パチャカマックの家猫さん

(第2シーズン 第2回)


二世たちとのさいしょの二年



2021年6月26日(土)

<二世たちとのさいしょの一年!>
その1 理想の飼い猫化、完了



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恐怖と疑惑に満ちたこの表情。
ほとんどノラネコ…


 丸一年前、わが家にやってきたハシンタ二世は、ちょっとしたいわくつきの猫でした。

 暮らしていた保護施設「イサベル奥さんの猫の家」には、ちょいちょい里親志願のお客さんがやってきます。
 でも極端な怖がりのハシンタ二世は、そのたびにどこかに姿を消してしまうので、だれも彼女を見たことがなく、それでとうとう6年間も引き取り手が見つからなかったそうです。
 私たちは、もともと絶対数の少ない「大人の薄ボケ三毛」を探して、いろいろな保護施設に当たった結果、ハシンタ二世にたどり着けたのですが。



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鼻はすりむけ、手足は汚れ、
しっぽはボワっとふくれて、
目の瞬膜まで出ちゃって…
こりゃあひどいわ…


 しかしうちに来てからも、逃げ惑って一騒動だったのは、前にお話ししたとおり
 もしかしたらこのまま数年くらいは、寝台下で暮らすのかも…と、先が思いやられる日々でした。



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 でもおかげさまで、今ではお父さんの古スリッパが大好きな…


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 笑顔がかわいい、おっとり家猫に変身しました!
 まあいまだに、何かというとちょっとビビりますけど、扱いに困るほどではありません。



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わが家に到着直後、
いささか緊張のおももちの
ハスミニ(ハスミン二世)



 いっぽうハシンタ二世とは大ちがいで、はじめから大物感を漂わせていたハスミン二世。
 とはいえさすがに初日は、ちょっとばかり緊張してましたね。



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 初めて見るネコ科のぬいぐるみ群にも、大いに驚いて、ためしにヒョウをバシっと殴ってみたりもしていました。(ハスミニはすぐ手が出るタイプ)


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 でも今では、これ以上ないリラックスぶりです。


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保護色。


 ぬいぐるみたちも、すっかり味方に引き入れてしまったようです。
 先日も、「ハスミニがどこにもいない!」と探し回っていたら、ぬいぐるみ群にそっと紛れて、気配を消していました。


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朝10時をまわっても、
黙って静かに食事を待つ
上品なハシンタ二世



 今度のハシンタ&ハスミンには、1)朝寝坊、2)声が小さい、という大きな美点があります!

 前の二猫は、超早起きな上に声が大きく、朝4時ごろからにゃあにゃあ大合唱で朝食を要求するので、なかなかたいへんでした。
 それにはちょっと凝りて、今回ははじめから、「平日の朝食は8時以降、祝日および週末は9時以降とさせていただいております」と言い渡しておきましたが、その必要はなかったようです。二猫ともとっても朝寝坊で、ほうっておけば9時ごろまでぐっすり眠っていますから。


 また声もとても小さくて、そもそもがほとんど鳴かないので、たまに早起きしてもうるさくありません。
 ハスミニは鼻にかかった、小さなかわいい声の持ち主です。ハシンタ二世のほうはにゃあとは言わず、ポロポロポロポロ…コケコッコー…と小さな声で囁きます。


 昔は私たちも若くて、早朝のにゃあにゃあ騒ぎくらいは平気でしたし、また一世たちが文字通り「叩き起こして」くれたおかげで、宿六が会社遅刻を免れたことも何度もあります。
 でも、もはや出社の必要がない現在は、朝は静かなほうがありがたいです。猫も、そのときどきにぴったりな出会いがある、ということなんでしょうね。



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先代の遺品のネズミ(おもちゃ)に
大興奮のハスミニ


 また前の二猫は、いろいろと生活上の「譲れない決まり」が多く、気むずかしく儀式ぶったところがあって、私たちはそれでどれだけ笑わせてもらったかわかりません。
 たいへんはたいへんでも、二猫のお気持ちにかなうようお仕えするのは、なかなか楽しいことでした。


