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アルパカのいる庭

(14)インティ王子 成長記(2023年11月〜2024年7月)


<最新記事はこちら!>

アルパカのいる庭


2023年11月24日(金)
<高貴なご下問 「アルパカはどんな味ですか?」に思うこと>
<インティ君誕生前夜のアルパカフリャー>


2023年12月3日(日)
<生まれた翌日、昼下がりのインティ君>
<大忙しの三日目>〜初冒険、初あくび、初トイレ〜


2023年12月5日(火)
<4日目のインティ、アルパカづきあいの難しさを学ぶ>
<おかあさんが好きすぎる5日目のインティ>


2023年12月10日(日)
<生後6日目のインティ、父子対決に挑む!>
<7日目のインティ、未知なるミチ(*)との遭遇>


2023年12月15日(金)
<8日目のインティ、ピンボケ写真>
<前庭リニューアル完了、グランドオープン・デイ!>


2024年1月23日(火)
<裏庭もリニューアル再オープン!>
 …あるいは、<慈母コヤチャ、ついにキレる!>


2024年7月4日(木)
<断乳ドラマ>
<鼻づらコンテスト>



2023年11月24日(金) 午後6時の室温24.0℃ 外気温22.7℃ 晴れ
<高貴なご下問 「アルパカはどんな味ですか?」に思うこと>



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アレキーパ市の北東、
Aguada Blancaのアルパカたち
(2001年ごろ)



 やんごとなきあたりのお嬢さんが、先だってクスコで、「アルパカはどんな味ですか?」とご下問になったそうですね。
 それが話題になったせいで、「ペルー人はモルモットだけでなく、あのかわいいアルパカまで食うのかっ!何と野蛮な!」的イメージが、日本で定着しそうで困ったものです。
 いえいえペルーでも、アルパカ肉食は、まったく一般的ではありませんので!念のため!


 当地ペルーでの各種お肉の、ひとりあたり年間消費量は、だいたいこんな感じだそうです。
 (2020年前後のネット記事からテキトーにとってきましたので、おおよその雰囲気のみ、お汲み取り下さい)


 鶏 49キロ
 豚 10キロ
 牛 6キロ
 クイ(モルモット) 1キロ弱
 アルパカ 390グラム
 リャマ 120グラム



 一年で390グラムといったら…
 日常的には食べない人がほとんど、ということでしょう。それどころか、一度も食べたことがないペルー人のほうが、たぶん多数派です。
 (ペルーに次ぐアルパカ大量飼育国、オーストラリアでのほうが、よっぽど食われてるんじゃないかという気がしますが、あいにく良いデータが見つかりませんでした)


 アンデスでは、アルパカは高価な毛をとるための貴重な家畜です。また親戚のリャマも、かつては荷運びに欠かせない大切な動物でした。
 どちらもむやみに食ってしまったら、昔のアンデスでの暮らしは成り立ちません。なので当時は、事故死したり、年を取って実用性を失ったものを、泣く泣くおいしく頂いていた程度だろう、と想像します。


 それがここ数十年、どちらのお肉も「脂やコレステロールが少ないので、とても健康に良い」(ウソつけ!(*))とのことで、宣伝されるようになったのですが…
 脂とコレステロールが少ないお肉ねえ…。つまり、あまりおいしくないお肉、ということじゃないでしょうか?アルパカ食肉協会?の方ごめんなさい…


 当地でのアルパカ肉の値段は、他のお肉に比べて安いほうなのですが、にも関わらずぜんぜん定着していないのは、そのあたりにも関係がありそうです。


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古典的な色とりどりの群れ。
左はしに、背中に鞍をのせたような、
かわいいブチの仔がいますね。



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生まれてまもない仔アルパカを、
大事に抱える娘さん。
この仔は親からはぐれたのかな?



 現に消費されているアルパカ肉の大半は、アレキーパ、プーノ、クスコ...などなどアンデス南部の、アルパカ飼育がさかんな地方で、昔ながらの習慣にそって食べられているのでしょう。
 またリマなど都市部では、例のよくわからない&わかりたくない新作料理の世界で、何とかアンデスらしさを出そうと、ほぼ無理やりにアルパカ肉をメニューに取り入れている、という印象はありますね。


 私は1995年から今にいたるペルー暮らしのあいだ、たしか2回だけアルパカを食べました。
 最初はリマ市のラ・モリーナ農科大学のフェリアで売っていた、アルパカ肉の串焼き。牛のあっさりした赤身に近く、そうですねえ、別にとりたてておいしくもまずくもなかったですね。


 その次は、2001年ごろのアレキーパ。
 コルカ渓谷のホテルで、アルパカ肉の、やはり串焼きが出ました。屋台のお肉よりは厳選されていたのか、とてもやわらかく、若干シカ寄りの味わいはあったかな…?
 でも、脂ののったおいしい牛豚や、コレステロールたっぷりな魚介類が好きな私には、さほどピンとは来ない味でした。



 そんなでしたので、その後もわざわざ探してまで食べようとは、まったく思わず現在にいたっております。
 もちろん今はもう、ぜったいに食べません、ペットの犬猫を食べるのと同じになってしまいますので。(かといって、アルパカを食肉として売ったり食べたりする人を、批判する気もぜんぜんありません)



 (*)なお、さきほどのコレステロール云々のお話ですが…

 そこそこ健康な人の場合、「食事から摂るコレステロール量は制限しなくてよい(制限してもほぼ意味がないから)」、というのは、2015年ごろにはもう常識化していますよね。
 にも関わらずいまだにやたらと、低コレステロール食品がありがたがられているのが、ちょっと不思議です。世間には、低またはゼロ・コレステロールを売りものにした大手メーカー商品が多いので、そのへんの大人の事情なのかな…


 良いコレステロールたっぷりの食材こそが、この世でいちばんおいしくて、元気も出るのに!と個人的には思います。カラス各自の勝手ですけれど。


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25年ほど前、
ラ・モリーナ農科大のフェリアにて。
「目新しく、柔らかく、
ライトなアルパカ肉」と謳う広告。



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 そしてこちらが、アルパカ肉の串焼き(アンティクーチョ)屋台。4ソルとありますが、たしかそれで、小さいのが2本来たと思うんですよね。いい時代でした。
 そしてむこうのケース内には、なにやら大きなお肉が見えていますね。そうか、体当たりされると痛いチャスキのあばら肉も、中はこうなってるのね……



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 左の屋台は、展示用アルパカの囲いの、目の前に設置されていました…
 アルパカたちの、この非常に冷ややかな視線を浴びながら、アルパカ肉を立ち食いするのは、かなり居心地わるかったです。味よりも、そっちのほうをよく覚えています。


 このときの祟りで、今や私は、アルパカたちにお仕えする立場となってしまいました。


<インティ君誕生前夜のアルパカフリャー>


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 インティ君は、母コヤチャのミルクが豊富なおかげで、たいへんな早さで成長しています。
 でも今日のところは、インティ君続報の前に、誕生前夜のお話をさせていただきます。そうしないと例のおがくずの説明ができませんので。



