまにあいました。 |
クルス・パタの下のほうからも、子供たちがごちそう抱えて登ってきます。 |
プクジャイの子供音楽隊を率いるのは、11歳のペドリート。 おさがりではない、ちゃんと身に合ったポンチョの上から、リャマ毛で織った二本のオンダ(投石紐)をきりっと巻きつけ、格好よく着こなしています。 左手にはケーナを持っています。 |
ペドリート君の凛々しい後ろ姿。 オホタ(タイヤ製のサンダル)をはいた足元には、雨季の小花が咲き乱れています。 |
こちらは10歳のミラグロス。 彼女がティンヤ(小太鼓)を叩きはじめると、たちまちあたりはお祭らしく活気づきます。 |
ミラグロスちゃんも、とてもおとなっぽく民族衣装を着こなしています。 でもちょっと油断すると、豊かすぎる二本のみつあみが、リクリャ(肩布)からすぐこぼれだしてしまいます。 |
♪ Banderita, banderita, bandera peruanita Que bonito jugaremos en los carnavales Tu con serpentinas yo con cascabeles Tu con cascabeles yo con serpentinas... ♪ 5歳のマリーアは、カスカベル(リボンで束ねた大きな鈴)で調子をとりながら、陽気にカルナバルを歌います。 |
マリーアは、大きすぎるおさがりをそのまま着ています。 ミラグロスやペドリートのように、大人そっくりに着飾った子供もかわいいですが、ぶかぶか衣装のかわいさもまた格別です。 こういう長いポジェラやリクリャは、民族衣装がもっと長い丈だった昔のことを、思い起こさせます。なので大人たちは、 「こうしてみると、マリーアは亡くなったひいおばあさんにそっくりだね、そういえば歌い方も似てないかい?」 などと言い合って感心しています。 |
7歳のジョン(ペルー式に、まちがってJHONと綴るジョン君)は、ギターを抱えています。 手作りのおもちゃですが、いちおうポロンポロンと音は出ます。 オホタ(古タイヤ製のサンダル)は、お父さんのをつっかけてきたので、スリッパみたいにぶかぶかです。 |
ポンチョもお父さんからの借り着なので、雨に濡れた草の上を引きずりそうになっています。 出がけにお母さんが、赤いセルペンティーナ(紙テープ)を巻きつけ、帽子には花もとめつけ、カルナバルらしく飾ってくれました。 |
今朝、畑でとったばかりのチョクロ(ジャイアントコーン)とりんごを持っているのは、6歳のフアニータ。 腰に下げているのはオホタです。どこかで落してこないように、お母さんが帯にしっかり括り付けたので、安心してはだしで草を踏んで歩けます。 |
フアニータは今年、派手な刺繍入りのポジェラ(スカート)を新しく縫ってもらいました。 でも洗いざらして良い味の出た、古風な色合いの肩布は、もう何人ものお姉さんたちの、手から手へと渡ってきたおさがりです。 |
ホセルイスはフアニータの弟です。やはり同じ畑のチョクロを運んでいます。 前の二年間はお祭が中止になったので、3歳のホセルイスにとっては、今年は初めてのプクジャイです。 そこでお母さんは張りきって、姉弟が揃って目立つように、ホセルイスにはちょっと風変わりな、インカの貫頭衣のような衣装を縫いました。 でも白いズボンはおさがりなので、大きく裾あげがしてあります |
小さなホセルイス君が、「姉さんよりいっぱいチョクロ持つんだ!」と言い張るので、フアニータが背中にも一本、結びつけてやりました。 でもたぶん、クルス・パタを登りきるころには疲れてしまい、どこかのお兄さんに、チョクロごとおんぶしてもらっての御帰還…ということになりそうです。 |
5歳のビクトル君は、ひさごに入れた井戸水と、ガラス壜のファンタ・ナランハ(オレンジ)を、音楽隊のために持っていきます。 |
ふつうはインカコーラが一番人気ですが、子供に限ると、やっぱりファンタ好きのほうが多いように思います。 |
ビクトル(5歳) |
長いこと、アンデスを題材に、ペンで絵を描いています。 でもずっと歯痒かったのは、アンデスの人々の赤銅色の皮膚が、黒一色のペンでは写せないことでした。 アンデスの陽射しが作る、あの絶妙の色合いは、黒インクでぬりつぶすほど濃くはないですが、かといって紙を白く残すほど明るくもありません。 特に子供たちの、赤黒いほど日に灼けたかわいいほっぺたは、黒白では表わしようがありません。 でもこのプクジャイの子供たちを作って、初めて私の目に映ったままの色が出せました。 瞳の表情も、やはり色を使ったほうが描きやすいですね。 アンデスの子供は眉がきりっとして、鼻すじも通っているので、小さなころからけっこう大人びた顔立ちです。でも瞳だけには、隠せない幼さが現れます。 中でも私が好きなのは、くっきりした二重のまぶたを、ぱっちりと見開いた子供たち… 少し垂れ気味の大きな瞳に、アンデスの空や雲が写りこみ、のんびりうっとり、夢見るような顔をした、あのかわいらしい子供たち… その素朴な愛らしさは、今回のところはたぶん、このビクトル君にいちばんうまく写せたように思います。 |