 でも今度の二猫は、はるかに単純です。
 たとえば先代ハシンタのキレやすさは、猫らしくてスリルもあって大好きでしたが、今度の二猫には、そのキレキレ機能はついてきませんでした。
 基本いつでもごきげんで触り放題で、古くなったおもちゃにもぜんぜん飽きず、すなおに飛びついてくれます。やはり少し年を取ってきますと、こういうノリが良い上におとなしい飼い猫は、楽で助かります。


 あるいは、今回は私たちのほうが猫慣れして、万事余裕をもって対しているので、自然と猫もそれに応えて、わかりやすくかわいい顔を見せてくれているのかもしれません。


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こうして見ると、けっこうサイズが違うねえ…


 凸凹コンビの二世たち。
 猫用に買ってきた脚立や、届いたばかりのAmazonのムダに大きな箱にも、飼い主の期待通りの反応を見せてくれます。


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たしかにあなたは、ちょっとHEAVYですね。


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 ハスミニはテレビ好きで、お父さんの趣味にも深い理解を示すようになりました。


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「私も第2デス・スターに急がねば!」


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「ああたいへん…
お父さんが大好きなあの人が…!」



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「さあさあ、ハスミニも
お迎えに参りましたぞ!」



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Unisciti a me, e insieme potremo governare la galassia,
come padre e figlio.


 こちらは2006年のハスミン一世。
 いかに人は進歩してないか…ですね。宿六はなんで飽きないのだろう……
 近年はイタリア語版で見ているのだけが違いです。



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 お父さんの趣味と言いますと…
 食事前にしつこく猫たちをからかうのは、一世時代からの悪しき伝統です。

 矢印のところ、ハスミン一世が歯をむいて抗議中。ハシンタ一世のかわいい短足寸胴も、懐かしいなあ…


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 二世には、すがりつけるお皿はなしで、もっと難しい技?を仕込んで?います。


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「さすがハシンタ姐さん…
ぴしっと伸びた白い脚がいいわねえ!」



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「でも私だって…きっとできる!」


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「…あと一歩なんだけどなあ…
どうしてもひざが曲がるなあ…」


 かくてハスミニ猫の修業は今日も続くのであった。


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宿六としては、猫ゴジラ調教的な感覚を楽しんでいるようです。

(自営業はたいへんなことも多いですが、
宿六は「食事も出る猫&アルパカ・カフェ住まいでリモートワーク」なんですから、
けっこう天国ですよね)



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「ガオ〜〜!」


 さいごに二猫のお得意ポーズを。
 おっとり優しくビビリーなハシンタ二世は、なぜか遊ぶときだけ、やたら筋肉質で強っそうで…そのギャップがとても好きです。



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こちらはいわゆる、
「話は聞かせてもらったニャ!!」


 越後屋(宿六)が悪代官(私)に、おいしい牛肉を付け届けしたのがバレてしまったようです。
 今夜は猫にも少し、無塩バターで半生に焼いてやりましょうか…




2021年7月7日(水)

<二世たちとのさいしょの一年!>
その2 和平合意への道



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ハスミン二世とハシンタ二世は、
親子みたいに大きさが違います


 ご報告しそこねていた、昨年の二猫の動きを、ダイジェストでお送りします。
 
 2020年7月21日(30日目)
 おひるに、二匹が並んでヨーグルトを飲んでいたとき…



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「かわいい、かわいい…」


 ハシンタがとつぜん、目の前のハスミニの頭を、そっと優しく舐めました!おおおお!