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 10月中は、前庭の芝の植え直しをしました。
 過放牧やらいろいろで、カチカチになった土をほぐすのが、とても大変そうでした。フランクリン君とその御一行、ありがとう。
 右端でただ見ているのは、ベンハー君。今回は監督役なので、手は出しません。


 手前の小山は、8月に井戸を掘りなおしたときに出た土砂です。ここにもあとで、土を足してから芝を植えます。


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 次いでそこに、大量のおがくずを撒きます。園芸上のおがくず使用は、賛否両論あるようですが、フランクリン君は何にでも使って、良い成果を出していますね。
 少なくとも、半沙漠リマの特殊な環境下では、おがくずが使えるのはまちがいないようです。



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 そこに芝を持ってきて、ぽんと載せ、軽く踏んで落ち着かせたら、植え付け完了。
 あとは毎日水だけしっかりやっていれば、3週間ほどで根付くはずです。



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 さてアルパカたちは、根付く前の芝をひっこぬかないように、裏庭に隔離されています。


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チャスカ様の視線の先には、
うまそうな緑のじゅうたん…



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鼻息も荒く、前庭の緑を
ガン見するチャスカ様



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 でも、どんな状況にも、すぐ順応するチャスカ様ですので…


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 柵のこちら側に隠しておいたムラサキウマゴヤシも、たちまちチャスカ様には見つかってしまいました。
 気づいたときには、ひとり食べ放題パーティやってました。



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 コヤチャは、前庭の緑をじーっと見て、それを梅干し代わりに?乾燥ムラサキウマゴヤシを食べています。


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 さて、ある朝起きたら、チャスキに雪がつもっていて驚きました!

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 原因はこれです。
 新しい芝がよく根付くのを待ってから、前庭にアルパカたちを移すつもりです。それと入れ替わりに、今度は裏庭の芝も部分的にはりかえようと、ベンハー君が張り切って土起こし中なのです。
 そこにたっぷりおがくずをまいたのを、転げまわるのが大好きなアルパカたちが見逃がすはずもなく、すぐ集まってきました。



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ひさびさの登場。
新体操の女王、チャスカ・コイユル!



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 今のところ、お乳には変化が見られないので、チャスカ様は妊娠していないようですね…
 出産するまでわかんないのがアルパカですけど、まあ今のところはたぶん…



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 よーく転がって、おがくずを裏表によーくまぶして、アルパカフリャーの準備おわり。


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毛にしっかり絡むので、
なかなかとれそうにありません…



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おがくずは香りもいいので、
チャスカ様、気持ちよさそうに
うたたねしています。



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 ただコヤチャだけは転げまわらず、どしたのかな?と思っていましたが、大絶賛妊娠中で身体が重かったのですね。あんなに大きく育った仔が入ってたんだものね。
 でもコヤチャはもともと少しものぐさで、おやつも芋虫スタイルで、こんなふうに座りこんで食べるのが好きでした。…と思ってましたが、そういえば妊娠したはずの一年前から、ちょうど芋虫スタイルも始めたような気がしてきた…



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あるときからチャスキも
まねするようになりました。



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さらにハスミニにもうつった…


 「ころがって食べるアルパカ、かわいいね」と家で話していたら、やきもち焼きのハスミニも「私だってできる!」と言い出して…
 以来、水だけですが、必ずごろんっと横座りして飲みます。



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 裏庭には芝がほとんど残っていませんし、ムラサキウマゴヤシだけではアルパカたちも飽きてしまいます。
 そこで花壇などの芝を切っては、少しずつ食べさせています。
 これがちょうど、インティ君誕生の、丸一日前の写真です!



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次回は、インティ君のかわいい写真をたくさんお届けします。



2023年12月3日(日)午前11時半の室温25.0℃ 外気温23.4℃ 高曇り→あ、晴れてきた
<生まれた翌日、昼下がりのインティ君>


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 11月10日夜、とつぜんわが家に降ってきたインティ君。
 その翌日のお昼ごろには、すでにお乳を飲むのもとても上手になりました。
 「私の永遠の赤ちゃん」と思っていたコヤチャも、一晩でおかあさんの顔に変わってしまいましたし!



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 お乳を飲むあいだ、コヤチャはインティ君のおしりをチェック。
 おかあさんアルパカが、優しくこどもの匂いをかぐときの、フッ……という静かな鼻息、いいですねえ。



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 それから親子でお散歩へ。足取りもしっかりして、もうぜんぜんよろけたりしません。


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 小鳥の羽音にハッとするインティ。早くも、ちょっと走って鳥を追いかけたりします!


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 「小さな家」から、ぞろぞろと見物客がやってきました。


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 警戒心の強いチャスキから、きびしい尋問を受ける一家。関所みたいですね。
 そんな緊迫した?空気の中、末っ子のマグノリアちゃんは、興奮して「オベハ!オベハ!オベハ!(雌羊!)」と連呼。
 チャスキはかなり気を悪くしたみたいです。チャスキって、男尊女卑の頭ガチガチなおっさんぽいものねー



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 夕方のおやつを食べるコヤチャ。たいへんな食欲です。
 でも今日は珍しく、立って食べています。インティ君がお乳を飲めるように、そうしているのでしょうね。



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 お乳を飲んだら、またひと眠り。
 インティが座ると、後ろ脚がうさぎの白いしっぽみたいに見えて、ますますかわいいです。



<大忙しの三日目>
 〜初冒険、初あくび、初トイレ〜



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 三日目の朝。インティ君に会いに行くと、もうお乳をたっぷり飲みおえて、くつろいでいるところでした。


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口元がミルクで白くなっています。
とても満足そうな顔です。



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 インティ君がおかあさんから離れると、コヤチャのお乳から、ぽたぽたっとミルクが地面に滴ることがあります。それくらいふんだんにお乳が出ているのですね。
 お母さんは若くて健康、気候は穏やか、刺す虫なんかもいなくて、インティ君はほんとうに良いときに生まれてきました。



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かわいい口元にぐっと接近…
ミルクがいっぱいついてます。



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また頭がぐらぐらと揺れ始めました。


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 経験上(三頭目ですもんね…)、こういう幼いかわいい表情は、最初の数日しか見せてくれないとわかっています。
 なのでせっせと写真を撮っています。



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あ、初あくび!


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 少し日が射してくると、ガバっと立ち上がり、意気揚々とひとりで散歩にでかけたインティ君。


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 初めて見る世界に、夢中になっているインティ君。母コヤチャは、むこうから心配そうに見ています。


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生後三日目にして、
いっちょまえに走ってます!



