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アルパカのいる庭

もしくは、
アルパカの殖える庭…


<過去記事はこちら>
(1)アルパカ衝動飼い顛末記(2019年8月)
(2)破壊的草食系との日々(2019年9月~11月)
(3)初めての毛刈り、初めてのリマの夏(2019年12月~2020年4月)
(4)ザクロ順応、そして二年目へ(2020年5月~2020年9月)
(5)食う。ゆえにわれあり。(2020年11月12月)
(6)チャスキとチャスカの大統領選(2021年1月~4月)
(7)まさかおめでたとは知らなかった日々(2021年5月~2022年1月)
(8)寝耳に水の仔アルパカ!(2022年2月)
(9)チャスカ様「入院」と、嬉しい嬉しいご退院(2022年3月4月)
(10)夫婦喧嘩をたくましく生きのびるコヤチャ姫(2022年4月~6月)
(11)生後200日!ますますかわいいコヤチャ姫(2022年6月~9月)
(12)コヤチャ姫との年末年始、そして一歳の誕生日(22年10月~23年2月)
(13)月と太陽(23年4月~23年11月)
(14)インティ王子成長記(23年11月~24年7月)

(15)アマルー王子成長記 その1(25年2月~4月)


2026年10月11日(日) 最低23.5℃ 最高25.5℃ 終日曇り (きのうは晴天で、28℃まで上がりました…冬なのに)
<パカラン、パカラン、アルパカラン…(移牧の日)>




 5月末に芝を植えた、新しい庭(旧グラナダ王国)。
 一か月半、しっかり休ませたので、芝は完全に根付きました。でも雑草もたくさん出てきたので、そろそろアルパカたちに食べてもらわないとなりません。

 この旧グラナダ王国のことは、これからは奥庭と呼びます。ひねりもなんもない呼び名ですが。





 アルパカ投入に向けて、さいごの準備は、男子修道院と女子修道院を分ける、柵の設置。
 いつものように、近所でユーロパレットの中古を買ってきて、それをベンハー君が柵に仕上げます。
 
 (いずれこの柵を薄緑で塗って、うしろの壁は淡い水色にしたい…という願望にとりつかれてますが、それより先に、14年も塗りかえていない家の中を、どうにかしないと…)




 7月16日午後。ついにメスたちの「移牧」開始!
 いま、庭は六つの区画に分けてあります。今日はこれから、前庭にいるメスたちを、奥庭まで誘導します。

  新しい庭   従来の庭
奥庭 裏庭(オスたちの移動先)
前庭(メスたちの現在地)
奥庭(メスたちの移動先) 裏庭(オスたちの現在地) 前庭(休牧中) 








一瞬の再会……




 パカリーナ姫が生まれた4月9日から、オスとメスをきっちりと分けました。互いに遠望はできるものの、絶対に直接には会わないように、気をつけてきました。
 こうして鼻づらをくっつけて話?ができるのは、三か月ぶりです。息子たちは、それぞれの母親のところにまっすぐ走っていきました、かわいいねえ。




 この三ヵ月のあいだに、パカリーナ姫はもちろんですが、インティとアマルーの両王子も、ひとまわり大きくなりました。もう少しで父チャスキに追いつきそうです。





 ベンハー君に促され、けっこうあっさりと、新しい庭へ向かうメスたち…





 それを、なすすべもなく見送るオスたち…
ちょっとかわいそうになってきた…





 新しい庭に、初めて四つ脚を踏み入れるメスたち。この表情を見るのを、長いこと楽しみにしていました!
 動物好きなベンハー君も、アルパカたちに負けないくらい嬉しそうです。






 まずは新しい領地、もしくはエサ場を、走りまわって確認します。
 



 



 ふだんはとても気むずかしいチャスカ様も、この笑?顔。





 新しい庭へのアルパカ投入日が、こんな上天気で本当に良かったです。エル・ニーニョも、たまにはいいこともありますね。
 上空を騒々しく啼きながら飛んでいくのは、鮮やかな赤と緑の大型インコです。





 両側の高い壁のおかげで、良い日陰ができる通路は、一部仕切って、アルパカたちのお休みどころとしました。残りの部分は、いずれ堆肥コーナーや畑にするつもりですが、いつになるやら?