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「もう私ったら、なにしてんのよ…」


 でもすぐに我に返ったハシンタ猫。急にオロオロして後ずさると、どこかへ行ってしまいました。
 ヨーグルトに夢中なハスミニ(ハスミン二世)は、幸い手出しはしませんでした。



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「ああああ…私の美貌が…!」


 7月22日(31日目)

 きのうの急接近に喜んでいたのも束の間。ハスミニの鼻すじに、深いひっかき傷がついているのを発見!
 これはもう断固!ハシンタの爪を切らねばなりません。怖いけど。
 午後、ハシンタがごきげんですりよってきたところを、上から覆いかぶさって確保、私の脚でしっかり抑え込みます。
 そしてそーっと前足を持ってみると……意外や意外、あっさり切らせてくれました。ひとつ人生の心配が減りました。



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 7月26日 (35日目)

 ハシンタとハスミニは、ねんがらねんじゅう軽い衝突をくりかえしつつも、なぜだかいつも同じ空間にいます。
 今日はハシンタは、ハスミニがいる飾り棚に登りたかったらしく、でもだいぶ迷った末に諦めました。
 ハスミニはそれをずっと、いやそうな目つきで見下ろしていました。



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同じく26日
またたびでラリッたハシンタ



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同様にまたたびでラリったハスミニ


 このおもちゃ、十何年(わすれた)も前に東京から持ち帰ったものですが、あちこち直しながら、二代にわたる猫たちに愛用してもらっています。
 (宿六は、「こんなの、猫はぜったい使わないよ、買ってもムダになるよ」と言いましたが、大ハズレでしたねー)



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楽しくラリったあとの大あくび。
これぞ人生。



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あんたたちはいったい…
仲がいいの?悪いの??


 7月27日(36日目)

 最低15.7℃、最高17.5℃の、じめじめ冷たい霧雨が降る日だったからでしょうか、とうとう初めて、二猫がいっしょに「かなり近くで」お昼寝しました!
 ハシンタの領地たる寝室のソファ上ですが、ハスミニが隣に来ても、ハシンタはまったく怒りませんでした。
 二猫のあいだにはさまっているのは、二個の湯たんぽです。



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 7月29日(38日目)

 またハスミニを舐めたそうなハシンタですが、ぐっとがまんしていました。


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「ちょいと失礼…
ここもいい寝床だわね…」


 7月30日(39日目)

 高地における領土攻防戦が続いています。もしかするとハシンタは、ハスミニを舐めたくて、さかんに接近を試みているのかもしれませんが。
 (最終的にこの棚の上は、ハシンタの領地となりました。先代のときもそうでしたが、いったん確定した領地は、猫同士ちゃんと尊重するのがおもしろいです)


 そういえばハシンタ二世は、今まで一度も人間にキスしてもらったことがないらしく、私たちが顔を近づけると「いよいよ食われる!」とでも思うのか、うろたえまくってキャーーーっと叫んで逃げてしまいます。悲しい…
 でもちょうどこのころから、少しずつ少しずつ慣れていったのでした。



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こっちの高みを目指せるのは、
身軽なハスミニだけです。
足つきがいいなあ!



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いがみ合いつつも、
なんだかんだいっしょにいる二猫



 8月1日(41日目) 初めての共同作業!

 夕方、アルパカをかまってから家に戻ると、台所で二猫が並んで座って、じーーっと床を見つめています。
 視線の先を追うと、そこには小さなネズミのおもちゃがひっくり返っていて……
 …んんん?こんなリアルすぎるおもちゃ、あったっけ?……ちがうちがう、本物です、ギャーッ!!!


 先代猫たちが旅立ったあと、わずか一週間でうちに野ネズミが入るようになり、大いに困っていましたが、二世が来ると同時にパタっと気配が消えました。
 でもどうやら久々に、蛮勇をふるって入ってみた野ネズミ君がいたようです。合掌。



<現場再現写真>
(このネズミはおもちゃです、ご安心ください)



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本能のまま野ネズミを仕留めたものの、
そのあとどうしたらいいのか、
皆目わからない二猫なのであった。


 宿六は大喜びで、「たぶん敏捷なハスミニが追い回して、ネズミが疲れたところを、腕力自慢のハシンタが一撃のもとに倒したのだろう!」などと、見ていたようなことを言いますが、まあ実際そんな感じだったのでしょう。

 先代は、とうとうネズミは一匹も捕りませんでしたが、ただ家にいるだけで、絶大なネズミ抑止効果を発揮していました。
 でも二代目には抑止効果のみならず、迎撃機能もついていたのですね!これからは二重に安心です!