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 この、茶色の半ズボンを履いたみたいな後ろ姿、かわいいなあ。お父さんのチャスキは、前脚のほうが半ズボンなのですが。


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 インティ君、早くも小学生男児っぽさを発揮しはじめましたね…
 これからいろいろ、おもしろいものを見せてくれそうです。期待と不安がないまぜ…



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 初トイレ姿もつかまえた!
 仔アルパカは、さいしょの数日はなかなか出るべきものが出ないらしく、この格好で真顔をして、ずーーーーっと立っていることが多いです。すごくかわいいです。



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 コヤチャのときは心配しましたが、今はもう、そういうものだとわかっているので安心です。
 でもチャスカとチャスキは気になるようです。こうもいちいちチェックされると、ますます出るものが出なくなりそうですけど…



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 かくして三日目も、穏やかに過ぎていきました。
 お父さんのチャスキは、今のところけっこう大人しくしています。仔アルパカがオスなので、ちょっとテンション下がってるのかも(笑)。
 コヤチャやキヤチャが生まれたときとは、明らかに態度が違います。平和で助かります。



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 きょうは少しだけ日も射しましたが、おおむね明るい高曇りの、暑くも寒くもない気持ちのよい日でした。
 この独特の、黄みを帯びた空気の色に、じわじわと近づいてくるクリスマスを感じます。私はもう天から、大きなクリスマスプレゼントもらっちゃったなあ。




2023年12月5日(火) 午後6時の室温23.5℃ 外気温21.9℃ 曇りでちょっとうすら寒いです
<4日目のインティ、アルパカづきあいの難しさを学ぶ>


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 11月13日(月)、生後4日目。インティは、朝もはよからトイレの特訓中。


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 母コヤチャと祖母チャスカは、おしりだけ見ると、全体に白っぽくてとてもよく似ています。
 それでインティ君も、ときどき間違えてしまうようで…



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 でもアルパカは、おしりのほうから近づかれるのを、非常に嫌います。
 特にチャスカは、カッときやすいので、たいへん危険です。



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 そして予想通りの結果に…
 チャスカは振り返りざま、トゥッとつばを吐き、かわいそうなインティ君は人生初の、香り高い「アルパカ式洗礼」を受けてしまいました。



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 顔とくびに、チャスカが吹きつけた葉っぱのかけらが飛び散っています。ショックをうけたインティ君は、口を開けて呆然自失状態。
 生後わずか4日目にして、アルパカづきあいの難しさを学んだインティ君。かわいそうですけど、まあこういう経験は早いほうがいいかもしれません。
 キレやすいチャスカは、うちの庭いちばんの危険物ですから。



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 優しく穏やかなおかあさんにぴったりくっついて、心を鎮めるインティ君。
 ついでにおかあさんの毛皮で、顔を拭いてるっぽくもありますね…



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 ちょうど折よく、コヤチャのミルク(実質ただの岩塩水)の時間となりました。
 おかあさんが立ち上がったので、インティ君もいっしょにミルクタイム。



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充電完了!元気回復!
探検再開!



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 庭の探検中、気になった丘に、そうっと登ってみるインティ君。
 母コヤチャがベイビーアルパカだったときは、丘にのぼる勇気が出るのに、19日もかかった!のですが、これもオスとメスの違いでしょうか。



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 今日のところは、チャスキに邪魔されて、頂上制覇は叶いませんでした。


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 生後数日間は、いつも眠そうだったコヤチャやキヤチャと比べると、インティ君のほうはいつも目をぱっちり見開き、周囲に興味津々という感じです。


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夕方のミルク。
この三角形のしっぽがかわいくて
見飽きません!



<おかあさんが好きすぎる5日目のインティ>


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 11月14日(火)、生後5日目。

 私は犬も猫も、オスを飼った経験がありません。メスの多くに共通する、ちょっとややこしい性格が好きなものですから。
 でも、オス一般の単純明快なかわいさについては、よくいろんな方からお話は聞いておりました。
 どうやらアルパカも、そこんところは同じらしく、おかあさんに全身で甘えるインティ君(♂)のすなおさには、毎日びっくりの連続です。



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 おかあさんが好きすぎて、じっとしていられないらしく、しょっちゅうおかあさんに体当たりしています。
 コヤチャも小さい頃、ときどきチャスカにどん!とぶつかっていましたが、ここまでしつこく?はなかったです。



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 コヤチャもまた、面倒くさがらずに、インティにこたえてやっています。
 そうか、腕でぎゅっと抱きしめられないかわりに、長ーい頸をまきつけるんですね。本当にいいおかあさんですねえ…



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 背中を湾曲させてドン!とぶつかる、このインティ君の甘え方、なんだか猫を見ているようです!


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 コヤチャのほうも、足元にまといつかれて歩行の邪魔をされても、まったくいやがりません。


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おなかも心も大満足!
…なんでしょうね。



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 口先についたミルクを、小さなピンクの舌で、ぺろりとなめるインティ。
 アルパカは、犬猫のように舌をだらんと出すことはないので、これはなかなか珍しい一瞬です。



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夕日に映えるぽわぽわ毛皮!


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 カランカラン、カランカラン…と小さなカウベルも鳴って、なんとまあ平和な風景でしょう。
 アルパカを衝動飼いして、本当に良かったです。庭をぜんぶ作りかえたりとか(今もまたそれやってますし)、実にいろいろありましたけれど……結果的には大正解。




2023年12月10日(日) 午前9時半の室温23.5℃ 外気温22.3℃ 高曇り→晴れてきました
<生後6日目のインティ、父子対決に挑む!>


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 11月15日。インティ君は生後6日目。
 元気いっぱいにぴょんぴょんぴょんぴょん…そこらじゅう駆け回っています。


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 昼前に、裏庭のチャスキの「国見の丘」で、父子対決が勃発…しそうになっていました。
 大きなチャスキを前に、ぐっと踏ん張って一歩も引かないインティ君、かわいいねえ。



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 そこにとつぜん、ドンッ!とジャンプして割って入る母コヤチャ。


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 アルパカのいる庭は、時としてたいへん騒々しいです…


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 同日午後、場所をかえて、親子対決の仕切り直し。
 今度は、もう少し小さな丘をめぐる攻防戦です。



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 インティって、うしろにも顔がついてるみたいでおもしろい…


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 同じ仔アルパカでも、メスとオスとで性質がこれほど違うとは、びっくりです。
 生後6日目のコヤチャとキヤチャなんて、本当におっとりとしていたのにねえ。



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 コヤチャはインティを気遣うあまり、aguafiesta(パーティに水をぶっかける人=場をしらけさせる人)っぽくなりつつあります。
 チャスキのほうは、やっとおつむのレベルがぴったりの相手ができて、けっこう嬉しそうです。



<7日目のインティ、未知なるミチ(*)との遭遇>
      (*)ミチ…ケチュア語で猫の意


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 11月16日、生後7日目。
 朝、自室の窓をあけると、この眺め。今日もいちおう、まだこのアホ星で目を覚ますことにして良かった、と思う一瞬です。


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 私の部屋の外に、良い日陰ができるので、コヤチャ親子のお休み処となっています。


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 あ、窓からやきもち焼きのハスミニ(ハスミン2世)が顔を出しました!
 アルパカたちはまだ気づいていません。



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 これはハスミニが、「ゆるせにゃい!私というものがありながら!」という気分のときの、物凄い目つきです。


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インティに熱視線を送るハスミニ。


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飼うっていうか……
庭で自然発生したもので…



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 2匹が初めて出会った「あのころ」の様子は、こちらのページに載っています。


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2023年12月15日(金) 午前11時の室温23.8℃ 外気温22.8℃ ちょっと涼しい高曇り
<8日目のインティ、ピンボケ写真>


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 11月17日(金)、生後8日目。
 きょうもきょうとて、おかあさんが好きでならないインティ君。


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 この日は曇って薄暗く、またインティ君も動きが速すぎて、ピントの合ってない写真ばっかり。


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 インティのバルタン星人足は、おかあさんのピンク色ではなく、父チャスキと同じ黒でした。どっちもかわいい。


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 アルパカがごきげんなときに見せる、たまらなくかわいいこの格好。
 一瞬のことなので、なかなかピシっと写せませんが、明日からはカメラをスポーツ連写モードに固定して、機会を狙いましょう!



