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アルパカのいる庭

(12)コヤチャ姫との年末年始、そして一歳の誕生日(2022年10月〜2023年2月)


<最新記事はこちら!>

アルパカのいる庭



2022年12月6日(火) 午後10時の室温23.6℃ 外気温20.5℃ 晴れ、もうすぐ満月の月が明るいです
<生後290日目のコヤチャ・パコーチャ>












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生後3日目のコヤチャ・パコーチャ


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200日目のコヤチャ・パコーチャ








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12月4日、
290日目のコヤチャ・パコーチャ




私がミルクを飲ませるときは、いつもコヤチャの鼻に自分の鼻をくっつけます。
コヤチャのあたたかな鼻息には、いろんな花や葉っぱの香りがまざっていて、
なんとも心休まる良いにおいがします。



<コヤチャ姫の逆襲 Princess Qoyacha Strikes Back!>



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「みなさまご無沙汰しました!
こんなにモコモコになりました!」


 あっという間に三ヵ月すぎてしまいました。
 コヤチャはご覧のとおり大きく育って、ものすごーく「毛深く」なりました。
 撫でると、深い毛並みのあいだに、手がすっぽり隠れてしまいます。
 性質は(今のところまだ)おっとりしているので、巨大なアルパカのぬいぐるみそのもの!です。


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 パクパクと、ひとりでムラサキウマゴヤシも食べられるようになったので、コヤチャ用の「食器」(洗濯桶)を新調しました。
 それでもいまだに日に半リットルずつ、牛&山羊混合ミルクを飲ませています。


 ミルク殺菌疲れの私は、本音ではぼちぼちやめたいのですが、
 「まだ1歳にもならない赤ちゃんなんだから!」
 と、宿六が強硬に反対するので、しかたなく続けています。



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 哺乳瓶をかざして見せると、コヤチャは「ムーーーーッ!」と大きな声で鳴きながら、身体を(…というよりも毛皮を)ゆっさゆっさゆすって走ってきます。
 雪だるまの着ぐるみが、全速力で走ってるみたいな姿です。それがかわいすぎて、ミルクやめられないんですよね…


 ふつう10か月ほどで断乳させるのは、お母さんが再び妊娠している場合、胎児の成長にさしさわるから、だそうです。
 ということは、哺乳瓶はもう少し続けても、別に問題なさそうですね。量はもそっと減らそうと思いますが…



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 三頭のうしろ姿。コヤチャはまだ母チャスカより、ひとまわり小さいですが、でも背中はほとんど並びそうになってきました。
 チャスカは今の大きさになるまでに、丸々二年かかっていますので、コヤチャの成長はたしかにとても早いです。



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「トゥッ!」
(今年4月のチャスカとコヤチャ)


 嬉しい成長ぶりとは別に、ちょっと残念?な成長もあります。
 すぐキレて、トゥッ!とつばを吐く両親の横暴を、ずっと黙って耐えてきたコヤチャでしたが…



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半消化された「香り高い」葉っぱくずを、
頸にたっぷり吐きつけられて、
ショックで固まっているかわいそうなコヤチャ
(今年7月ごろ)



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 …そんな可憐なコヤチャも、とうとう負けずにトゥッ!と反撃するようになってしまいました。
 人間に向かっては(まだ)しませんし、また母チャスカにも少々遠慮があるようですが、チャスキには容赦なく盛大にトゥ〜ッ!とやっています。


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「お口直し、お口直し…


 アルパカたちは、自分でトゥッ!とやったり、まわりからやられたりしたときは、口を半開きにしたまま、しばらくフリーズしてしまいます。
 そういうときは、どんな好物を目の前に出してやっても、口からぽろり…と取り落とします。
 でもだいたい10分ほどで正気に返り、口直しの草を探し始めます。チャスキとチャスカは、大抵イトスギの葉をかじりますが、コヤチャはゴールドクレストやイモーテル(カレープラント)がお好みのようです。


 トゥッ!とやるときは、胃から半消化の草を吐き戻すので、もしかしたら本人もちょっと気持ちわるいのかもしれませんね。
 それで、なにかスーッとする草が食べたくなるのかもしれません。



