アルパカのいる庭
もしくは、
アルパカの殖える庭…
![]() 2025年3月3日 (生後23日目) 2月9日、思いがけないチョコレート色に生まれて、驚かせてくれた仔パカ君。 あっというまに日々が過ぎて、性格もはっきりしてきました。 人なつっこくて、同時にけっこう強気です。 気にくわないことがあると、すぐにトゥッ!トゥッ!と、つばを吐くまねをします。 まだ空気しか出ないので、小さなこどもの空いばり、という感じでかわいいです。 今日は生まれてすぐの、二日目の様子をお目にかけます。 |
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2025年2月10日
生後2日目 ![]() 群れが倍以上…になって、たいへん満足そうな長老チャスキ君。 でも、アルパカの多頭飼育崩壊なんて、およそ笑えませんから、今年はいろいろ手を打つ予定です。たぶん。 裏方(飼い主)は3月現在、とりあえず前庭のこのはげた部分に、急いで芝を植え直しております。 |
![]() おはよう、新入り君! 初めて外界で過ごした晩は、お母さんのふかふか毛皮に顔をうずめ、安心して眠ったようです。 |
![]() アルパカのお乳はとても小さいので、はじめは仔アルパカにも見つけにくそう。 |
![]() でも夜のあいだに、お乳の位置をきちんと把握したらしく、今朝は上手に飲んでいます。 |
![]() トイレポーズも、早くも堂に入ったものです。 今までの三匹の仔アルパカは、みんな三日目、四日目にやっと、出すべきものを出せるようになりました。でもこの子は、生まれた日の晩にはもう、ちゃんとかわいいフンをしていました。かなりの大物なのかも。 |
![]() オキシトシン効果で、一時的に「庭の最恐アルパカ」タイトルを返上、おっとりした別アルパカになっているチャスカ様。 この機会に、私たちもできるだけチャスカ様を撫でるようにしています。ふだんは、ちょっと触るだけで叱られるので。 |
![]() アルパカがおなかを気にし始めたら、すぐ見てやらないとなりません。 このときも、お乳に小さな傷が見つかったので、すぐニームオイルやサングレ・デ・グラド(アマゾン産の樹液)で治療開始。 早期発見のおかげで、仔アルパカとは引き離さずに済みました。良かった。コヤチャ姫のときはたいへんでしたので。 |
![]() おとなアルパカたちはすぐ、仔アルパカの存在に慣れましたが、いつまでもビクついているのがインティ君。 インティ君にとっては、生まれて初めての、じぶん以外の仔アルパカ。それも目立つチョコレート色ですから、警戒するのもしかたないですね。 |
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![]() アヤクーチョの民芸品、「双頭のリャマ(またはアルパカ)」すなわちハルハーリア。 これはかわいく出来ていますが、ほんもののハルハーリアは、人里離れた山道などで遭遇すると、たいへん恐ろしいのです。 |
![]() (*)これはチャスキの作り話です。 ハルハーリアは、機会さえあれば、 人間でもなんでも食います。 |
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![]() チャスキのほら話はさておき。 新着君のみごとなチョコレート色が、いったいだれのどの部分に由来しているのか、とても気になっています。 黒い耳と黒っぽい顔は、明らかにチャスキ譲りですけれど。 |
![]() ある意味、ハルハーリアなどより、はるかに危険な新着アルパカ君。 関係者全員、特にゼラニウムちゃんと私は、この子に会うたびに、チョコレートが猛烈に食べたくなって困っております。 それも時間帯によって、食べたい品目が変わります。朝昼には、より茶がかって見えるので、ふわふわのチョコレートスポンジケーキがほしくなります。 |
![]() そして夕刻からは、深い紫色を帯びて、カカオ含有率が一気に上がります。 カカオ80%は超えてますね。まあそれだと、食べても罪悪感がなくていいんですけど… |
![]() 両親の毛皮をよく点検してみると、チャスキの前脚のショートソックスが、ほぼ同じ色でした。そうか、新着君はこんなとこから出て来たのですね! そういえば姉のコヤチャ姫は、ショートソックスの上の、白タイツから出てきたんですよね。 |