<前庭リニューアル完了、グランドオープン・デイ!>


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 11月18日(土)、インティは生後9日目。

 前庭の新しい芝は、三週間のあいだ私とベンハー君とでせっせと水を撒き(宿六は長期出張で不在…肝心な時に限っていないよね…)、しっかり根づいたので、今朝はいよいよグランドオープン!
 インティ君の新品ぴかぴかの毛皮が、どんなにか緑に映えて見えることでしょう。楽しみです!



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 パレット製の簡易柵をあけると、チャスカとチャスキはすぐに入ってきました。


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 でもコヤチャは、こどもが生まれて用心深くなっているのか、なかなか踏み込んできません。
 躊躇しているのを、ベンハー君が押してやっています。



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 でも入るとすぐ、足元の青々した芝を食べ始めます。
 昨夏の厳しい残暑以来、これくらいフサった芝はなかったので、きっとすごくおいしいはず。



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 しかしチャスカ様は……

 芝には見向きもせず、まっすぐハイビスカスの生け垣に突進!…おいおいおい!それはないでしょ!
 チャスカ様のこの、びろうどのような毛で覆われたかわいいお口が、それはそれは破壊的で……ちょっと!芝食べなさい芝を!!!



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 こちらの元・生け垣は、昔むかしハイビスカスの小さな苗を買ってきて、小まめに切って枝を増やし、目隠し用に仕立てたものだったのですが…
 アルパカたちが下のほうを食い荒らし、スカスカにしてしまいました。でもこの3週間アルパカを遠ざけた結果、また新芽が出始めていたのを、チャスカが容赦なく摘み取っていきます。


 なおチャスカのセリフは、ベンハー君が自分で言った冗談です。
 「きっとアルパカたち、『ベンハーは結局、何も仕事してないじゃないか!』と呆れているんでしょうね!」



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 チャスカのせいで、ほかの二頭もハイビスカス味を思い出してしまい、みんなここに集まってきました。
 インティだけは、生まれて初めて踏む緑のじゅうたんの上で、なにやら呆然……としています。



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心を鎮めるために、
とりあえずお乳をのむインティ



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緑を背景にすると、
いっそうかわいいなあ!
「えっ?私?照れるわね…」
とチャスカ様…



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いっしょけんめい
鼻をひくひくさせて、
あたりの匂いを嗅いでいます。
前庭は初めてだものね。



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心を鎮めるために、
またお乳をのむインティ




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 ここもBA時代(アルパカ到来以前)には、オオイタビが一面を覆う、ちょっとみごとな緑の壁でした。その後、アルパカたちの口が届く高さまで、葉っぱは全部はがされました。よく枯れなかったなと思いますけど。
 そして、この3週間であちこち新芽が吹き始めていたのを(植物って強靭ですね)、チャスキがせっせと刈り取ってはおなかにおさめています。
 コラ!!お前たちのために植えた芝を食え!芝を!



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 休みなく芝草を食むコヤチャを、じーっと見ていたインティ君。自分もまねして食べ始めます。


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 おや、気に入ったみたいです。がりっがりっ…と顎の音を響かせて、ちゃんと噛んでから飲み込んでいます。ほんとインティの成長は、なにもかも早いなあ。


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新食材を試したあと、
心を鎮めるために
お乳をのむインティ




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 だんだん余裕が出てきたインティ、今度は丘に目をつけました。
 井戸掘りとかいろんな工事が重なった結果、いま前庭には四つの小さな丘があります。



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 丘の上で、仔ヒツジみたいに跳ねるインティ!
 アルパカは起伏があると、なぜかテンションが上がるようです。コヤチャも小さいころ、よく丘で踊っていました。
 幸いチャスキは食事に集中していて、インティ君の邪魔はしませんでした。



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新しい丘を制覇したあと、
心を鎮めるために、
お乳をのむインティ。
おかあさんもたいへんだ。



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 興奮してちょっと疲れたのかな?石を敷いた小道で一休み。
 ここはひんやり気持ちいいのか、アルパカのみなさんにたいへんご好評頂いているスポットです。



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 一か月ぶりに、大好きな前庭の砂場と再会し、しみじみ喜ぶチャスカ様。
 今は砂だけでなく、香り高いおがくずも混入しているので、もっとお気に召したようです。なんのこたあない、フランクリン君の配下たちが、めんどくさがっておがくずの残りをここに捨ててっただけですが。けしからん。でもアルパカが喜んだので許す。



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この表情がいいねえ。


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 でも、ウザいチャスキが来たとたん、そそくさと立ち去るチャスカ様……
 最近おっさんくささが極まっているチャスキですが、今日はよほど嬉しいのでしょう、久しぶりにかつての剽軽さが戻ってきました。



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 前脚をきちっと揃えたところが、おなかを見せる小犬みたいで、おっさんなりにちょっとかわいいです。
 でもアルパカの場合、おなかを見せたとしても、「飼い主への信頼、服従」等の意味はまったくありません。単に背中をゴシゴシして喜んでるだけです。



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 ぶるぶるっとやって、つきすぎたパン粉を少し落として、アルパカフリャ−の準備終り。


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 そのころ、すっかり調子づいたインティ君は、びゅんっ!…びゅんっ!…と超高速で走り回りはじめました。


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 そのへんをニ、三周するとおかあさんのところに戻る、というのを繰り返していますが、そのたびにコヤチャは、「チッ、チッ、チッ…」と舌鼓のような音をたててインティを迎えます。
 「あんまり遠くに行かないで!おかあさん心配してたよ!」と言っているようです。なんとも優しげで胸を打たれます。


 チャスキはまだ小さかったころ、庭で私たちに会うたびに、同じ音をたてていました。たぶん、少し不安な気持ちをあらわすのでしょう。
 でもチャスカは全くやったことがないので、どうやって娘のコヤチャが覚えたのか、とても不思議です。



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 インティはすぐまた、残りの丘の探検に出かけます。コヤチャはひんやりした芝に、気持ちよくつっぷして休みます。
 もうすぐ毛刈りの季節。コヤチャの被毛はめいっぱい伸びて、こうしているとムートンの敷物が落ちているみたい。ちょっと上に座ってみたくなります。