<春10月、アルパカの丘作り>


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広大すぎるアルパカトイレ…


 コヤチャも一人前に食べるようになり、庭の芝だけでは、エサにはぎりぎりの状態となってきました。
 その芝不足に拍車をかけているのが、おしりぐせの悪いチャスキ君です。


 本来アルパカは、トイレをひとつだけ作ると、そこを死守する動物のはず…なのですが、チャスキは頭のねじが数本足りないらしく、そこらじゅうをトイレにしてしまいます。そしていったんトイレに使った場所の芝は、だれも絶対に食べようとしないのです。


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お食事&おくつろぎ処の丘の上


 左の写真に二か所写っている青々したところも、チャスキが作ってしまったトイレです。
 栄養たっぷりでよく芝が伸びているだけに、たいへんもったいないです。


 でもありがたいことに、残された聖域があります。丘の上だけは、だれもトイレに使いません。
 やはり安定が悪いのと、ふんばるには目立ちすぎて(笑)落ちつかないから、なのでしょう。


 そこで、現在十か所はあるトイレ(…ため息…)を、ぜんぶ丘にしてしまってはどうか?と考えています。
 そうしてトイレ数を減らすと同時に、盛り土をしてわずかでも芝生の表面積を増やし、また景観にも変化をつける、という一石三鳥を狙った計画です。



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通路をふさぐ土の山。片付くまでの数日間、
車では外出できませんでした。


 丘を作るには、ずっしり重みのあるtierra de chacra(畑の土)を近所で買います。トラックで運ぶ手間は同じなので、一度にたくさん買っていくつも丘を作ってしまおう、と思いました。
 しかしアルパカ心理(=かなり気まぐれ)に疑いを持つ宿六は、「効果があるかどうか、まずひとつだけ新しい丘を作ってみよう」と言います。ケチ…


 …ところが宿六、うまいこと注文をまちがえました!
 私たちが外に出られなくなるほど大量の土が届いてしまい、結果的に大きめの丘が三つと、小さいのが二つできました。満足です。



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 庭仕事が大好物のベンハー君が、はりきって土を運び始めると、例によってすぐアルパカたちが集まってきます。
 (庭では何をするにも、必ずアルパカたちがつきあってくれるので、とてもはげみになるんですよね)



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「これなあに?…まさかあの
ミニ・ピューマ用トイレじゃないでしょうね?」



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 いちばん広大な「チャスキのトイレ」から、順に埋めていきます。


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 だいたい土を運び終えたところで、芝を購入。
 (トイレ部分に生えていた芝は、アルパカたちは金輪際たべないので、はがして再利用はできません。もったいないけど盛り土の下に埋めました)


 この芝購入はちょっと失敗でした、まだ寒い10月ごろは芝の流通量が少なく、育ちがわるい上に高いのですね。
 でも雨の季節に、盛り土だけしてほっとくわけにはいきません。(崩れはしませんが、アルパカたちが転げまわって泥だらけになるに決まってますので)
 なので今回はしかたありませんが、こういう根の弱い芝はほんとは買っちゃだめです。この五倍は根が育ってないとだめです。



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 新しい丘もすべて、芝生のお食事処になると知って、喜びの舞を舞うチャスカ母さん。


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 コヤチャはベンハー君につきっきりで、芝の正しい貼りかたを厳しく指導?します。


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コヤチャとベンハー君は、
ふだんから仲良しです。



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「ここんとこ、も少しちゃんと押さえないと…」


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すぐに芝の手入れを始めたコヤチャ。


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 あいかわらず仕事の早いベンハー君。数日で大小五つの丘ができました。
 ベンハー君的には、芝の質のわるさが気にくわなかったようですが、でも夏になればちゃんと根が張ると思います。



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 そうですね、次は安くて良い芝が出まわる真夏、1月2月ごろに、続きの造成工事を行いたいと存じます。
 暑い季節には、土を運ぶベンハー君はたいへんと思いますが、ご本人は「それくらい平気です」と言ってくれていますし。


