イタリア 2024
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シチリアのギリシャ遺跡、民泊、レンタカーと、 |
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(2025年3月28日)
![]() 「教皇の脱出路つき」民泊とも、今朝でお別れ。居心地よく歴史に浸れる場所でした。 人気の民泊らしく、たまたま空いていたのは幸運でした。夏はどんな風情なのか、またのぞいてみたい気がします。 |
![]() 出発前に、パッセットの見納め。壁に根を下ろしたイチジクが、いちばん上まで這い上がっているのに気づきました。 スペインでも、城壁にへばりついたイチジクを何度も見ました。南ヨーロッパのイチジクは、どうも根性が違いますね! |
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![]() 小雨のローマを飛び立った パレルモ行き国内線 タクシーはきちっと朝8時にやってきました。運転手さんもにっこり挨拶して、丁寧にスーツケースを積み込んでくれましたが… 空港へ向かうあいだ、なんとなく無線のやりとりに耳を傾けていると、運転手さんが怒気を含んだ低い小声で、こう言うのが聞こえます。 「…おい、じゃあ俺は、いったいいつ寝ればいいんだよ?!きのうから何時間走ってるか、知ってるだろ!いいかげん休ませろよ!」 そ…そうかこの運転手さん、いま140キロ超で飛ばしているけど、しばらく寝てないのか…。語学は楽しいですが、聞き取れないほうがいいこともあります。 空港に着くと、運転手さんまたにっこり挨拶して去っていきました、プロフェッショナルです。 |
![]() 前方にシチリアの島影発見! 1時間10分前のローマとは、同じ国とは思えない空と海の色です。 歴史を考えると、ほんとにまるきり別の国だったわけですが。 |
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![]() 海は青と緑青色で、バチカンの「地図の間」に描かれた海そっくり。 11月も末ですが、この時期でも晴れさえすれば、シチリアらしい輝く海が見られるかもしれませんね。 |
![]() パレルモ空港に到着。 想像よりも高い岩山がごつごつしていて、遠目にはちょっとボラボラ島みたいに見えました。 |
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![]() すぐに向かったのはレンタカー会社。あらかじめドイツ系のSIXT社で予約しておきましたが、ここ良かったです! スペインのレンタカー会社では、いつもカウンターで追加の保険を勧められ、ついつい不安で足していくうちに、あらびっくりの料金になってしまって… でもここは、はじめにフル保険つきを選んでおいたら、あとは一切よけいなお勧めなしの明朗会計。手続きもテキパキしていて、すぐカギをくれました。 |
![]() ただ車種に関しては、「三種のうちどれか」という指定しかできません。 イタリアなのでAlfa君を期待してましたが、出てきたのはBMW。まあドイツ系の会社ですしね…。それに私は一度も乗ったことがないので、楽しみではあります。なかなかごりっぱそうな車です。 引き渡しの係の人も、明るく楽しい人です。なぜか年齢、家族構成から娘さんの留学先や好きな食べ物にいたるまで、ぜんぶ伺ってしまいましたが(笑) むかし京都でよく、短い乗車時間中に半生を語り切るタクシー運転手さんに会いましたが、その雰囲気そっくりです。おかげで初めてのシチリア旅は、たいへん良い印象で始まりました。 |
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![]() 空港の駐車場で、おそるおそる走り始めたところ… 宿六はイタリアでの運転は初めて。それがシチリア、というのは、もしかして無謀なんでしょうか。それとも日ごろリマで運転している宿六にとっては、どうってことないのでしょうか。 旅の計画時、エトナ山が盛大に噴火していたので、念のため火山から遠いパレルモ発着の便にしました。そのため今日は、ここからシラクーザまで約300キロ走らないとなりません。 結果的にはわるくありませんでした。空港を出たあと、ひたすら郊外の広い道を走るので、宿六も車に慣れやすかったようです。 |
![]() 内陸部に入ってから、どこか歴史のある町(エンナとか)で昼食を、と考えていましたが、慣れない車種での移動です。 うっかりして昼食どきを逃すと困るので、先に空港近くの海辺のレストランに寄ることにします。 このあたりの岩山の景色、みごとですが、助手席の私までまだビクビクしていて、味わう余裕はありません。 |
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![]() イカの炭火焼き、 アボカドと照り焼きソースを載せた酢飯〜(笑)がついてくるのは、まあご愛嬌。 |
![]() マグロステーキの、ピスタチオソース添え。焼き加減が上手です。 「料理に使われるピスタチオ」にはまだ免疫がなくて、少々違和感がありますが、じきに慣れると思います。 |