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 8月2日(42日目) (ほぼ)さいごのデスマッチ

 昼ごろ、猫たちが大ゲンカを始めました。ただならぬ雰囲気に、急いでカメラを持って駆けつけます!
 今までのケンカは、すぐハシンタがビビッてしまって、尻すぼみにしゅーっと終るのが常でした。でも今日はハシンタ姐さん、妙に強気です。
 ハスミニに睨まれても少しもひるまず、ぐいぐいと詰め寄っていきます。



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 そうしてハスミニをソファに追い上げてから、何やら悪口雑言らしきものを、えんえんとぶつけ続けるハシンタ猫。


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 いつもと違うハシンタに、ちょっと引き気味だったハスミニも、あまりといえばあまりな言われように(たぶん)カっときて、ついに二匹が激突!!
 (双方が繰り出す超高速猫パンチが超高速すぎて、高画質ビデオでもはっきり映せませんでした)



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 しまいには、二頭は溶けておいしそうなバター…ならぬアイスクリームになってしまいました。
 フレーバーは、1)白いバニラ、2)薄茶のマンハルブランコ(キャラメルクリーム)、3)グレーがかった紫色のプシュガイ(カハマルカの果物)の、三種取り合わせとなっております。



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 そしてすぐまた、戦闘態勢で向かい合う二猫。
 ハスミニの爪に、ハシンタの白い毛がたくさん挟まっています。
 ここでハシンタが、ちょっと身を低くしたので、またいつものように負けて退散するのか、と思いましたが…



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 おや?これは珍しい!
 ハスミニが、ハシンタと目を合わさないようにしながら、そーっとスローモーションで退却していきます。つまりハシンタ猫が、記念すべき初白星をあげた、ということです!
 以上、ニワトリ小屋のように白い綿毛が散乱する、緊迫した現場からのレポートでした。


 かなり騒々しいケンカでしたが、がまんして人間が手出ししなかったのが、結果的にはとても良かったようです
 とことん戦った末に、ハスミニも「オバサンけっこうやるじゃん…」と納得したらしく、以後こういう、絶叫しながら二猫が団子になって転げまわるといった、ノラっぽい抗争は(ほぼ)起きなくなりました!



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 8月4日(44日目)

 おとといの記念すべき一勝以来、気のせいか、ますます明るく元気なハシンタです。
 この晩はついに、居間の飾り棚をひとつ、制覇しました。



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 それから10分後、ふと見ると、いつのまにかもうひとつの飾り棚(ハスミニの領地)に移動しています。
 ごく自然に、ハスミニの横で寝そべっているので、飼い主のほうがびっくりです。

 ハスミニはと言えば、牛レバーをたらふく食べた直後だったため、ねむさに負けて、つい侵略を許してしまったようです。


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 でもやっぱりハスミニ、目つきにちょっと剣がありますね。
 「このオバサン、なんでここにいるのよ…飼い主どうにかしてよ…」と言いたげです。



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 手足の長いハシンタ二世は、降りるときもなかなかエレガントな動きです。
 もしかすると私たちが見てないときに、もう何度も登り降りしてたのかも。



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 8月5日(45日目)

 当時(昨年の冬)、ロックダウン中に故障した湯沸かし器から水が漏れるので、ビニールシートで浴槽に流すようにしていたのですが…
 水でぬれたところが大好きなハシンタ二世が、さっそく気づいてしまいました。そんなとこに座り込んで、よく寒くないねえ。



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 いつのまにかハスミニもご参加なさっています
 このじめじめ寒い季節に、湿ったお風呂場の何が楽しいのでしょうねええ??