 (これを言うと宿六が笑うのですが)、最終的には庭中を、うねうねとうねった丘だらけの地形に変えてしまいたいです!!
 そうすれば、さしものだらしないチャスキも、谷間しかトイレに使えなくなるでしょうから。
 またアルパカたちが歩くところには、もう新しい木や花は一切植えられませんので(もれなく食い殺されます…)、丘はたいくつな芝地に変化をつける役にも立ってくれます。来年以降の楽しみな計画です。



2022年12月20日(火) 午後7時半の室温24.6℃ 外気温22.5℃ 曇ったり晴れたり
<クリスマスカード撮影会>



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 もうすぐアルパカたちの、毛刈りの季節です。
 やはりクリスマスカード用の写真は、コヤチャがフサフサしているあいだに撮りたいです。なので昨晩大急ぎで、クリスマスの妖精風の襟飾りを縫いました。
 まんなかにぶら下げてあるのは、スペインのカウベル(cencerro)です。犬用のごく小さなものですが、カランカラ〜ン…チリンチリ〜ン…と澄んだ音がします。スペインの放牧地で聞いたのと同じ音色です。


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 コヤチャにはミルクを飲ませながら、かんたんに取り付け完了。カランカラン鳴っても、まったく気にしません。
 でも小心者のチャスキにつけたら、予想通り大騒ぎ!となりました。
 なんとかはずそうとして、その場でドスドス飛び跳ねます。奇妙な踊りをおどっているみたいです。



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 チャスキは飾りじたいよりも、カウベルと鈴の音がこわいようです。
 ふだんは後ろにばったり倒している耳を、今日は音の来るほうに向けて警戒しています。


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 カウベルの音から逃げきろうと、そこらじゅうを走り回るチャスキ…
 かわいそうなんですけど、必死の形相がおかしくて、私たちはついつい大笑い。



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 じたばた騒ぎすぎて、ついにチャスカ様のお怒りをかってしまったチャスキ…


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 いっぽうコヤチャは、自分の首飾りにはいまだ気づいていません。


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 でもチャスキの白い飾りは気になるらしく、おろおろ動きまわるチャスキに、ぴったりと追いすがります。
 おかげで気の毒なチャスキは、ますます不穏状態に。


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 そして、いつものようにチャスカが怒って強制終了。
 ギクっとして、思わず凍り付いたチャスキの足つきがいいですね。



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 でもやっぱりチャスキはこわいらしく、その後も耳をアンテナ状に立て、ドスドスと変なステップを踏み続けます。それが逆効果となり、もっとカウベルが鳴り響き、チャスキはますますこわくなり…
 本人は大まじめなので、可笑しくて可笑しくて。さんざ笑ってごめんね、チャスキ。



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「母さんはずしてくんろ…」

 さらにかわいいことには、日ごろあまり寄りつかない私のところに来ては(*)、こちらに背中を見せて、頭をうなだれ、じーっと立ち止まります。
 「これ、お母さんがつけたんだから、はずしかたわかるでしょう?早くはずしてください!」
 とでも言ってるみたいです。しかもそれを、何度も何度も繰り返すのです。こんなかわいいチャスキ、久しぶりです!だからといって、まだはずしてやりはしませんが〜


 (*)チャスキは宿六とはよく相撲をとって遊びますが(精神年齢が近くて気が合うようです)、私のことはひどくこわがります。恐らく畜生なりに、私が醸し出す威厳に打たれるのでしょう。


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 ちょっと手こずったチャスカは、さいごは大好物の桑の葉で釣って、襟飾りをつけました。
 小さなカウベルは手持ち二個しかなかったので、とりあえず今回のところは、チャスカには鈴だけです。


 (カウベルはいま、スペインに追加注文中です。
 コヤチャには小さなベル、チャスカには中くらい、チャスキには大きな低い音のをつけて、音色だけでだれがどんな悪さをしているのか、わかるようにするつもりです)



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「この音、ちょっとイライラするわ…
しっかり食べて忘れましょう!」


 チャスカはこわがりこそしないものの、鈴がシャンシャン鳴るので、少ーしストレスを感じているようです。
 そしてストレスがあるときは、なぜか食欲増進するのがチャスカ様。びわの葉を、茎ごとバリッバリ食べています。



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ありません、ありません。すいません。


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 どれも同じ厚地フェルトで速成した首輪ですが、コヤチャのだけは少し丁寧に作って、頸のうしろ側にも飾りをつけました。
 それが王冠みたいに見えてかわいいな。


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「プププ……」
コヤチャなにが可笑しいの?
やっぱりチャスキのファンキーダンス?