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 人間でも座りたくなるほどですから、遠慮のないインティ君は、平気でポーン!と飛びのってしまいました!
 リラックスしていたコヤチャが驚いて、長い頸をパっともたげます。


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 あはははは、コヤチャ、へんな顔!
 かわいそうに、ものすごく驚いたようですね。



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 そして、攻撃者に向かって、トゥッ!とつばを吐くコヤチャ…


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 でもすぐに、かわいいわが子と気づいてやめました。
 これを書いている今日、インティは生後36日目ですが、これまでにコヤチャがインティにトゥッ!とやったのは、このときだけです。今では突然背中に乗っかられるのにも、慣れてしまったようです。



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 コヤチャがまた、あの最高に優しい目つきをしています…
 日ごろから飼い主にも優しかったコヤチャですが、今はふだん以上におっとりしていて、さわり放題です。



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 前庭の砂場は、ナツメヤシの木陰にあって涼しくて、たぶん庭でいちばん気持ちのよいところ。
 できることなら私もここで転げまわりたい。



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 宿六も私も、ちゃんとした休暇というのがまったくありませんが、猫とアルパカは年中無休でバカンス中。いいなあ。


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ああ眠くなってきちゃった…


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 半分眠ってしまったコヤチャが、無意識にゴロン!と転がって、あやうくつぶされそうになったインティ君。
 あわてて立ち上がります。



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 砂場に立つと、足元がよく見えるので、この機会によく観察。
 白いタイツに、焦げ茶のショートソックスを重ね履きしているのは、父チャスキの前脚と同じです。でもインティのはもっと凝っています。後ろの白タイツには、なんとワンポイントも入っていて、特に左脚のはとてもきれいな星模様!
 まったくインティは、えらいおしゃれしてこの世に出てきましたね。



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 砂場は人気スポットなので、利用者がひんぱんに入れ替わります。コヤチャが芝を食みに行くと、すぐチャスカ様が戻ってきました。

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 インティが生まれたあと、祖母チャスカは最初の二日ほどだけは、とても優しく接していました。でもまもなく、キレやすいチャスカ様が戻ってきました。
 もちろん、たまにインティの姿が見えないときなど、顔色変えて探し回ったりはしますけど、ふだんはチャスカもチャスキも、けっこうインティにはきつく当たっています。
 それに怖いものなしのインティのほうも、しばしばチャスカやチャスキのおしり側から接近するので、ねんじゅうトゥッとやられています。



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 なお、祖母と父によるこの「つば吐き集中講座」のおかげで、インティは生後たったの19日で、トゥッ!というようになってしまいました!(幸いまだ出るのは音だけですが…)
 コヤチャのときは、8、9ヵ月目までしなかったのに、なんという早熟さ。ベンハー君も、20日目にインティを捕まえようとして、小さくトゥッ!とやられたそうです。
 今のところ私たちはまだ被害にあっていません。



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おがくずを背中にくっつけたインティ。
ちょっとバンビみたい。


 おとなたちは存分に新鮮な緑を食べて、インティはすべての丘を制覇、私もたくさん写真を撮って、みんなが嬉しい一日でした。


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 10月に、この前庭の芝貼り直しに取りかかったときには、年内に仔アルパカが生まれるなんて、夢にも思っていませんでした。
 ほんとやっといてよかったです。これでしばらくは、エサ不足の心配はしなくてすみそうです。


 今げんざいは、アルパカたちを前庭に閉じ込め、裏庭の貼り替え作業をやっています。たぶん年明けには、裏庭も再オープンできそうです。




2024年1月23日(火) 午後6時半の室温26.5℃ 外気温26.0℃ 晴れたり曇ったり
<裏庭もリニューアル再オープン!>
 …あるいは、<慈母コヤチャ、ついにキレる!>


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 1月9日(火)、オスの仔アルパカ、インティ君は生後ほぼ二か月となりました。。
 12月に芝を植え直したあと、一か月ほどアルパカを入れず休ませておいた裏庭に、いよいよ本日、アルパカたちを戻してやります。



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 簡易柵をあけると、すぐ気づいたアルパカたちがぞろぞろとやってきます。


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 インティ君も大きく育って、「群れ」感がぐっと増しました。
 年末年始に毛刈りを終えたばかりなので、アルパカというより、短毛のリャマの群れっぽいですけれど。



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 こういう何気ない瞬間に、各アルパカの個性がよく出ます。
 おずおずと入ってくるコヤチャ、ただちに芝を食べ始めるチャスキ、そして新しい芝には目もくれず、「芝ではない何か」を探すチャスカ様。



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 インティ君は「裏庭生まれ」ですが、ここに戻るのは一か月ぶり。特大の瞳をキラキラさせて、周囲を見まわしています。


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 急に世界が広がったせいか、まもなく手のつけられない興奮状態に陥ったインティ君。おとなアルパカたちに、見境なく体当たりしはじめます。
 仔アルパカ時代の、おっとりしていたコヤチャやキヤチャと、同じ動物とは思えません!



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あっ、チャスカあぶない!


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チャスカうしろー!!


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 すぐキレるチャスカも、怒るのを忘れてつい見とれる、バンビ風ジャーンプ!
 うしろに跳ね上げた脚と、きりっとした三角形のしっぽが、ものすごくかわいいのです!



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ぴょーんぴょーん!
四ツ脚が宙に浮いてます。



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逃げ切ったインティは、
このへんで大きくターンして…



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再びチャスカを狙います。しつこいねえ。


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ドーーーンッ!
(これかなり痛いですよ…)



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いつも真先に
疑われるチャスキ。



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インティ君の逃げっぷり、おみごと。


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ドーーーンッ!


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驚いたチャスカも大きく跳ねて…


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なぞのダンスパ−ティが始まりました…


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 二頭から銃口?をつきつけられては、さすがのインティ君も降参するほかありません。


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一瞬だけ反省するインティ君。しかし…


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次に狙いをつけたのは、
かわいそうなお母さん…



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 かわいそうなコヤチャ……
 胃のあたりを直撃されて、ぜったい痛いはず。アルパカはふわふわの見た目に反し、身体が石のように硬いですから。



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 そしてまた、ひとまわりしてから駆け戻るインティ君…


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 うわあああ……とうとう優しいコヤチャが怒り出しました!めったに見られないから、カメラ持ってて良かった!
 (私の血の半分は岡山系なので、隔々世?遺伝がコヤチャに出たようですね…)



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 インティ君の、ビビりぶりにご注目。
 こわいのに、まるでお母さんをなだめようとするかのように、ピタッとくっついて離れないのがかわいいです。祖母チャスカが相手のときとは、全く態度が違います。



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だめだこりゃ。


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 さて、インティに妨害されつつも、美食の探求を地道に続けるチャスカ様。「芝ではない何か」を求めて、庭をすみずみまで調べています。
 せっかく芝、植え直したのにね……



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 右の写真でチャスカがむしゃむしゃ食べているのは、ポプラの子樹。
 わずか一か月のアルパカ不在のあいだに、裏庭はポプラの芽生えだらけになってしまいました。
 ポプラは一度植えたらさいご、地下茎でいくらでも増えて厄介ですが、いつもはアルパカたちがちゃんとコントロールしてくれていたのですね。