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![]() いかんいかん、お昼にのんびりしすぎて、時間が押せ押せになってきました。急げ急げ… |
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![]() シラクーザに入る前に、交通規制区域(ZTL、zone a traffico limitato)のことを少し。 イタリアでは各地に、旅行者は自動車乗り入れできない地区(主に歴史地区)があります。それも街ごとに異なり、時間帯や季節によっても条件が変わるという、たいへん厄介なものです。 後日行くパレルモは、「よそ者でも料金さえ払えばOK」という簡単明瞭さでありがたいのですが、シラクーザは違います。 私たちが泊るオルティージャ島、つまりシラクーザ旧市街は、全島が交通規制区域です。 ふつう日中は(時刻は季節や曜日によって変動)、旅行者も車で入れますが、夜間(やはり時刻は変動)は禁止。 ただし、入島禁止時刻の前に入った車が、出ていくのは別にかまわない。のだそうで。なにがなんだかよくわかりません。 島への入り口には、写真のような注意書きが掲げられています。これは朝の写真なので、入島OKをあらわす緑のランプがついています。 |
![]() しかし日中でも問題になるのが、駐車場。一部例外を除いて、島内の駐車場のほとんどは住民専用らしいのです。 もしそこに旅行者が停めると、あとで罰金が来るわけですが、ただ荷おろし程度の短時間なら、ふつうは大丈夫…らしいのです。うーん、そう言われてもねえ… この件について、宿のオーナーさんには事前に何度も問い合わせましたが、とうとう理解可能な返事は来ませんでした。 「私はオルティージャ島という、世界一美しい場所に住んでいることを、たいへん誇りとしています」とか、「今日の夕日もすばらしかったです(写真つき)」といったメッセージは、何通も頂いたのですが(笑) わずかな例から決めつける気はありませんが、以下、ただの短期旅行者の感想です。 イタリア人は、言葉を美々しく飾って語るのは、まちがいなくおっそろしく上手です。でも、事務的なことを短く的確に伝えるのは、もしかするとちょっと苦手な人が多いのかも…?と思わざるをえない出来事が、滞在中何度もありました。 |
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![]() 右下部分がオルティージャ島。 陸側の街とは 二本の橋でつながっています さてそんな次第で、ZTLの仕組みがよく理解できないまま、オルティージャ島の入り口に着いてしまいました。 大いに迷いましたが、まだ島には入れる時刻で緑ランプが灯っているので、ともかく宿の前まで車で行って、大急ぎでスーツケースを部屋に運び、そのあと島外の駐車場に車を置きに行き、そこから徒歩で宿に引き返す。それしかなかろう、という結論に。 |
![]() お宿での荷下ろしは、無事にすみました。25年3月現在、まだ罰金はひとつも来ていないので、たぶん大丈夫だったのでしょう… そして島外の駐車場に行って、車を停めたのですが、ここほんとに大丈夫なのかなあ? 道から出入り自由な上に、木々(ペルー原産モージェでしたー)が生い茂って薄暗く、管理人や監視カメラは見当たらず… 「レンタカーのまるごと盗難に対応」という保険はかけてありますが、もし何かあったら、私たちは足に困るものね… |
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![]() オルティージャ島に入る橋の上から 駐車場から宿までは、ゆっくり歩いて約20分。 かなりめんどくさいですが、海沿いのきれいな道と、旧市街を通る道があり、どっちを選んでもなかなか楽しいお散歩です。 |
![]() 奥に見える光は、シラクーザの本土側。ここからも少し、左に進むとお宿です。 |
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![]() でもお宿に行く前に、そのへんで夕食にしましょう。 もう9時すぎでスーパーは閉まってますし、島内はひどく閑散としていて、不安になってきましたが、幸い何軒かレストランが開いていました。 |
![]() ミニトマトと水牛モッツァレラの カプレーゼサラダ insalata caprese あたりまえですがモッツァレラが新鮮なので、ペルーで輸入ものを食べるのとは、まったく味が違います。ほんとおいしい。幸せ。 |
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![]() 何もわからないので 適当に選んでもらった シチリアの辛口白 |
![]() ブロンテ風海鮮ソースのブジアーテ (縦ロール風にくるくるねじったパスタ) Busiate da bronte al mare このパスタが、ガツン!と来ました、良い意味で。 「もしかして茹で忘れた?」と思うほどの超アルデンテに、ちょっと驚きましたが、噛みしめるとしみじみおいしいです。 トマトとエビ、ピスタチオ、オリーブオイルの深みのあるソースです。ブロンテはピスタチオ産地名だそうです。 |