 さてこうして苦労して飾った上は、ぜひ三頭かわいらしく並んだ記念写真が撮りたいです。
 でもなかなか構図や、各アルパカの表情がうまくいきません。この写真はまあまあ良かったのですが、なんかコヤチャが吹いて?ますね。



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 またチャスキの顔は暗く写りすぎ、チャスカの顔はこわくなりがちなのも問題です。


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コヤチャだけなら、いつでもかんたんに
かわいく写せるのですが!



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「お母さんお父さん、あなたがたよりかわいすぎる
コヤチャの不孝をお許しください!」



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アルパカって後ろに耳を倒すと、
海獣系の別の動物になっちゃうんですよね。



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「ふーっ…ちょっと疲れた」


 撮影会の調整係コヤチャさん、おつかれさまでした。


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 撮影会のあとは、チャスキがこの一年をしみじみと振り返ります。


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 そういえばコヤチャは、前のクリスマスにはまだいなかったんですよね!
 存在感があまりに大きすぎて、ちょっと信じられません。少なくとも、もうニ、三年はミルク飲ませてる気がします!



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「おやつの時間だー!」
ドドドドドドドドドド……



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ストレスがあってもなくても、
つねに食欲旺盛なチャスカさん。


 ところで、襟飾りとカウベルの音色には、チャスキもチャスカも半日くらいで慣れました。
 それからは毎日、遠く近く、カランカラン…チリンチリン…と透明な音が響いて、アンデスの放牧地にいるような、あるいはスペインのグレドス山中にいるような…
 おかげでうちの庭の風情も、三倍増しです。そしてカウベルつけたアルパカたちのかわいさときたら、もう軽く十倍増しです。


 またカウベルのおかげで、アルパカたちは夜もあまり長時間は続けて眠らず、しょっちゅう起き出してはちょっと芝など食べる、ということがわかりました。
 スペインのトルヒーヨのおうちで驚いた、徹夜で草を食むアビラ牛と同じですね。



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「みなさんそれではまたね!」と
耳をふるコヤチャ。



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 「今日はおっさんチャスキまで、超かわいかったねー」と言いながら家に入ると、ハスミニ猫が、それはそれはものすごい目つきで迎えてくれました…


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ではさいごに、クリスマスの毛深い妖精たちからご挨拶を…
どうぞみなさま、楽しいクリスマスと、穏やかな年末年始を!


2023年1月20日(金) 午後7時の室温25.0℃ 外気温22.9℃ 曇りのち晴れのち曇り
2022年度毛刈り その@
<やっぱりコヤチャはとっても良い子!>


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 三年も続いているラ・ニーニャ現象のおかげで、この夏もやや涼しく快適ですが、厚着のアルパカたちには、じゅうぶん暑いようですね。
 水まきをしていると、いそいそとやってきて、水たまりに座り込んで涼をとります。



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コヤチャのゴージャスな後ろ脚!