 通路を調べたあと、またいっしょに芝地に戻ったお嬢さんがた。


 


 領土の検分が終ると、今度はお食事。コヤチャ姫はまず、いろいろな雑草の味見をします。


 


 パカリーナ姫も、いいかげん食べ飽きた芝よりも、初めて見る雑草に興味があるようです。片端から口に入れてみています。




 最恐アルパカ、チャスカ様も同じくで、雑草ばかり食べています。
 フフフ、チャスカらしい、いい写真が撮れた…

 




 芝に混じって生えてきた雑草は、どれもすぐそこのロマスで見慣れた植物ばかり。
 中にはトウモロコシの芽生えなんかもあって、たいへんペルーらしくていいですね。パカリーナが目ざとく見つけて、すぐに食べてしまいましたが。彼女が生まれて初めて食べたトウモロコシの葉です。


  


 日が傾いて涼しくなると、全速力で走り始めたパカリーナ姫。メスのアルパカたちは、いつも夕暮れ時にちょっとハイになります。

 
 



 母チャスカと姉コヤチャも、つられて走り始めます。ここはまさしく、ドッグランならぬアルパカラン。




パカラン、パカラン、アルパカラン…

 
 



 楽しく走ったあとに、corral(動物の囲い)に気づいたアルパカたち。
 (外に放しておくと一晩中食べ続けて、すぐ芝を弱らせてしまいます。なので夜間は、メスもオスもそれぞれの囲いに入れています)




 
 






 おはようございます。移牧の翌日、7月17日です。
 本日も、例年の7月(真冬)ならありえない快晴となっております。


 




 囲いの扉を開けると、しずしずとお出ましになるアルパカ女子たち。

 






 男子修道院からは、女子修道院がこんなふうに見えます。これではアルパカ修道僧たちも、かんたんには悟りは開けませんね…

奥庭(休牧地)  裏庭(オスたちの現在地) 前庭(植え替え作業中)
奥庭(メスたちの現在地) 裏庭(休牧地) 前庭(植え替え作業中)

 



 柵にはりついて覗き見する、アルパカ修道僧たち。




 でも…なんだかんだ言っても、最近けっこう息があっている男子たちです。
 



 奥庭のメスたちは、今日も雑草と芝をおなかいっぱい食べて…





 そのあとはひとしきり、駆けっこです。
 



 私はそこにミルクを持って行き、突進してきたパカリーナに突き飛ばされました…




 そして、丘にひっくり返ったまま見る空の、なんという青さ…
 これはぜったいに、冬のリマの空の色じゃありません。なんて奇妙な年でしょう。





 さて、アルパカたちがいなくなった前庭では、小さな丘をたくさん増やして、そこに芝を植える作業が進んでおります。



 

 いつものように、芝をぽんぽんぽんっと置いたところ。





 ナツメヤシの林(メス用の前庭)も、こんなにうねうねになりました。もちろんこれは、芝の植え付け面積を少しでも増やそうという、飼い主の涙ぐましい努力の結果です。
 でも、もはや花は植えられないこの庭に(花はぜんぶアルパカが食っちゃう…)、せめて地形で変化をつけたい、という意味もあります。

 




 オス用の前庭にも、できるだけ大きな丘を作りました。
 むこうからオスたちが覗いていますが、少なくとも一か月は、芝をそっとしておかないとなりません。




<跳ねるアルパカ写真集>





 奥庭にアルパカたちを入れてから、半月ほど過ぎた8月1日。幸い芝は、よくもっています!

 
 



「あっ!ミルクが来た!」

 



 今朝は、パカリーナがまっさきに駆けつけたので、ついコヤチャより先に飲ませてしまいましたが…

  



 それですっかり、おかんむりのコヤチャ姫。「二番目なら、わらわはもういらぬ!」と、大いに姫らしさを発揮中。(下の白い発光体は、パカリーナ姫のおしり)

 コヤチャは、だいぶ前にいったんは、哺乳瓶にほぼ興味を失ったのですが…
 赤ちゃんのアマルーが、コヤチャのお古の哺乳瓶から飲むのを見たとたん、赤ちゃん返りしてしまいました。次いで生まれたパカリーナにも、大いに対抗心を燃やしており、もしパカリーナだけにミルクを与えようものなら、私の脚に噛みついて抗議します。