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「クリスピー!」
枇杷の枯れ葉も見つけて
ご満悦のチャスカ様。



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これは芝ではないイネ科の雑草…
とにかく芝だけは食べない
チャスカ様なのでした。



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オリーブの胴吹き枝も見逃がしません。

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丁寧なお仕事。


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こちらではチャスキが、アミごしに
青りんごを見つめています。


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ガブッ!とやりましたが、
アミに歯形がついただけ。
ま、そのうち破くでしょうね…



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 アルパカの不在中に、柳のひこばえもこんなに伸びました。日ごろいかにアルパカたちが仕事していたか、よくわかりました。


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 アルパカ留守中に、ランタナも笑っちゃうくらい満開になりましたが、さっそくコヤチャが剪定に取り掛かります。


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 長年、うちのランタナってあんまり咲かないところがあるなあ、日当たりの関係かな?とか思っておりましたが…


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 アルパカたちが、咲いた花だけ食ってたんですね…


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 オレンジの木も、アルパカの口が届くところまで凹んでしまって、変な樹形になっています(矢印のところ)。
 コヤチャが、不在中に伸びた枝葉を狙っています。



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 やはりアルパカが食い荒らした糸杉の根元には、目隠し用にヒメノウゼンカズラが植えてあります。
 でもなぜか赤い花がいっこうに咲かず、へんに思ってましたが、これもやはりアルパカたちが、こまめに花だけ食ってたのでした…。アルパカ不在中に咲いた花を、チャスカ様が味見しています。



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 インティ君の演習が終り、平和が戻り、ふたたび仲良くぴったりくっついて、庭を散策するコヤチャとインティ。
 コヤチャのお乳がふんだんに出ているおかげで、インティ君、ほんとに大きくなりました。すっとばしてしまった二ヵ月分の成長記は、いずれまたご紹介します。



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 さいごに、夏の夕日を浴びてますますかわいいインティ君の、スナップを少し。


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 ベイビーアルパカならではの、このポワポワ、毎日さわりまくっています。なんたる幸せ。
 「庭でベイビーアルパカが三度も生まれた」だけでも、ペルー移住後の無数の苦労は、いちおう帳消しかな??



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 夕方は芝生でごろごろしながら、インティ君をからかって過ごすのが日課です。
 インティ君がいま気に入っている遊び、「長靴との対決」の詳細は、次回ご紹介します。



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 インティ君の顔のぶちは一色ではなくて、いろんなトーンの茶色がまざっています。育つにつれてはっきりしてきました。
 よくうまいところに、ぶちが飛んだものですよね。



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 なお前庭は、アルパカたちが集中的に食い荒らした左半分だけを、今こうして閉じて休ませています。
 幸い芝生はすみやかに回復中なので、二週間もしたら再オープンの予定です。そのときにはインティ君も、ベイビーアルパカ時代のコヤチャのように、晴れて庭をエンドレスにぐるぐる駆け回れるようになります。それを見るのが今から楽しみです。




2024年5月17日(金) 午後11時半の室温24.5℃(ストーブつけました) 外気温19.6℃ 曇り
<4月のインティ君>


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 「かわいいの大渋滞」という、奇妙な表現がありますが…
 いま私のパソコンは、まさにその状況。新旧の猫とアルパカのかわいい写真が、もう手の付けようがないほど、たまりにたまっています。
 でもとりあえず、インティ君の先月4月分だけ、なんとか整理しました。


 まだ生後6か月、でももうこんなに大きくなりました!
 ひとむかし前のペルーだったら、記念撮影アルパカとして、観光地でしっかり稼いで来れるレベルのかわいさだと、飼い主は思っております。



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毛刈り未経験の
仔アルパカ限定の、
このなめらかなもこもこ感!



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秋の心地よい日ざしをあびて、
ごきげんなインティ君



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前髪がもこもこ伸びて、
羊に似てきました



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仔アルパカの口元のかわいさは、
猫のと良い勝負です!



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 特にインティ君の口は、日があたると銅色にキラキラ光って、さわらずにはいられません。
 あたまのダチョウ風のぽわぽわも、たまりませんね!



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 アルパカは栄養状態がいいと、鼻づらが長く伸びる、というのは本当のようですね。
 よそで育ったチャスカとチャスキが来たときは、あんなにぺったんこな顔だったのに。(あの二頭の気が少々荒いのは、幼少期の空腹経験も関係あるかもしれませんね…)


 茶一色と思ったインティ君の顔のぶちも、実はこんなに複雑な色合わせでした。一家の中で、インティがいちばんお化粧濃いめです。
 上下のまつげも、目頭寄りのところだけ、ちょっと白くなっているのが凝っています。



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 お母さんのお乳と芝だけでなく、葡萄や桑の葉、ちょうど熟し始めたナツメヤシの実なども、バリバリと食べるようになりました。
 でもまだニンジンやリンゴ、ザクロには興味を示しません。



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インティの祖母のチャスカ様。
性格はかなりきついけど、
たしかにお美しい…



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 インティの母、コヤチャ姫。年末に、チャスカと同じベリーショートにして大失敗!(白リャマになってしまいました…)
 こういう薄化粧アルパカの場合は、毛刈りのときも、前髪は残すべきですね。次回は気をつけます。



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 私の長靴の底のにおいを嗅いで、フレーメン反応(たぶん)を起こすインティ君。
 たぶん私、どっかでアルパカのフンを踏んでたかな…(うちの庭では回避不能)。
 フレーメン反応までかわいらしい、というのも、アルパカと猫の共通点かも。チャスキがやるとあまりかわいくないけど。



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 インティ君は、私の長靴をかじったり、長靴あいてに相撲をとるのが大好きです。
 ベンチに座って長靴をポンポン打ち合わせると、瞳をきらっきらさせて、急いでやってきます。



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 オスの仔アルパカ同士の遊びをまねて、インティの前脚に長靴をひっかけ、ひざが地面につくよう前へ引っ張ってやります。
 すると、「お!こいつ話がわかるな!」とばかりに、嬉しそうに全身をくねらせ飛びあがります。



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嬉しすぎて、
画面からはみだしちゃった



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 むかしアンデスで、雨の前に仔羊が興奮して、こんなふうに跳ねて踊りまわるのを、何度も見ました。


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 それからかわいい跳び箱ジャンプ。母コヤチャも小さかった頃、よくやっていたなあ。


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そしてすぐまた、
もっとかまって!
と戻ってきます。



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 本来ならば、同い年の仔アルパカたちと、毎日ぴょこぴょこ跳ねまわっているはずのお年頃。
 でもインティ君には、この長靴しか友だちがいません。できるだけ毎日、一度はかまってやるようにしています。(でも後日、ベンハー君の偽クロックスも、インティ君の新しい友人になりました!良かった!)



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二足歩行…?


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そんなに嬉しいの?!
良かった良かった!



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ぴょーん!


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ぴょーん!