 まだ一歳に満たないコヤチャも、暮れにはこんなに毛深くなりました!
 アールデコ風のオペラコートをお召しになった、貴婦人のおみ足のようです。



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 ふだんはあまり水を好まないチャスキも、珍しくじっと座りこんでいます。今日はよほど暑いのですね。


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 チャスカは、ちょっと色っぽいモデルさんみたいにポーズをとっていますが…
 ほんとは、「それ以上近づいたら、容赦なくトゥッってやるわよ?!」と言ってるだけです。



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 コヤチャとチャスカは、直接ホースの水をかけてもらうのも大好きです。


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濡れた脚が気持ちよさそう!
(大寒波到来中の日本の皆様には、
寒々しい写真ごめんなさい)



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パレットで作った
仮設毛刈りコーナー


 さてこうなってくると、熱中症予防のためにも、そろそろ毛刈りをしないとなりません。
 でも、あのかわいいコヤチャの脚をしばって、駐車場の石の床に転がして……なんて、かわいそうで想像するのもいやです!
 一度でもそんなことしたら、性格だって変わってしまいそうですし。


 さて困ったと思案していると、ベンハー君がいいことを教えてくれました。
 「故郷での経験ですが、哺乳瓶で育てた羊はよく懐いているので、縛らないでも毛刈りができます。コヤチャも同じかもしれませんよ?」と。
 これは試してみる価値はありそうです!22年度は、とりあえずプキオのFさんは呼ばずに、自前のストレスフリー毛刈りに挑戦です!



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母チャスカの心配も甲斐なく、
「コヤチャホイホイ」に
易々と引っかかったコヤチャ


 チャスカとチャスキの毛刈りのときは、捕獲するところから一騒動。でもコヤチャは哺乳瓶を見せただけで、走ってきて自分からすっと入りました。
 これは幸先がいいですね。



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 コヤチャが捕獲されたのに気づいて、急いで駆けつけたご両親。


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 チャスカとチャスキ、それに私たちもやや緊張気味ですが、コヤチャだけは平然!としています。


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 そしてベンハー君が、静かに立っているコヤチャの背中に、そうっとハサミを入れ始めます…
 大緊張の一瞬です。



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 すると…
 おやおやコヤチャ、まったく動じません!これは期待以上のおとなしさです!



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 コヤチャはときどき、不思議そうに「ム?」と鳴いて、囲いの中を少し歩き回ったりはします。
 でもチャスカやチャスキがよくやるような、衝動的な反応はまったくしません。



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 ハサミの音がするほうに、耳こそ向けてはいますが、それ以外はまったくいつも通りなので、ベンハー君も安心してどんどん刈り進みます。


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 その間もチャスキは、さも心配そうに柵のまわりをうろうろしています。


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 ゼラニウムちゃんも見物に出てきて、チャスキの良き父親ぶりに感心していますが…
 実のところ、チャスキにはまったく父親の自覚はないので、「群れの貴重なメスがあやうい!」と思っているのでしょう。
 いずれエジプト古代王朝的な状態になるのは、避けられそうにありませんが、それはまあ家畜の世界ではしかたないですね。



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 そしてこちらは、いつものように心配は食欲増進で表現するお母さん…
 チャスカはいつも、コヤチャにはずいぶんきつく当たっているくせに、こうなるとやっぱりコヤチャが心配なのですね。(ていうかチャスカは、世界中にきつく当たるタイプでしたね…)



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コヤチャの全面的な協力で、
毛刈りは順調に進んでおります!



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 チャスキはおろおろと、そこらじゅう嗅ぎまわっていて、鼻づらにコヤチャの刈り毛が絡みついてしまいました。
 極細のふわっふわのベイビーアルパカ毛ですから、ちょっとやそっとでは落ちません。



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 おもしろいので、だれも取ってやりません。ゼラニウムちゃんもうしろで、「チャスキの色が変わった」と笑っています。


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 コヤチャはその後もおっとり構えていますが、囚われの身には少し飽きたらしく、柵の間からぐいっと顔を出してみます。
 すると、すかさずチャスキが駆け寄ります。動物ってほんとかわいいですねえ。



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 チャスキには手加減なしで、三回連続「トゥッ」とかも平気でやってしまうコヤチャですが、人間に向かっては、まだ一度もしたことがありません。
 こうして小一時間ほど閉じ込められても、ときどきそっとベンハー君のにおいをかいで、「ああこれは、生まれたときからよく知ってる人…」と安心するようです。ほんとによい子ですね、コヤチャは!