  



 これが正しい飲ませ方です。
 まずコヤチャの口に哺乳瓶(岩塩水入り)をつっこみ、それから二頭並べて飲ませれば、万事平和です。


  



 パカリーナは、ぱっと見、コヤチャとよく似た白(系)アルパカですが…
 目や耳、口のまわりの皮膚は、黒っぽい色をしており、そこに真白な毛が生えています。

  



 左右で少し違うアイシャドーもご覧ください。こちらは右目側。

 



 こちらは左目側。なかなか凝ったお化粧です。睫毛も、黒と真白の組み合わせになっています。
 
  



 この日は曇って涼しかったので、メスたちは大いに走りまわりました。
 しばし見事なジャンプの数々と、チャスカ様のオールバック姿をお楽しみください!

 


 
 





 



 
 








 
 


 





 



 
 





 
 


 


 



 仔アルパカたちが、ニンジンやリンゴを食べ始めたのは、コヤチャが七ヵ月目、インティはぐっと遅くて十一ヵ月目、早かったアマルーでも六ヵ月目。
 でもなんとパカリーナは、三ヵ月ちょっと!で、ひとりでパクパク食べ始めました。ほかの仔アルパカたちのように、少しずつ手で食べさせ、味を覚えさせる必要もありませんでした。

 


 生後六か月の今では、もういっちょまえに大人と同じだけ食べます。
 おかげで市場でのニンジン購入量が、また増えました。だいたい十日に一回、14キロ!ずつ買っています。ニンジンがとても安いバンブー市場が近くにあって、本当に良かったです…


 


 
 なおこの日(8月1日)は、涼しくてちょうど良かったので、アルパカたちの首輪の付け替えをしました。
 けっこうな力仕事なので、晴れの日だと大変なんです。

 


 
 チャスキが拘束されているのに気づき、日ごろの恨みを、ここぞと晴らすインティ王子。
 毛刈りのためにチャスキを縛るときも、すぐにインティとアマルーが脚をかじりにやってきます。チャスキは乱暴者で、いつもみんなに迷惑かけていますから、しかたないんでしょうね…

 


  
 チャスカの首輪を替えたときは、パカリーナ姫はチャスカの背に、何度もやさしく鼻づらを押し付けていました。座り込んだ母を案じたようです。
 オスたちの情景とは、ずいぶんちがいますね…


 



 後刻、チャスキの古首輪を、おなかに嵌めて歩いているところを捕獲されたハスミン二世。
 古首輪を調べているうちに、身体を通してしまい、しかもちょうどおなかぴったりサイズだったため、取れなくなったようです。
 はからずもハスミンのおなかは、チャスキの頸の太さと同じ、たいそう立派なハラであると、証明されてしまいました。



2026年6月16日(火) 最低22.5℃ 最高26.5℃ 快晴のち曇り(ぜんぜん冬らしくなりません、エル・ニーニョ現象、ほぼ確定のようですね…)
<さいしょの一か月のパカリーナ>






一見、平和な朝の情景ですが…


 パカリーナ姫は、早くも生後二ヵ月を過ぎました。お母さんのアルパカミルクと、哺乳瓶の山羊&牛ミルクで、たいへん元気に育っています。
 きょうはやっと、生後一か月までの写真は、なんとか載せられそうです。写真の撮りすぎで、ぜんぜん整理がおいつきません。





…授乳疲れのチャスカ様のごきげんがたいへん悪く、
仔アルパカに近づくだけでも、身の危険が伴います




 かわいいパカリーナ姫が伸びをすると、こんなに筋骨隆々としていて、たいへん驚かされます…そらまあラクダの親戚ですものね…




トイレ姿もすっかり安定しました。
 





 その後も、アルパカ女子は前庭、アルパカ男子は裏庭、ときちんと分けています。
 少しでも芝が長持ちするように、更にそれぞれを二分して、パレットで作った柵で仕切りました。
 旧グラナダ王国(奥庭とでも呼びましょうか…)が放牧地として使えるようになるまで、アルパカたちにはしばらく、狭いところでがまんしてもらわないとなりません。




 パカリーナは、おっとりとしていて人懐こく、姉コヤチャの小さなころに似ています。でも水をこわがるところは、コヤチャとまったく違います。
 また幸い、ヒステリー体質の母チャスカにはぜんぜん似ていません!あー良かった。