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嬉しさのあまり、
こうしてひょこひょこ跳ねながら、
幸せいっぱいなインティは、
去っていったのでありました。



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FIN

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 でもすぐ庭を一周して、今度は王者モードになって戻ってきました。今日の攻撃目標は、どのアルパカ?


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 チャスキにはしょっちゅうガブっと噛まれたり、トゥッとやられたりしていますが、まったく懲りていないインティ君。


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 ひとたびは、見て見ぬふりをしようとした母コヤチャでしたが、やはり心配になったのか、引き返してきました。


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インティ君アルパカなのに
表情ありすぎ。



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 …と、めずらしくはりきって、全速力でインティを追っかけていった祖母チャスカでしたが…


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おやおや…
なぜかチビに追われて
戻ってきたよ…



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ドドドドド…


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あれ、コヤチャも参加?!


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うざルパカ、チャスキも参戦。
これは面倒なことになりそうです。



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これは二周目…
まだ追われているチャスカ。



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ドドドドド…


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 あ、インティ君、追い抜きにかかります!というか、そういう遊びだったの?


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 チャスカの軽やかな走りっぷり、いいなあ。
 ありがたいことに、この夏はチャスカ様、ご出産なさらなかったのですよね。今もこれだけ走るということは、少なくとも出産間近ではありえません。
 おかげでしばらくは、安心していられますー



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 ということで、いつものように四頭入り乱れての、大アルパカ争議が勃発。
 それぞれが勝手なことをわめいている、という風なので、喧嘩よりも争議という言葉がぴったりきます。



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 さいごは全員キレて、みな上を向いてトゥッ!トゥッ!トゥッ!…と、空に向けての威嚇射撃を始めると、もう誰にも止められません。この大気のかぐわしさ、お届けできなくて幸いです。
 (日本のイラスト界でよく見かける、ふわふわと優しげなアルパカ、あんなのほんとにいるのかいな?それともうちのアルパカだけが変なの?)



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 インティ君もいっちょまえに、「トゥッてやるぞ?」というポーズをとりますが…


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 チャスカ様から、厳しいお叱りを受けてしまいます。


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 アルパカたちはいよいよ本当に怒ると、相手の頸の上部を狙って、至近距離からトゥッとやります。(いつまでもくさければ、ちょっとは反省するだろう!ということなのか?)
 ショックを受けたインティ君の、おおげさな表情がいいですね。後ろでげっそりしてるコヤチャの横顔も、味わい深いです。



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 コヤチャだけはこんなときも、けっこうおっとりしていて、「イラストによくあるようなアルパカ」にだいぶ近いです。
 でもこのところ耳が長くなった上に、内向きに湾曲してきたみたいで、どうも一抹のリャマ感が漂うのだなあ…



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 突然のかけっこと一大争議のあと、おとなたちはしばらくゼーゼーハーハーしていましたが、インティ君はすぐ元気回復。
 毛皮のよごれも砂場できれいに落として、意気揚々としたかわいい姿で、「もっと遊ぼう!」と近づいてきます。
 今年は去年とは打って変わって、ラ・ニーニャの寒い冬となりそうですが、インティ君はすでにこれだけもこもこしているので、とても安心です。



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 さてこちらは、朝のお食事風景。一日中、何かしら食ってるアルパカではありますが、これは朝いちばんの嬉しいムラサキウマゴヤシ。
 インティ君も先月から、ちゃんと自分用の食器を出してもらうようになりました。



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 昨年11月には、その器に入るくらい小さかったのにね!


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 お食事中は特に怒りっぽいチャスカ様が、不穏な気配を漂わせ始めたので、いったん退散。
 エサをあげて怒られるのは、どうにも納得できず腹がたちますが、美アルパカのすることだから許す。



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 そして午後は、バラ園の雑草とりを兼ねた、アルパカ餌付けショー。


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 アルパカたちが入れない花壇のまわりだけは、芝が長く伸びすぎるので、ときどきこうして刈り取って食べさせます。
 たっぷりチャスキの背にまぶしてやると、ひんやりして気持ちがいいのでしょうね、ぜんぜん動こうとしません。



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「高さがあって食べやすいわね」
と寄ってきたチャスカ様



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 自分の背の刈り芝を、器用に食むチャスキ。これはアルパカくらい頸が長くないと、ちょっとできない芸当かも?

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 日暮れ時の、仲良し親子の記念写真。
 インティ君は8、9か月くらいには見えますが、まだたったの6か月。少なくともあと数か月は、コヤチャからお乳をもらえるはずです。



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 アルパカたちは、薄暗くなった庭を、精霊めいた姿でまた走りまわってから…


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 バラ園前に戻って、食べ直しです。ときどき短い居眠りや、反芻時間をはさみつつ、むしゃむしゃ、むしゃむしゃ…
 なので夜中に目をさますと、大抵どこかからか、カランカランカラン…と、頸のカウベルが涼しく鳴るのが聞こえます。リマのはずれのパチャカマックという、とっても半端なへんな町に住んでいることを、完全に忘れるすてきな一瞬です。


2024年7月4日(木) 最高20.3℃ 最低16.7℃ 霧雨のち快晴 (冬には少ない晴れ日、家中の冷たい湿気を追い出し、猫を日にあてています)
<断乳ドラマ>


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 6月なかば、インティ君の母コヤチャが、ついに断乳を決意!
 インティ君は8か月目なので、月齢に不足はありません。そもそもがもう、大きすぎるくらいよく育っていますし。
 右の写真でわかるように、歯も長く伸びて、コヤチャも毎日これでお乳に噛みつかれては、たまらなかったのでしょう。6月12日ごろからきっぱりと、お乳をほしがるインティ君を追い払うようになりました。



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長く伸びた下の歯にご注目。
これで噛まれるとけっこう痛いです。



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 インティ君は、急にお乳をもらえなくなったのが納得できず、何度でもお母さんにねだりにいきます。


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 生後23日目、うしろからお乳を飲むのを覚えたばかりのインティ君。
 ふつうは母アルパカの横から飲みますが、お母さんが芝を食みつつ移動しているときは、こうして飲むほうが安全です。
 お母さんが前進するたびに、後ろ脚でグイっと押されなくて済みますから。



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 アルパカ繊維の世界では、2歳までがベイビーアルパカ、ということになっています。
 アンデスでは、ふつう2歳になったときに、初めて毛刈りをするからです。



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 インティ君、なんと母コヤチャの長い頸に、全体重をかけて抑え込みます。いやーこうなると断乳も、命がけですねえ。


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 互いに噛みついてますけど、超厚地のダウンコートの上から噛みつくようなものですね。


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でも耳はとても痛そう!


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 温厚なコヤチャも思わず理性を失う、インティ君のこのしつこさ。父親譲りですね。


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 インティ君は、お母さんの耳を噛もうとして、大口を開けているのですが、写真だとまるで吠えてるみたいに見えますね。


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 うしろでチャスカとチャスキが、呆然と断乳ドラマに見入っています。
 アルパカのこの物見高さ、おかしくてほんと大好き。



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 結局は土俵、というかリングで話をつけはじめた親子。
 なんか観客席も盛り上がってますね?