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![]() 溶かしたカチョカバッロ・チーズの上に 横たわる焼きダコ Polpo al cacio (Polpo arrosto su fonduta di cacciocavallo ragusano) 「魚介とチーズをいっしょに料理するとイタリア人が激怒する」という通説は、どうしたんでしょうか… ワインにぴったりでした。 |
![]() デザートはシチリア名物のひとつ、 フェドラ・ケーキ Torta Fedora malvasia酒(甘口ワイン)に浸したスポンジケーキに、リコッタクリームをはさみ、削ったチョコレート、アーモンド、ピスタチオをまぶしたケーキ。まずいはずがありませんー メニューをじっくり読んで、ここで使われているふつうのスポンジケーキを、イタリアでは「pan di Spagna(スペインのパン)」と呼ぶ、と学びました。 長いスペイン支配時代の名残りかな?おもしろいいわれでもあるのかな?と、興味深く思いましたが… 18世紀にイタリア人シェフが、マドリードの王宮でフェルナンド6世(ボルボン家の王様なんで興味持てないなあ…)にスポンジケーキを献上して褒められたから、という意外につまらない由来でした。でもケーキはおいしい。 |
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![]() 良いお店ですが、店内が狭くて席どうしがとても近いのは、居心地わるかったかな…。 隣席のイタリア人たちが、食事のあいだ中、じろじろと不躾にこちらを観察していましたし。異国の中途半端なジジババを見て、何がおもしろいんでしょうね。 ペルーにいても私はやっぱり外人なので、よくじろじろ見られますが、ペルー人は目が合った瞬間、かわいくニコっとするのが普通です。 でもヨーロッパではそうはいきませんね。ペルーのような「スマイル無料の国」ではありませんから、さっと目を逸らせて、それからまたじろじろ見るんですよね、トホホホ…。 これしきのこと、今さら何とも思いませんが、ちょっと疲れる…でも今はそれも含めて、「遠くまで来た!」感を楽しんでいます。 |
![]() バロックオペラの書割めいた シラクーザの大聖堂 大ギリシャ時代のアテナ神殿の列柱を、そのまんま流用したことで有名な大聖堂。この正面はバロック時代のものですが。 (壁に埋め込まれたドーリア式の柱を、後日ゆっくり見ようと思っていましたが、あちこちうろうろしていたら時間切れ! 個人旅行ではしばしば、超有名な場所を見落としますが、それもまあ旅の味わいですね) |
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![]() どうもひとけがない…なさすぎますね… |
![]() シラクーザでのお宿はこちらです。まんなかの建て物の、明かりがついているところ。 「アレトゥーザの泉」という、ちょっと不思議な名所がありますが(明るくなってから改めてご紹介します)、そこに面したアパートです。 |
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![]() ほんとは階段なしの民泊が望ましいですが、ここはあまりにもおもしろい立地ゆえ、よしとしました。幸いごく短い階段でした。 |
![]() 二階の小さなアパートです。これは入り口を入ったところ。 |
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![]() 小さな台所。コーヒーカプセルだけがたくさん置いてあります。生活必需品という位置づけなのかな? |
![]() その向かいに浴室。さいきん改装したらしく、すべて新しくてピカピカ、シャワーのお湯の出もいいです。ヨーロッパの秋冬旅では、これほんとに重要。 |
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![]() 洗濯機があるのも助かります。乾燥機能がついてないのは残念ですが。 でも好天に恵まれて、部屋干ししたものは全部きれいに乾きました。 |
![]() 「こんなのがあった」と、宿六がおもしろがって持ってきました。鳥&コウモリ専用の?消臭剤のようです。 海と泉のすぐ前だから、まあいろいろ事情があるんでしょうね。こんな商品、初めてみたなあ。 |
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![]() 台所前から奥を見たところ。小さなワンルームですが、奥のベッドは大きいです。 とまあ、一見どうってことない地味なアパートですが、いちばんの魅力は、この部屋の右手、段々をちょっと上がったところにあります。 |
![]() 段々を上がってガラス戸をあけますと、そこに天井の高い、見晴らしの良いロッジア(涼み廊下)がついているのです! この空間のおかげで、小さなワンルームでもまったく息苦しさはありません。 |
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![]() 謎の名所「アレトゥーザの泉」のすぐ前なので、海もよく見える…はずです。 あすの朝が楽しみです。 |
![]() ロッジアからの眺め。空はよく晴れて、星がたくさん見えます。手前が「アレトゥーザの泉」で、海はその向こう。外海ではなく、湾に面しているので、波音は静かです。 スーツケースをあけてガタガタしていたら、あっというまに午前2時になってしまいました。 でもローマとは違って寒くないので、もうしばらく夜気にあたってから休みます。あすは予定なしでのんびりします。 |