 チョコレート色のアマルー君を撮ると、顔が真黒につぶれがちですが、この二頭を写すと、しばしばこうなります。眩しい…







 


 



 コヤチャが小さかったころに比べると、アルパカ女子の今の領土は、四分の一の広さしかありませんが、それでも元気にくるくると走り回るパカリーナ。


 



 


 そしてさいごは必ず、お母さんのところへ駆け戻ります。しっぽがかわいいなあ。


 


 それから仲良くトイレタイム。



 パカリーナの胴体のぶちは、だんだんはっきりとした三ケ月型になってきました。インティ王子ではなくて、この仔がキヤチャの生まれ変わりだったのかもしれません。(キヤチャは、月の神の名ですから)

 




 パカリーナの三ヶ月模様と、そっくりな寒緋桜の枯れ葉。ついでにかわいいクルクル巻き毛にもご注目。
 いずれ伸びて、ふわふわに変わるので、巻き毛を堪能できるのは今のうちです。


  


 姉コヤチャは、あいかわらず「二番目の白い母」とみなされて、日々迷惑を被っています。

 
 




 
 




 
 



そして翌日…




 



 
 



 パカリーナはナツメヤシの葉が気に入ったらしく、しばらくガジガジと嚙んでいました。
 アルパカの赤ちゃんは、生まれつき歯が何本か生えているので(その後増えていくようです)、初日からいろんなものをガジガジしてみるのが大好きです。





 植物のセルロースが、ちゃんと消化できるようになるのは、まだだいぶ先です。それでも柔らかい芝だけでなく、木の皮やナツメヤシの硬い繊維まで、ひまさえあれば(ひまだらけですけど)熱心に噛んでは、何かを学習しているようです。 
 



 食事のあと、口元をきれいにするため、砂場ですりすりして、泥棒みたいになったパカリーナ。(あとで砂が乾いて落ちるとき、口のまわりの汚れもいっしょに落ちる、というわけです)。




 …お母さんの毛皮で、口のまわりをきれいにすることも、よくありますが…
 
 



白い睫毛が、朝の光に輝いています








そこに運わるく通りかかったのは、
水浴び後の、上機嫌の姉コヤチャ…



 



 






急襲に怒ったコヤチャに、
反芻中の草を吹き付けられたパカリーナ…


 
 



頸すじが緑に染まったパカリーナ。
しばらくあまりのクサさに、
呆然としていましたが…

 


  



すぐに立ち直るパカリーナ。
急いで逃げるコヤチャの前髪は、
向かい風を受けて
オールバックになっています…

  


  


  



さて、6月の今、
パカリーナはもうこんなに大きくなりました!

 



お化粧濃いめの、なかなかの
美少女アルパカに仕上がってきております

 
  



そして姉のコヤチャは…

 



 …ひとまわり大きくなったパカリーナに、
以前とまったく同じに、日々追いまわされています。


 


2026年5月9日(土) 最低21.7℃ 最高24.9℃ 晴れたり曇ったり
<三日目、四日目、五日目のパカリーナ>





 きょうは生後三日目から五日目まで、つまり4月11日、12日、13日のパカリーナをご覧ください。





 庭の最恐アルパカ、チャスカ様は、初めてのお産のときは、三ヵ月ほど完全な別アルパカになっていました。仔アルパカのコヤチャに対しても、人間に対しても、おっとりと優しくて、観音様のようでした。
 しかし、その(おそらくオキシトシンによる)魔法が続く期間は、出産を重ねるごとに短くなってゆき… 今回は、丸一日ともちませんでしたわ。トホホホ…