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 もう長いこと、単なる猫のおくつろぎの場と化しているお風呂。
 わが家には、「あれこれ修理するまめなお父さん」が一人もいないので、昨年いろいろあって電源コードを切断してから、ずーっと使えないまま今も放置されています。
 (ハスミニの顔は角度によって、ピエロのような涙模様が見えるのですが、この写真にはよく写っていますね)



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 8月6日(46日目)

 宿六の例の特訓が始まりました。めざせ猫サーカス。
 うしろには、「いやー今日もいい湯だった!」風のハスミニ。
 (私もお風呂につかりたいなあ。宿六は猫ページだけはじっくり見るのですが…ちゃんと読んでる?ここ?そろそろお風呂直しません??)



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「ホイサのサッ!なーんだレタス!」


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「今度はカリカリ、あらよっと!」


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この安定感はお見事です!


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 8月7日(47日目)

 あら、また高いところで、いっしょに寝ています。ハスミニは、若干緊張感を漂わせていますけど…


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 ハシンタは敵?のとなりで完全にくつろいでいます。この猫、気が小さいのか、けっこう豪胆なのか、よくわかりません。
 (もともとこういう、白いところが多かったり、鼻が薄ピンクの猫ってさほど好みではなかったのですが(ブタ鼻猫なんて呼んでました、ごめんなさい)、いつのまにか大好きになってしまいました。猫も明るい色のほうが、老眼にはやさしいですし…)



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「スカーフェイスと呼んでください」


 8月11日(51日目)

 平和な日々でしたが、ここにきて小競り合いがあったのか、今度はハシンタが、鼻づらをザックリやられました…
 ハスミニの爪は小さくて細いぶん、受ける傷が深くなりがちなのです。
 すぐ二匹ともひっつかまえて、爪を切りました。



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「どれどれ今日のおしりは
どうですか…っと……」


 8月16日(56日目) 懲りないハシンタ


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「オバサンやめてよ!」
「なによ!おしりくらい嗅がせなさいよ!」
…という、いつもの実りのない諍い。



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「私あんたより大きいのよ?ずーっと大きいのよ?
だからおしりくらい嗅がせなさい!
わかったわね?きちーっとわかったわね?!」


「……きっちりすっきり了解しましたお姐さん!」


 8月23日(63日目) そのとき歴史が動いた

 この日の深夜、奇妙な光景に遭遇。
 数分間にわたって、ハシンタが一方的に「コケコッコー!コケコッコー!」(*)と鳴き続けるのを、ハスミニが珍しくおとなしく、うなだれてじっと拝聴していたのです。((*)ハシンタはニャア!とかシャー!ではなく、ほんとにコケコッコーと鳴きます)
 ハシンタは、「今日こそは、言いたいこと全部言わせてもらうわよ!」という感じでした。気のせいかもしれませんがなんとなくイタリア語で迫っているようでした。


 このときを境に、何かが変わりました。
 猫ですので、ちょっとした取っ組み合いはやりますけど、今までのような内部抗争的険悪さは、もうどこにもありません



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 8月24日(64日目)

 翌朝、なにごともなかったように、ポーチでいっしょに小鳥を眺める二猫。
 その後、8月31日にもう一度だけ、空中戦を伴うちょっと派手なケンカがありました。でも直後に、ハシンタがハスミニの首すじをなめていたので、遊び半分だったのかもしれません。
 いずれにしてもそれが、ケンカらしいケンカの、本当のさいごでした。


 大人のメス猫同士はむずかしい、と言われていますが、なかなか良い感じになってきて、飼い主二名、大いにほっとしております。


2021年7月28日(水)

<ペルー独立200年記念日 おめで?とうございます>


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 お祭人間(褒めてます)の故アラン・ガルシアは、この記念の年に、また大統領やりたかったのですよね。カスティージョよりはましだったかもしれませんね。
 そのカスティージョ新政権、にゃんと!大臣の顔ぶれすら決まらないまま、発足だそうで。というかそれは、ぜんぜん発足してないってことですね。
 特に経済大臣は、誰もなりたくないんじゃないのかな…経歴のキズにしかならない恐れ大、ですものね…。ハスミニ猫の笑顔も、ちょっと苦笑い気味に見えちゃいますね。