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 百合子ちゃんも覗きに来ましたが、アルパカたちを刺激しないように、そっと遠巻きに眺めています。(小さな家の面々には、そういう生まれながらの奥ゆかしさがあるので、同居がとても楽です)


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血の海…
ならぬ刈り毛の海になってきました。
昔懐かしいパンヤそっくりな色ですね!


 さいきんゼラニウムちゃんは、歩き始めた一歳児のお世話で大わらわ。なかなか糸つむぎの時間はとれません。
 なのでコヤチャの刈り毛の、特に短いところは、集めてフェルトにして冬の帽子でも作ってみようか…と思っています。



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チャスカ様の人生哲学。
一理あるかも。



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 毛刈りはどんどん進んで、いよいよむずかしい顔まわりに取り掛かったベンハー君。
 でもコヤチャはまったくいやがらず、大人しく刈らせてくれます。その様子があんまりかわいいので、ベンハー君も思わずにっこり。
 うちの庭が全世界のコヤチャにとっては、たぶん私たちもアルパカなんでしょうね。



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 次は最難関の、脚にうつります…
 チャスキやチャスカにこんなことをしようものなら、すぐにビシバシ蹴られてしまいますが、コヤチャはまだおとなしく立っています。



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 とうとう顔をそむけてしまったチャスキ。さきほどから食べ続けのチャスカのほうは、むしろ元気が出てきたようですが。


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 脚もあらかた、問題なく刈れましたが、コヤチャもさすがにそわそわし始めたので、最終兵器を投入。
 こうしてちょっと時間を稼いで、そのあいだにベンハー君が仕上げをします。



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 きっかり1時間経過して、すべて刈り終わったところで、ついにコヤチャの我慢も限界まで来たのか、とつぜん大きくジャーーンプ!(どうもトイレに行きたかったようです)


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 両親によるプライバシー無視の身体検査も終り、砂場で一休みするコヤチャ。
 ストレス(ほぼ)フリー毛刈りのおかげで、私たちへの信頼は、まったく損なわれなかったようです!良かった良かった!


 それにしましても、あれだけ毛を刈り取っても、大して小さくなってませんね…?見るからにがっしりとお肉がついています。
 なお背中が灰色なのは、深い被毛の根元に、土が入り込んでいたからです。水浴びして砂の上で転げまわれば、また白くなると思います。



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「はーい!
お勧め通り水浴びしてきました!
きれいになったでしょ?」


 うーん、ぜんぜんなってない…まだ数日はかかりそうですね。


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 でも翌日には、乾いてだいぶ白くなりました。
 この日はちょうど、アルパカに嬉しい剪定日!



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 今まで桑の木は、秋に剪定していました。
 でもどうせなら、アルパカたちに青葉を食べさせてやりたいですから、これからは実が終った直後に切ることにします。
 この嬉しそうな顔、見るだけでこちらも嬉しくなります。



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 コヤチャはけっこうものぐさで、こうして座り込んで食べるのが好きです。


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背中はちょっと白くなったけど、
今度は頸が泥だらけ…


 2022年はコヤチャのおかげで、何かを「大きく育てる」楽しさを堪能させてもらいました。
 なんといっても、小さな犬くらいだったのが、一年たらずで私より大きくなっちゃったんですから。「育てあげた」感がものすごいです。


 今のところ、チャスカ様に再度の妊娠の兆候はありませんが、アルパカの場合、まだ一か月くらいは様子をみないとわかりません。
 できれば今年は、一回ばあさん業を休ませてもらえると、ありがたいのですけど……
 でもベンハー君は、「家畜は一度出産すると、あとは毎年、工場みたいに確実に生み続けます!…アルパカは経験がないのでわかりませんが」と、なかなかこわいことを言います。はてどうなりますか。



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「ムー?(ミルクまだ?)」


 私自身は、新しい年になっても、さほど気分は変わらず…
 なんでまだここ(地球という名のアホ星)にいなくちゃならないのか、いまひとつ納得できないまま、なんとかだましだまし日々を送っております。
 それでも毎朝、窓をあけてさいしょに目に入るのが、この情景ですので。動物たちのきりのないかわいさに、しかたない、もうちょっといてもいいか、と思い直します。