短いけれど美しい
パチャカマックの秋を楽しむ母子





 人生三日目とは思えない、がっしり体型のパカリーナ。人懐こいですが、早くもけっこう気が強そうなところが垣間見えます…母親に似ましたね…
 




 お母さんの長ーい頸にあごをのせて、甘えるパカリーナ姫。




 ベテランの母親チャスカは、余裕の子育て中。すべきことはきちんとしていますが、コヤチャと息子インティのようにべたべたすることはなく、あっさりとしたものです。




 それでもぴったり寄り添って歩いていく母娘。



 そのころ裏庭では…
 あいかわらず柵に貼りついているオスたち。



 アマル―王子が哺乳瓶をもらいに走ってきました。もう一歳と三ヵ月ですが、まだ薄めたミルクを飲ませています。
 アマル―は少し気は荒いものの、人間にはよくなついています。私たちに犬の仔みたいにつきまとい、頸すじをぎゅっとしたりもさせてくれます。
 とてもかわいいので、宿六は「ぼくの小さなアマル―犬(mi perrito Amaru)」と呼んでいます。…小さい犬どころじゃなくて、アマル―は私たちを軽く突き飛ばせるほど大きいんですけど。


 ところでオスたちは、とつぜん男子修道院に収容されたことにまだ苛立っていて、ときどきひどいケンカを始めます。
 そういうときは、ホースで井戸水をかけてやるに限ります。




 でもこれは罰ではありません。アルパカたちは、ケンカよりも好きな水浴びを優先するので、その結果、一時的な平和がもたらされるわけです。
 ふだんは憎たらしいチャスキも、水浴びのときだけはかわいくて、ホースの前で大人しく立っています。そしてときどき自分で向きを変えて、全身に満遍なく水がかかるようにします。





 おっとりしたインティ王子もやってきました。

 




 かくして裏庭に、ひとときの平和が戻りました。全員びしょぬれになってごきげんです。
 この三頭の中でいちばんかわいそうなのは、右はしのインティ君です。彼は母コヤチャに溺愛されて育ったので、二歳を過ぎた今でも、なんとなくいつも母親の近くにいて、乱暴なオスたちから守ってもらっていました。
 なのでコヤチャから引き離された今、寂しくてならないようです。新しい状況に、だんだんと慣れてくれることを祈ります。

 



 メスたちのところにも、ホースを引っ張ってきました。芝生の上にたっぷり水を流してやると、競い合ってそこに座り込みます。
 パカリーナは、少し離れたところから様子を見ています。




 シャワーを浴びて上機嫌のチャスカ様。パカリーナは、安全距離をとって、座っています。
 コヤチャは生まれた日から喜んで水浴びしていましたが、パカリーナはまだこわいみたいです。

 
 


 頸を伸ばし、ツチノコ・スタイルで休むパカリーナ。





 可笑しなことに気づきました! この写真のパカリーナ、両眼をぱっちり開いているように見えませんか?
 でも本当は右目を閉じて、うとうと眠っているところです。(警戒心が強いアルパカたちは、よく目を片方ずつ閉じて居眠りしています)。
 それが茶のアイシャドウや白い睫毛のせいで、両眼をあけているように見えるのですね。人の閉じた瞼の上に、いたずらで瞳を描き込んだようなものですね…


 


 ちょっとだけ眠って、すぐまたピリっと起き上がるパカリーナ姫。
 アルパカ新生児の、うとうと眠ってばかりの最初の数日間、というのが、とうとうパカリーナにはありませんでした。チャスカのおなかの中で、たっぷり眠ってから出てきたのでしょう。



 


 近づく私たちに気づいて、頸をうんと伸ばして、空気のにおいをかいで、情報収集しているらしいパカリーナ。
 

 



 パカリーナの右側の顔。
 生まれてすぐは、かわいいピンク色の鼻と口に、たくさん小さなぶちが飛んでいましたが…

 




 …それが生後30日目(5月8日)には、こうなっています!
 いつのまにか、鼻づらと口元が濃いグレーに変わり、ぴりっと整った顔になりました。口と鼻を覆う和毛は白いので、地肌の黒ぶちが広がったようです。



  

 
 生後すぐの、左側の顔。

 
 



 そしてこちらは、生後30日目。ぶちが多くて、少しごちゃついた印象だった左側も、鼻づらの色が変わったおかげで、だいぶすっきりまとまってきました。
 ピンクの地肌が見えていると、なんとなく痛々しい気がするので、私には嬉しい変化です。





そばかす少女パカリーナ
 
 こちらも生後30日目の、正面からの顔。鼻の上に、新しい小さなぶちがたくさん出ています。ゆくゆく鼻すじは全部グレーに変わるのかな?