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 昨晩、新大統領はカハマルカのChotaの小村出身と聞き…
 ぴったりな小物を持っているのを思い出し、急遽予定外の撮影会とあいなりました。



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「だからと言ってなんで私が〜〜」


 ああっ、大人しいハスミニが怒り始めた…こんなブンむくれ顔、初めてです。ちっちゃいからぜんぜん怖くないけど。
 それにこういう顔すると、ますます一世そっくりでかわいいです。



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「新大統領の例の帽子」を振り落とし…


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あられもない姿で逃亡を試みる
チョリータ(田舎娘)ハスミニ



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「そもそもがチョリータは眠いの……」


 寝込みを襲ってごめんね。でもそうでないと服なんか着てくれないものね。


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 続きましては帽子ショー。三毛さんに三毛帽子。
 さすがにアースカラー…というか獣カラー、よくなじんでいます。下に敷いた布も、アルパカ総天然カラーのポンチョです。



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 でも極彩色のポリエステル毛糸帽子のかわいさも、やっぱりすてがたいですね。


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「新大統領、大臣くらいテキパキ決めれや…」


 なんかハスミニすごんでますが、こちらはカハマルカの帽子の、黒いリボンつきバージョンです。
 素材は同じでも、地方や好みによって、実にいろいろな形の帽子が作られています。



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「すごんだらまた眠たくなったの…」


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「ビビリーのおかげで難を逃れたわ…
わりといい家に来たと思ってたけど、
こんな落とし穴があったとはね…」



 こちらは今日は見学だったハシンタさん。
 こわがりすぎで、着せ替えはまだちょっと無理なので。



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今回使用した品々。どれも持ってることを完全に忘れていました。
26年もいると、けっこうあれこれ買ってるものですね…



 下に敷いた鮮やかなコチニール色の布は、ポルコン村で女性が使うリクリャ(肩布)。
 ハスミニ猫のお衣装(帽子、巻きスカート「ポジェラ」と肩布)も、ポルコンの民族衣装のミニチュアです。
 いわゆるパナマ帽と同じく、細かく裂いたヤシ繊維で作る帽子は、新大統領が愛用する姿を見た一部日本人のあいだで、「ナンかと思った…」とセンセーション?を引き起こしているようですね。


 中央は、今やへんな意味で有名になってしまったChotaの、振り分け袋「アルフォルハ」。(中の人形は、たしかプーノですけど)
 そしてミニチュアの籠入りジャガイモは、やはりカハマルカのカハバンバで買い求めたものです。


 なお本日は、リマ出身の愛国リャマのみなさんにも、記念日ですのでご参加いただきました!


2022年6月9日(木)

Pachacamac Fashion Week (PFW)



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 超高級サングラス・ブランド、コム・デ・シャ(Comme des Chats、猫のように)の2022年新作は、秋の静かな光によくなじむ、深いモーブ色。

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Jazmini and her clan


 むずかしめの色をやすやすと使いこなす、スーパー猫モデル・ハスミニと、思い思いの色ちがいグラスをまとった取り巻きたち。


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 スーパー猫モデル・ハスミニからの提案は、ちょっとした小もの使い。これで夏の北半球にも、今すぐ飛びたてる装いに!


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 次いで、Comme de Chatsの2022年秋冬テーマ「真紅のウィンターローズ」にちなんだ、真赤なサングラス!


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 ランウェイに颯爽と現れたスーパー猫モデル・ハスミニが、この印象的な真紅のサングラスを、さっと前足ではずし…


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 …惜しげもなく後ろに投げるパフォーマンスに、会場が大いに沸きました。
 ショー終了後のインタビューで、スーパー猫モデル・ハスミニは、「なにものにもとらわれない猫の自由を表現してみました」とコメントしています。



2022年11月21日(月)

<猫と楽しむ「人工の秋」>



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「おかあさん…今度はいったい何を始めたの?」
とでも言いたげなハスミニ(ハスミン2世)