![]() バチカンの「地図の間」で見た、シラクーザ絵図。 そうそう、太宰治の「走れメロス」の舞台シラクスって、シラクーザのことですね。 |
![]() 朝9時まで寝すごして、あわててロッジアに出るとこの眺め! 雲が消えていくにつれ、海の色が鮮やかさを増します。ここだったら、宿を出ないで一日ぐたぐたしていても、じゅうぶん楽しそうです。 でもおなかが空いてきました。 |
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![]() 昼前にはよく晴れたので、食料調達に出かけます。 この建物の二階がお宿です。三階にも似た作りのロッジアがありますね。 19世紀終りか20世紀はじめくらいの建物でしょうか、けっこう魅力的ですが、でもなんとなーく薄汚いところは、やはりイタリアですねえ… スペインだったらこんな味のある建物、ここぞと磨き立てるでしょうに。ちょっともったいない。 |
![]() 「アレトゥーザの泉」をぐるっとまわって、海側から見たところ。 |
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![]() 海のすぐそばで、豊かに真水が湧くこの泉は、大ギリシャ時代から大いに不思議がられていたようです。だからこそ、女神アルテミスに使えるニンフ、アレトゥーザの伝説と結び付けられたのでしょう。ギリシャのデルフォイの神託にも、植民に良い土地として、この泉の名が出てきたとか。畏れ多いことです。 また、イタリアには数か所しかない、パピルスの自生地でもあるそうです。(うちではパピルスが増えすぎて、困ってアルパカに食べさせているので、そのありがたみはあまり感じられませんでしたが…) |
![]() GoogleEarthでざっと測ったところ、オルティージャ島は100平方qに満たない狭さ。 なのでどこでも気楽に、ぷらっと歩いて行けます。 これは陸側のすぐ近くにある、アポロ神殿の遺構。 |
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![]() どこかのお店のウィンドウで見た、砂糖菓子の羊たち。うちのアルパカのコヤチャ姫は、元気にしてるかなあ? |
![]() ほんとはシラクーザの市場で、作りたてのお惣菜をいろいろ買って、お宿のロッジアで昼食にしよう…という心づもりでした。でも朝寝坊が祟って、目ぼしいお店はもうほとんど閉まっています。 そこでかわりに、保存食を扱う屋台に寄りました。 お店のお兄さんが商売上手で、各種チーズ、各種加工肉、お母さんの手作りカポナータ、唐辛子ソースなどなどを、次から次へとパンに載せ、渡してくれてしまいます。生きたイタリア語を勉強させてもらいつつ、こういう勢いのある店で、素直な良いカモになるのは、実に楽しいです! |
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![]() 中でもシチリアの野生のオレガノは、瓶詰とはまるで違う冴えた香りで、たいへん気に入りました。 25年3月現在、いまなお料理に使っております。もっとたくさん買えばよかった。 |
![]() お宿で写した、その他の戦利品。というかお兄さんに惨敗したあかし?? ワインだけはまずかったので、処分しました。うちだったら料理に使うんですけど… |
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![]() 魚介のグリル Arrosto mixto di pesce (gambero rosso di Mazara, pesce spada, calamaro) |
![]() ミニ・カッサータ Cassatina artigianale siciliana と アーモンドのセミフレッド Parfait alla mandorla このカッサータはシチリア風、つまりアイスクリームケーキではないほう。 甘いリコッタクリームを甘いマサパン生地で包み、甘い砂糖漬け果物をのせてあるので、とことん甘くて重くて、ここでミニサイズを試して良かったです。これ以上大きいのは、注文しちゃだめだと学習しました。 右のほうは、炒ってカラメルがけしたアーモンドをたっぷり入れた、セミフレッド(柔らかめのアイスクリーム)。こちらのほうが好みです。 |
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![]() 夕方は、お宿の涼み廊下でゆっくりします。 小さなアパートには不釣り合いな、大きなロッジアです。おそらく以前は、右手に広い居間か食堂がつながっていたのでしょう。 ワンフロアの大きなアパートを、いくつかに仕切って貸しているのかもしれません。ヨーロッパの民泊あるある、ですね。 |
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4時を過ぎると、早くも夕方らしい光に変わります。でもこれからゆったりと日が沈み、空の色が変わっていくのが、なんともいいのですよね。 (パチャカマック暮らしへの不満は、年々減少中ですが、赤道が近いのはどうしようもありません。日暮れ時、電灯をパチンと消したように一瞬で暗くなるのだけは、風情がなくていまだに好きになれません) |