 
 



 仔アルパカは、さいしょの数週間で、タケノコなみに急速成長するので、目が離せません。パカリーナも生後五日目には、もうこんなに背が高くなりました。「一か月くらいの仔アルパカに見えますね」と、ベンハー君も感心しています。

 ベンハー君は大の動物好きで、かわいい生きものを見ると、一人でいても黙っていられなくなり、小さな声で、「…フフフ…ヒヒヒ…フフフフ……ケ・ボニート(かわいいねえ)!」と、心底嬉しそうに笑います。
 今は、裏庭でアマル―王子をぎゅっとしては「フフフフ…ヒヒヒ…」、ポーチや窓辺でハスミン猫と交流しては「フフフフ…ヒヒヒ…」、そして前庭でパカリーナ姫を見ては、また「フフフフ…ヒヒヒ…」…と、日に何度も、庭のほうぼうから小さな笑い声が聞こえてきます。そのたびに、家の中の私もにっこりします。




2026年5月3日(日) 最低20.6℃ 最高26.5℃ 晴れ
<新着ベイビーアルパカのご案内>






 去る4月9日のこと。外出中の私たちに、留守居役ベンハー君から届いた、衝撃的なメッセージ……
 「またチャスカの出産が始まりましたーー!」……ギャーーーーーーッ!

 …宿六は、翌日からドイツ出張の予定。その準備で右往左往していた最中だったので、私は気が遠くなりかけました。でも気絶する間もなく、「もう生まれて、立ち上がろうとしています!」と届いたのがこの写真。とても軽いお産だったようです。




「どうだ、参ったか!」とでも言いたそうな
チャスカ様のお顔つき…


 あたふたと所用を済ませて帰宅すると、迎えてくれたアルパカ軍団。
 二時間前に家を出たときは、五頭だったのに、今は六頭………
 
 しかも赤ちゃんアルパカは、もう歩いています!
 全体に白っぽい、かわいいメスの赤ちゃんです。
 生まれたてにしては弱々しいところのない、しっかりとした身体つきです。






新着アルパカに興味津々の、
インティ王子とその母コヤチャ







 でも問題は、気性の荒い父チャスキとアマルー王子(チョコレートアルパカ君)。
 「若い(若すぎる)女の子」の登場に、二頭とも興奮してしまい、やたらとちょっかいを出すので、踏みつぶしはしないかと気になります。コヤチャが仔アルパカを心配して、間に入るくらいです。
 なにしろコヤチャは生まれてすぐに、父チャスキに噛みつかれた上に、投げ飛ばされたことがありますからね…
 



 昨年から決めていたのは、「次の仔アルパカが生まれたら、その瞬間からオスとメスを分けて飼う」ということです。
 もちろんできることなら、一生のあいだ、毎年かわいい仔アルパカを見たいです。でも、庭の広さには限りがあります。チャスカとコヤチャも、お産つづきは負担になるでしょうし、お世話係の私たちも、これ以上頭数が増えたら……うーん、ちょっと自信がありません。

 そこでこの日を境に、きっちり分けることにしました。アルパカは大きな群れで過ごす動物ですから、かわいそうですけれど、しかたありません。とりあえずオスたちを、裏庭へ誘導します。





 オスがいなくなっただけで、前庭は別世界のように静かになりました(笑)。そこを、仔アルパカがまだふらつく脚で探検し始めます。
 赤ちゃんアルパカって、歩き始めて数時間のあいだに、必ず壁にぶつかって、「なんで進めないの?進めないの?!」ってやりますね。ベンハー君が、「こうやって自分の世界を認識しようとしているんですよ」と、何やら哲学的なことを言いました。





 動く生き物を見ると、みんなミルクタンクだろうと思って、一所懸命にお乳のありかを探す仔アルパカ。まるで顔にチュッチュッチュッ…と挨拶してくれてるようなので、人間はみなメロメロになります。

 (ベンハー君が手にしているのは、さっきオスたちを裏庭に追いやるために使った棒です…
 全部のアルパカを、同じように扱おうと思っても、どうしてもメスには優しく、荒っぽいオスには厳しくなってしまいます。やはりどんな生きものも、かわいいほうが得ですね…)




 宿六のところにもやってきました。
 仔アルパカの口がびよーんと伸びて、必死でお乳を探しているのがわかります。






 剪定したナツメヤシの葉を、コヤチャが目ざとく見つけて齧り始めると、すぐに仔アルパカも近づいていきます。




 なんともう、ちょっと齧ってみています… 二時間前に生まれたばかりなのに!