 こちらもうすぐ夏ですが…
 大好きな秋が懐かしくてならない私は、今年から10月11月は、勝手ながらうちの中だけ秋にします。
 とはいえ作りものの紅葉なんて、南長崎ニコニコ商店街(かつての地元)じゃあるまいし…なんですけど、それだったらクリスマスツリーも同じこと。気にせず「秋」の色だけでも楽しみます。



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人工の落ち葉を踏みしめ、
もの思いにふけるハスミニ。
「夕飯は鶏かしら魚かしら…」


 今ごろのパチャカマックは、カラっと晴れる日と寒々しい日が交互にやってきて、まんざら秋っぽくないこともないので、さほど違和感はありません。
 こういう色が視界にあるだけでも、私にはかなりなぐさめになりますし。



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ハスミニの瞳が妙にキラキラしています。
いやな予感…



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ホラやっぱり!やると思った!
弱いけど電気通っているから、
気をつけなくちゃ。



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 クリスマスまで使える、かわいい松ぼっくりロウソクも買ってしまったよ…
 LEDロウソクは、けっこうほんものそっくりに光が揺らぐので、猫がいるわが家にはぴったりです。ビビリーハシンタもこれなら安心。



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 それに本当の松ぼっくりロウソクって、結局惜しくて永遠に火がつけられないんですよね。
 なのでこれは買って正解でした、溶けませんから心おきなく灯せます。
 Luminara社のLEDロウソクは高いですが(特に今は円で支払うと実に恐ろしい…)、昔買ったのが九年たっても健在なので、きっとこの松ぼっくりも長持ちしてくれることでしょう。



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 秋らしい飾りをじわじわ増やして、こうなりました。思ってたよりずっといい感じです!

 棚のオレンジ色のカボチャ(日本の赤栗南瓜種)は、Hokkaidoなる名で、ただいまスーパーTottusにて叩き売り中!
 先週末にはなんとキロ1ソルを切ったので、いっぱい買ってきて南瓜好きなゼラニウムちゃんにも分けました。すぐLocro(南瓜ベースのシチュー)にしたら絶品だったそうです。
 当地の水っぽい南瓜とは別物でとてもおいしいのですが、みなさんハロウィンの飾り南瓜の売れ残りと思って…まあ実際そうなんですが…買わないようです、ああもったいない。ぜひタネをとっておいて、まいてみます。



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食欲の「秋」。


 お猫様の、日曜日の豪華朝食ビュッフェ。地鶏スープ、穀物フリーカリカリ、山羊ヨーグルト&ミルク。
 下に敷いてあるのは、自動車用の窓覆いです。上にのるとあったかいらしく猫たちに大好評。見た目はあれですが、拭き掃除がしやすいのも便利です。



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食欲の「秋」。
鉄板でこんがり焼き目をつけました。
(それにしてもハスミニ太ったなあ!)



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こちらは二匹まとめてホイル焼き。ジュ〜…


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食欲の「秋」、兼、テレビ鑑賞の「秋」。


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テレビ鑑賞の「秋」。


 ハスミン猫は1世も2世も、どうしてもこのサンフランシスコの猫さんが気になるようです…
 たまに再生すると即反応するので、それが楽しくて、先代以来ずーっと消去できずにいます。



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スポーツの「秋」。準備体操。


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スポーツの「秋」。ボール遊び。


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「ハシンタちゃーん!行くわよ〜っ!」


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「…って、受けとりゃいいわけ?」
ノリはいまいちながら、
ハシンタ2世もいちおう参加。



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喧嘩の「秋」。


 でもこの喧嘩、2匹とも相手を舐めてやりたくて、その優先権をめぐって勃発したので、なんというか仲良しゆえの喧嘩です。
 どちらも相手の頭を手で抑えこみ、動かないようにしてじっくり舐めたかった、ようです。



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仲なおりの「秋」


 突然の同居はむずかしいと言われる、おとなのメス二匹が、ここまで仲良くなってくれて感無量であります。


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健康の「秋」の…

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…デンタルフロス。


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ハスミニも歯磨き中。


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歯磨きが終ったら、
仲間に見守られて熟睡の「秋」。



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