ペドリート(11歳) |
ミラグロス(10歳) |
マリーア(5歳) |
ジョン(7歳) |
フアニータ(6歳) |
ホセルイス(3歳) |
クルス・パタに植えたサボテン類は、夏のあいだに元気に育って、もう子株を出したりしています。 今度の秋冬にはもっといろいろ植えこんで、旺盛な緑に覆われたアンデスの山道らしくしたいです。 これからはクルス・パタで、クリスマスだけではなくさまざまな季節のお祭を、再現していこうかと思います。 |
パチャカマックの教会の、 聖月曜日のミサに集まった人々 もちろん聖週間の人形も作るつもりでしたが、夏のあいだは仔アルパカで忙しすぎて、とうとうまにあいませんでした。来年のお楽しみとします。 当地のお祭ネタはきりなくあるので、これだけでも一生遊べてしまいそうで、楽しいようなこわいような…です。 |
ペルー愛国マスクの数々 (すべてネット上から拝借) コレクションするなら今のうちかも?? うっとおしいマスクから、とうとう解放される日も近い……かもしれません。 とりあえずリマ市含む一部地域で、5月1日以降、屋外でのマスク使用義務が撤廃されるようです。お店など閉じた空間では、まだ使わなくちゃならないようですが、詳しいことは今のところ不明。 いやーこのままでは、日本在住者とペルー在住者だけが永遠にマスクを強制されるのでは…と心配になってきていたところでした。 ただ例によってペルー〇師会のみなさんが、何やらぎゃあぎゃあ騒いでおられるようなので、官報が出るまでは本当に施行されるかどうかわかりません。 どうもペルー〇師会のみなさんは、こう言ってはなんですが、社会への発言力影響力を失うのがいやで、それでいつまでもコローナ時代を終らせたくない…ように見えてしかたないことがよくあります。(これは批判ではなく単なる観察感想文)。 なのでまあ、あまり期待しすぎない程度に楽しみに、マスク時代の終焉を待とうと思います。 |
マスクに関する情報を探して 久々にニュースサイトを開いたら… ジョニデさんもペルー式に、Johnnyならぬ 「Jhonny」にされてました…… ペルーほんと好きだわ… まったくどうでもいいことですが… たぶん私は世界で、この二年間のマスク消費数が少なかった上位数万人?くらいには、入るんじゃないかと思います。 紙マスクをせいぜい4、5枚…かな、それを洗いながら使ってました。布マスクは買いませんでした。 というのもこの二年あまり、息苦しいマスクもいやだけど、消毒剤を吸わされるのはもっといやで、本当に数えるほどしか外出しませんでしたから。 それにロックダウンも、事実上5か月弱でしたっけ、ものすごく長かったですし。 ほんとにめちゃくちゃな二年あまりでした。 ペルーという国に、とても未熟で不安定なところがあるのは、前々からよく知っていましたし、それもペルーの魅力のうちと思っていました。 でもまさか世界中が、ペルーと大差ない成熟度だったとは! 正直なところ、いまだに驚き続けています。 |
リマにも青空があるという証拠写真 聖週間は、例年通りすばらしいお天気でした。 暑くも寒くもなくて、重い湿気も感じませんから、もう何をしていても楽しかったです。 |
「枝の主日」の美しい巻雲 |
真ん中のもやもやっとしたところ、 何かにそっくりですね… |
そうそう、コヤチャの巻き毛にそっくり! |
聖月曜日の海辺。 もっと南のブ浜に行くつもりでしたが、どこでタイヤ燃やして道路封鎖してるか、わからない状況でしたので、近くのサン・ペドロ浜にしておきました。 フンボルト寒流は北に向かって流れているため、例の原油流出事故の影響は、リマ以南の海にはとりあえずありません。 |
若いズアオカモメ。 灰色のグラデーションが実にきれい! |
繁殖期の冠毛のある ユキコサギ。 じっくりムイムイを探してます。 |
まだまだ夏らしく、 良く晴れた水平線に きれいに沈んでいく夕日 人がおしかける聖週間なのに、浜が小ぎれいで驚きました。どうやらサン・ペドロ浜では、ゴミの持ち帰りを義務付けたらしいです。 また、歩きやすく砂をならしてあって、波打ち際まで出るのが、とても楽になりました。これならぜひまた来ましょう! |
ということで聖土曜日も、クジラ島を見ながら散歩してきました。 |
あいかわらず 植物性プランクトン色のリマの海 |
寒流から吹き寄せる風は、とても冷たく、薄いダウンを着ても寒いほど。 でも地元の子供たちは、平気でとっぷり暮れるまで泳いでいました。うー見るだけで寒い!ブルルルルル… |
聖土曜日の夕日は、聖月曜日とはうってかわって、水平線よりだいぶ上のあたりで、厚く漂う海霧の中に沈んでいきました。 冬が着実に近づいています。 |