![]() またチャスキの頭の上には、赤みの強い毛束が、ひとふさだけあります。これも新着君にやや近い色調ですが、少し明るすぎるかな? もし全身この色の、プーカ・アルパカ(赤アルパカ)が生まれたら、さぞ鮮やかでしょうね。 …などとうっかり、チャスカ様の前で言いでもしたら、えらいことになりそう。くわばらくわばら。 |
![]() 大きなお父さんと睨み合って、 一歩も引かない、生後二日目の仔パカ君。 お父さんのほうがびびって、 耳をうしろに倒してます… 次回は新着君の、名づけのお話です。ハルハーリア君でもチョコラテ君でもない、短くて呼びやすい名前にしました。 |
![]() さいきんスーパーでよく見かける、アルパカ型のチョコレート。 このメーカーのは残念、おいしくありません(ペルーの人は、カカオがほとんど入っていない、甘いだけのチョコレートがお好きなので、しかたないのですが…) だから、「ちょっとかわいくて欲しいけど、これは買えないね」などと言っていたのが、いけなかったのでしょうか…… |
![]() またここ1年ほど、どういうわけか、毎日のようにゾロ目の時刻を見てしまいます。 これはもしかして、なにかいいことがある前兆かも、などと思ったのが、いけなかったのでしょうか…… |
「アルパカチョコレートが買えなくてお困りのようですね? それなら代わりに私チャスカが、さいきん運の良いあなたのために、 チョコレートアルパカを出してあげましょう!」 じゃーん! ![]() と、いうことになってしまったのです…… (チャスカ様は前にも、私が「仔山羊がほしい」と騒いでいるのを聞いて、 「コヤギは無理ですが、かわりにコヤチャを出しましょう!」と、 とつぜんコヤチャを生んでくれたという前科…いえ過去があります。 このアルパカの前では、うっかりしたことはもうぜったいに言えません。 最恐アルパカのほんとの最恐の意味は、こっちのほうだったのですね…) |
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![]() 2月9日、朝9時半。 例によって何の前触れもなく、とつぜん始まった出産シーンを、呆然と眺める外野のみなさん。 チャスカ様も、3回目のお産で余裕たっぷりなのか、直前までえさをバクバク食べてましたので、なおのこと予測不可能でした。 |
![]() 今回はベンハー君だけでなく、ゼラニウムちゃんにも手助けしてもらい、出産はあっというまに無事終了。 ふだんは、誰彼かまわずトゥッ!とやるチャスカ様ですが、こういうときは人の手を借りて平然としています。やはり深ーいところでは、人間を信用しているのでしょう。そういうところに、家畜ならではのかわいさを感じます。 |
![]() 新着の仔アルパカは、ぱっと見は真黒なオスの仔です。ああオスでよかった、少なくともオスは出産しませんから。 チャスカ様は、じぶんはブチアルパカなのに、仔アルパカは必ず一色のを生む、というこだわりがある?ようですね。 |
![]() みなわらわらと、仔アルパカを見に集まってきました。 今日はベンハー君は、百合子ちゃんの学校の掃除に駆り出されていましたが(ペルーの学校もけっこう親使いが荒い)、チャスカの様子がおかしくなるとすぐ、急いでうちに戻ってもらいました。助かりました。 あとで学校に払う罰金50ソル、必ずうちでもたなくちゃ… |
![]() 前回のインティ君のときと同じに、このオスの仔も、おなかの中でしっかり育ってから生まれたようです。地肌が透けて見えるような、痛々しさは皆無です。 毛色は黒く見えますが、これは乾くと茶色に変わりそうですね。あら、目のまわりには、明るい茶色のハイライトが入っていますね。 |
![]() 早くもお乳ほしさに、ピンクの舌をちょろちょろ見せています。 でも自分で立ち上がらない限り、おかあさんのお乳は飲めませんから、まずは歩く練習が先です。 |
![]() しばらく日かげで、母子揃って休んでいましたが… |
![]() 小一時間ほど過ぎたころ、とつぜんすっくと立ち上がりました。 チャスカ様は、前の2頭のときは、少しでも早く仔アルパカを歩かせようとがんばっていましたが、今回は余裕たっぷりでくつろいでいます。 |