 さて次回は、年明けに決行したチャスカ&チャスキの毛刈り報告をいたします!
 そっちはあんましストレスフリーでもなかったです。



2023年2月18日(土) 午後11時の室温26.9℃ 外気温25.1℃ 快晴の暑い一日でした
<お誕生日のコヤチャ・パコーチャ!>












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2022年2月20日、
生後3日目のコヤチャ・パコーチャ







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2022年12月4日、
290日目のコヤチャ・パコーチャ
(12月の毛刈り前)



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2023年2月18日、
満一歳!のコヤチャ・パコーチャ
(12月の毛刈り後)




本日、コヤチャがとうとう一歳になりました!

うんと暑くなった今日(といっても29℃くらいですが)、コヤチャは朝から泥水の中で転げまわってしまい、
そのせいでものすごーく汚くてすみません。
あすは、できたら水遊びの前に写真を撮りなおします。


昨年12月の大きさと、あまり変わってないように見えますが、でもこれ、毛刈り前と後ですので。
たぶん本体はこの二ヵ月で、またひとまわり大きくなったと思います。いったいどこまで育つのでしょう…


ミルクもまだ飲んでいます。
でもだんだんと薄めておりまして、今はミルク1+水1.5+岩塩少々の配合ですが、大喜びで飲み干します。
哺乳瓶で呼び寄せられると、何かと便利なので、本人が喜ぶあいだは続けます。
最終的には、塩水にミルクをちょっとたらした程度でいけるんじゃないかな??



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 …まあこれはレンズによる錯覚で、ここまでチャスキ小さくないですが。


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 それにしても今日のコヤチャは、ちょっとひどかった…
 まったく違う色のアルパカになっちゃってます。



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 コヤチャはすでに一か月前には、母チャスカと背丈がほぼ同じになりました。
 (コヤチャのほうが毛がふさふさしているので、それはちょっと割り引かないとなりませんが)
 チャスカは二歳のときに、やっと今の大きさまで育ちました。でもコヤチャは、一歳ですでにこのデカさです。



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 一歳ごろのチャスカとチャスキは、身体つきも小さく、鼻づらも短く、もっと幼い感じでした。
 それに比べて、今のコヤチャは背がすらっと高く、鼻づらは長く、でもそのわりに小顔で…
 やはり栄養がいいと、アルパカもスタイルが良くなる??のでしょうか。さらに一年後が楽しみです。ほんとにお父さんのチャスキより大きくなったらどうしよう。



<チャスキ地球を救え>


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 22年のクリスマス会のあと、トナカイ氏は庭でもセンセーションを巻き起こしました!


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 でも冷静なメスたちは、すぐに飼い主(もしくは飼育係)と気づきましたが、チャスキだけは、さいごまでわかってないようでしたね……


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驚愕を隠せないチャスキの、この表情…


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((*)あくまでチャスカ様の個人的見解です)


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((*)あくまでチャスカ様の個人的見解です)


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横跳びをして逃げ惑うチャスキと、
いたって冷静なメスたち…



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 そうこうするうちに昼時になったので、コヤチャにはミルクをあげます。
 (コヤチャがしきりに味見したがっていたのは、このサンタの助っ人服です。
 21年のクリスマス会のあと思いつき、手回しよくバーゲン品を買っておきました!)



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なおトナカイ氏は、猫たちにも概ね不評でした。


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2023年2月20日(月) 午後5時の室温27.6℃ 外気温26.7℃ 快晴
<誕生日の公式写真>


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 誕生日のコヤチャは泥だらけで、写真がひどかったので、翌日曜に撮りなおしました。
 暑くて凝ったことをする気力はありませんが、ちょっとだけ飾りつけ…



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 ちょうどカルナバルなので、タキーレのコカ袋をたくさん頸にかけました。今ごろ島でも、こうやって踊っているかな?
 タキーレ布は、誇張ではなくつづら一杯分はあるので、次回は何枚か縫い合わせて、胴にくるっとまきつけてやるとかわいいかもしれません。



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