![]() 「アレトゥーザの泉」の横には、大木が茂るアレトゥーザ庭園があります。 そこから賑やかなさえずりが聞こえ始めて、気になっていましたが… |
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![]() 太陽が沈む直前に、とつぜん鳥の大群が空に広がり、ぐるぐると旋回したあと、庭園の梢めがけて飛び込んでいきます。 |
![]() それで終りかとおもいきや… 乾いた羽音と、金属質の啼き声をキシキシキシ…と響かせながら、あとからあとから押し寄せてきます。 |
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![]() あちこちで小さな塊を作ったり… |
![]() 巨大な漁網のように、絶えず形を変えながら、空いっぱいに広がったり… |
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![]() でもさいごは、すーっとアレトゥーザ庭園に吸い込まれていきます。これは、秋冬にみられるという、ムクドリの大飛翔ですね。いつかじぶんの目で見たいと願ってましたので、とても嬉しいです。 シラクーザで容易に観察できるムクドリは、ニ種いるらしく、たぶんこれは「ホシムクドリ」(storno comune (Sturnus vulgaris)。 羽毛に星くずのような模様があるので、星ムクドリ、だそうです。モーツァルトがものまね上手なホシムクドリを一羽飼い、自作のピアノ曲の冒頭を教え込んで大事にしていた、というかわいらしいお話もありますね。 |
![]() シラクーザにいるムクドリのもう一種は、星くず模様がない「ムジホシムクドリ」だそうです。 ってこれはまた、なんという和名でしょう、無地の星くず柄のムクドリ??だなんて、その矛盾ぶり、おもしろいです。 |
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![]() ホシムクドリの大飛翔が終ったあとは、空の青色がだんだんと深まっていきます。 |
![]() この青です、私が毎日でも見たいのは。 リマの夕空は、この青をほとんど経ずに、すぐ真暗になってしまいますから。 |
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![]() ロッジアからの眺めを堪能したあとは、少しそのへんのお散歩です。 先ほどホシムクドリが吸い込まれていった、アレトゥ−ザ庭園へ行ってみます。遠くからも目を引く大樹は、ベンガルボダイジュでした(Ficus benghalensis)。 この木にとまったムクドリたちは、熟睡はしていないのか、ざわざわと身じろぎする音やさえずりが、かなりうるさく響いています。 今は涼しいので、さほど気になりませんが、きっと夏場はフン害もなかなかで、だから民泊に鳥専用消臭スプレーがあったのですね。自分のところでシューシューやっても、意味はなさそうですけど。 |
![]() ハスミン似の猫さんに会いました。 (今回は、留守の猫たちが寂しがらないように、夜はベンハー君に泊り込んでもらっています。 居間にソファベッドを置いて、蚊帳をつって、いい感じのお休みどころを用意してから旅に出ました。 そうしたら人なつこいハシンタ三世が、いつもピタっとくっついて寝ていたらしく、猫好きのベンハー君、もうメロメロになってました) |
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![]() 猫のことを考えていたら、もっと出てきました。このお宅でごはんを出してもらっているのですね。 |
![]() 毎日少しずつクリスマスらしくなっていく、11月末のシラクーザ。 |
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![]() ここは魚の置物屋さんですね、前にRAIの番組で見ました。 いかにも私が引っかかりそうな品物ばかり(イワシ缶型の置物とかね…)が写ってました、閉まっていて幸いでした… |
![]() 石畳の上でゆらゆら揺れる おさかなモービル |
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![]() こちらも幸い、休暇で閉まっていたお店。海の香りのする品物って、いいですねえ。 海の前に家を建てたら(いつかわからないけど、60代にはできるかな?)、こういう飾りつけをまねしてみたいです。 |
![]() 女の人のかぶりものに、「深海に数千年ほど沈んでいた、葡萄酒入りのアンフォラ」みたいな彩色がしてあるのが、たいへんすてきです。 |
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![]() これも「休暇のため閉店中」のお店。 切り紙のツバメたち、今にも飛び去ってしまいそうで、雰囲気ありますね。すぐまねできそうですが、猫たちが興奮してしまうかな。 |
![]() ぽかぽかと小春日和のシラクーザで、のんびりできた良い一日でした。おやすみなさい。 |