![]() まだ足元が定まらず、ふらふらしている仔アルパカに、優しくぴたっと寄り添うチャスカ様。 |
![]() お乳のありかを探す仔アルパカは、近くにいる人みんなに(結果的に)チューをしてくれます。かわいいったらありません。 |
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![]() この庭で生まれたインティ君にとって、初めての赤ちゃんアルパカとの出会いです。 |
![]() コヤチャがひさしぶりに、「チッチッチッチ…」と軽く舌打ちするような音をたてて、優しく仔アルパカに呼びかけています。 インティ君が育ったあとは、まったくやらなくなっていましたが、生まれたての仔を見て、急に思いだしたようです。 |
![]() とつぜん降って湧いた仔アルパカに、人間もアルパカも全員夢中になっています。 |
![]() 歩行練習中の仔アルパカは、2回ほどパタッ!と倒れ込みましたが、すぐに細い脚をふんばって立ち上がります。 |
![]() 生まれてすぐは、少し白っぽく濁ってみえた瞳も、いつのまにかきれいに澄んできました。 |
![]() インティ君は、ひたすら好奇心からつきまとっていますが、コヤチャは一時的に母性本能発動中! |
![]() まあ数日でもとに戻るはずですが(インティ君が生まれたときのチャスカ様もそうでした)、でも今は、仔アルパカがかわいくてならないようです。 まだしっとりぬれている顔を、ていねいに舐めてやったりしています。実母チャスカよりよく気がついて、愛情深いくらいです。 |
![]() 暑いはずの2月にしては、陽射しのやわらかな涼しい日ですが、昼すぎには、仔アルパカの毛皮もだいぶ乾いてきました。 |
![]() それにしても、なぜこのブチだらけ夫妻から、ブチなし単色のこどもたちが生まれるのでしょう? ほんとうに不思議です。飼い主としては、毎回思いがけないことになるのが楽しくて、文句などまったくありませんが。 |
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![]() チャスキもいつになく優しい目つきになっていて、何度も仔アルパカの様子を見に来ます。 まあこれも、さいしょの1、2日だけのことと思いますが…インティ君のときもそうだったものね… |
![]() 足取りがしっかりしてきた仔アルパカは、さっそくお乳探しを始めます。 あちこち見当ちがいなところを探すので、見ていてちょっとヤキモキします。 しかし思えば私も、これで4回目の立ち合いです。あまり心配しすぎないで、明日まで様子をみます。 |
![]() 午後には、もっと乾いてふわふわになりました! 先住アルパカたちの茶色よりもずっと濃い、きれいなチョコレート色ですが、こうして日が射していると、エンゼルパイのクッキー色に見えます。 ひざから下が黒くなったところは、茶色い仔羊そっくりです。 |
![]() どうやらお乳、少しは飲めたようです。とりあえず満足したらしく、長い頸をグラグラさせて居眠りしています。 性格はとても人懐こくて、つかまえやすいので、夜には念のため、少しだけ山羊ミルクも飲ませておきました。 |
![]() この仔の茶色は、光のかげんでずいぶんと違って見えます。夕方には、紫色を帯びた、おいしそうなチョコレートケーキの色になりました。 黒いダークチョコレートのコーティングつきで、ザッハートルテそのものですよね、おいしそうだなあ。ぜったい洋酒もジャムも入ってますね、これは! (ペルーでどこか、ザッハートルテを作ってるか輸入しているお店、ないかなあ?ないだろうなあ…) |
![]() 現在出張中の宿六は、きょうがバレンタイン・デイだということを、 気づきもしなかったようですが、そんなの一向にかまいません。 特大のアルパカチョコレート…いえ、チョコレートアルパカが、うちにはいるんですから! こんなにアルパカ殖えちゃって、これからどうするの?という心配も、もちろんあるわけですが… でもまあなんとかなるでしょう!ペルーですから。ここは。 今はよけいな心配なしで、ザッハートルテ・アルパカの猛烈なかわいさ甘さを、毎日味わいます。 それにしてもやっぱり不思議です。 どうしてこんな凝った色のアルパカが、うちで生まれてくれたのでしょう。 チャスカ様はこわいだけじゃなくて、たいへんな芸術家ですね。 |