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 アルパカの弱点は耳とひざなので、双方そのあたりを狙っています。なんと過酷な断乳現場でしょう…


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 母チャスカと娘コヤチャのときは、今回とはまるで違ったので、チャスカの記憶にないのも当然です。
 コヤチャが7か月めに入ったころ、チャスカはお乳をやらなくなりました。でもコヤチャは哺乳瓶でもミルクをもらっていたので、インティのように食い下がることもなく、ごく平和に断乳プロセスが進んだようです。
 なので私たちも、チャスカのお乳がすっかり乾いたあとで、「そういえば最近、チャスカお乳やってないね?」と気づいたのでした。



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 これってペルー関連ニュースを報道するキャスターたちの、偉そうな決まり文句ですけど…
 ぜったい見守ってなどいないので(見守って頂く必要もないわけだが)、状況が良くなってからの報道は一切なく、おかげでいつまでもペルーでは超インフレが進行していたり、誰かが自分クーデターやって議会を閉鎖していたり、タイヤが黒煙上げて燃えていたりする、というイメージがあって、まあ私の生活には影響ありませんけど良い気分はしませんね…)



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リングでは決着がつかず、場外乱闘へ。


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ふたたび得意技、アルパカ固めを
繰り出すインティ君



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しかし反撃に出た母コヤチャ、
インティの脚にガブリッ!
(アルパカは手が使えないので、そのかわり
噛むのは反則じゃないそうです)



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コヤチャの口にぶらさがっているのは、
インティ君の白い脚の毛…



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見るからに疲労困憊…
おつかれさまコヤチャ…



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しかしインティ君は
まだまだ食い下がります



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 断乳が始まってすぐは、インティ君は昼夜問わず、「ムームー、ひもじいよう、ムームー、ムームー」と、なんとも悲しそうに鳴き続けるので、それには私たちも参りました。
 自然な成り行きとはいえ、やっぱりかわいそうでしたから。



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 もちろんインティ君は、一日中たっぷり草やアルファルファを食べているので、ほんとはひもじくはなかったはず。
 ただ口寂しかったのは、確かでしょうね。



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 ところで、アルパカは哺乳瓶で誘導できると何かと便利なので、インティ君も生後すぐから訓練を始めました。
 でもうまくいきませんでした。お母さんのお乳がたっぷりあったので、インティ君はいつも満腹で、哺乳瓶には見向きもしませんでした。


 断乳直後の今は、いよいよ訓練のさいごの機会です。なので気合を入れなおし、日に二回ずつインティ君をとっつかまえて、少量の山羊ミルクを飲ませています。すると少しずつですが、自分で吸い始めたので、もうちょっと続けてみます(人間にとっては楽しい作業なんですよね、これ!)。
 インティ君をそろりそろりと庭の隅に追い込む、いわゆる「チャク」も、私たちはへんに上手になりました。もうポルコン農場にバイトに行けそう。



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 私たちがこうやって毎日押さえつけて、哺乳瓶を口につっこんでも、インティ君は決してトゥッ!とかいいませんし、そのそぶりさえ見せません。じっとがまんしています。
 親たちに向かっては、事あるごとにトゥッ!トゥッ!トゥッ!トゥッ!と派手にやってますけれど、私たちには少し遠慮があるようです。


 そういえば生まれてすぐのインティ君は、母コヤチャに哺乳瓶を与える私たちのことを、なんともいえない尊敬のまなざし??で見上げていました。
 たぶんそれが一種のすりこみとなって、いまなお無条件の信頼があるのかもしれません。



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コヤチャに哺乳瓶で
岩塩水を飲ませていると…



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インティ君がやってきて、
尊敬のまなざしで
見上げてくれるのでした



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今もまだ時々は、お乳をめぐって
軽いケンカはしています…


 母コヤチャ、決死の断乳作戦開始から、半月あまり過ぎた今では、ありがたいことにインティ君もだいぶおちついてきました。
 たまに思い出したように、お母さんのお腹の下に頭をつっこんで、怒られたりしていますが、トゥッ!といわれるとすぐ引き下がります。


 思えば母コヤチャ自身は、本当の断乳は経験していないのですよね。
 それなのに仔の断乳はきっちり遂行できたわけで、本能とは大したものですね。



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 もうお乳はやらなくなっても、やっぱりコヤチャとインティは、いつもなんとなくいっしょにいます。インティ君がチャスキやチャスカともめているときも、やっぱりコヤチャがすぐに駆けつけます。

 でもいずれインティ君が大人になったら(あと一年半ほど先)、アルパカたちはオスとメスと分けて飼おうかな?…あるいはインティ君にはお嫁さんを探して、新婚夫妻だけほかの場所で飼おうかな?…等々と、なんとなく先のことも楽しく想像しています。
 まあ名案はいつも、ぎりぎりさいごになって浮かぶので、今はゆったりかまえて、ひきつづきベイビーアルパカとの同居を楽しみます。



<鼻づらコンテスト>


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(左)推定8ヵ月ごろのチャスキ
(右)もうすぐ満8ヵ月のインティ君


 インティ君の鼻づらが、一段と長くなったような気がするので、同じ月齢ごろのチャスキの写真と比べて、驚きました。
 まさかここまで違うとは!別の動物ですよねこれ。仔羊と仔リャマくらい違いますね。



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(左)推定8ヵ月ごろのチャスカ様
(右)8ヵ月ごろのコヤチャ姫


 チャスカと娘のコヤチャも、こんなに違います。
 短い顔独特のかわいさもあって、チャスキとチャスカは鼻が短いぶん、大人になるまで山羊のように受け口気味で、それがとても愛らしかったです。
 コヤチャとインティには、ついにそういう時期はなかったですね。



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 今までペルーのいろんなところで見た仔アルパカも、大抵は短い鼻づらでした。


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 この群れの仔アルパカも、みんな短い顔です。


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 アヤクーチョのこの仔も、短くて、ちょっとくしゃっとした顔です。それがまたかわいいんだなあ。


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 でもコヤチャは、生まれた落ちた瞬間から、こーんなに長い鼻づらでした。
 (2歳の今はもう、馬なみに顔が長くなっており、「これは私が前世スペインで所有していた白馬『プリンセサ』だ!」ということを、先日とつぜん思い出しました(笑))



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 コヤチャの妹のキヤチャも、右のインティも、揃って立派なお鼻で生まれてきました。
 「アルパカの栄養状態は、鼻づらの長さで判断できる」というのは、どうも本当らしいですね。



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 とすると(先日も同じことを書きましたが)、チャスカとチャスキのキレやすい性質は、幼少期の空腹体験と栄養不足が、やっぱり関係あるのかもしれません。だとしたら仕方ないなあ…
 それにブチキレやすい2頭がいるからこそ、コヤチャとインティの性格の良さが引き立つ、なんて面もありますし。


 動物にまつわることって、本当に何もかもおもしろくて、飽きるということがありません!(人類一般には、いいかげん飽きましたが…)



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