 ほんとこの赤ちゃんは発育が良くて、すでに力強い足取りで、そこらじゅうを見て回っています。
 でもやっとおとなしく座ったので、近づいて模様を観察してみましょう。どんな色柄の仔が生まれるか、まったく予想がつかないのは、アルパカ出産時の大きな楽しみです。

 




 全身は、ところどころベージュがかった白。そこに茶色のぶちが、ほんの少しとんでいます。
 kotetsuさんの表現では、クッキー&クリーム・アイスクリーム。実においしそうなたとえです。
 でもどうやらすくうときに、特にクッキーが少ないところが当たったようですね。それもまたおいしそうですが。

 



 真白で清楚系?の姉コヤチャとは違って、目のまわりにしっかりお化粧しているので、なかなか華やかな美人になりそうです。特に顔の右側は、きれいに整っています。
 唐突にひとつだけ飛んでいる身体のぶちも気になりますが、まだ毛が湿っていて(ほんと生まれたてですもんね…そうは見えないけど)、どんな形なのかよくわかりません。




 顔の左側は、口元にインティ王子風のブチがとんでいます。
 こちら側は、いつも口をU字型に開けてあくびをしているような、愉快な顔に育ちそうです。

 
 


 よく見ると、睫毛は白くて、目頭と目尻にだけ茶色のアイシャドーが入っています。なにか高等技術を駆使したお化粧でしょうか。




 仔アルパカが芝の上を転げていると、姉のコヤチャが近づいてきました。


 


 あ!足の裏のクッションは、黒ですね。全身白のコヤチャの場合は、足の裏はベージュピンクなのですが。


 


 生みの母のチャスカは、いまは必死でお食事中。そのあいだ、コヤチャがずっと赤ちゃんに付き添っています。
 赤ちゃんの左耳の上に、切り傷があるように見えて、ベンハー君が大慌てしていましたが、これも小さなブチでした。良かった。

 



 顔を優しくなめてから、長い耳をパクっとくわえて、きれいにしてやっています。
 コヤチャは、自分の仔ではない赤ちゃんには、いつも「初日だけ」、とっても優しいのですよね…

 




 姉のコヤチャにしっかりなめられたので、耳が湿って、ピンク色の地肌が見えています。


  

 コヤチャはその後も、何度も赤ちゃんに近づいては、ちゃんと息をしているのを確認しているようでした。

 昨年3月、コヤチャは真白なメスの赤ちゃんを、早産で失いました。生まれ落ちてすぐ、そのまま静かに息を引き取ったので、コヤチャもまもなく忘れて、心身ともに早く回復できたのは幸いでした。(その赤ちゃんはRuntu(たまご)ちゃんと名付けて、庭に葬りました)。
 そんなこともあったので、コヤチャは本能的に、元気な仔アルパカはそれだけで嬉しいのかもしれません。

 
 



 久しぶりに、コヤチャと母チャスカが、仲良くいっしょにエサを食べています。
 こうしてみると、コヤチャでかいですね!いつのまにか、母チャスカより大きくなってたのね…。





 満足そうな母チャスカ。でもまだ身体は授乳準備が整っていなかったらしく、仔アルパカはなかなかお乳を見つけられません。
 そこでこの日の昼から、哺乳びんを与え始めました。よほどおなかが空いていたのでしょう、最初から一気に100mlも飲んで、私たちをびっくりさせました。

 
 



 この人工哺乳が功を奏し、牛ミルクで元気いっぱいになった赤ちゃんが、めげずに何度でもお乳を探してチャスカのおなかをつつくので、数日でたっぷりと母乳が出るようになりました。

 



 さて、そのころ裏庭では…
 とつぜん半減した群れの現状に、不安でいっぱいのオスたちが、夕闇迫る中、立ち尽くしていたのでありました…
…
 




 オスたちには気の毒なんですけど、今後、よほどの状況の変化がない限り、「これが最初で最後の六頭全員集合写真」ということになりそうです。
 
 
 




 こちらは生後二週間の、すでに二回りほど大きく育った仔アルパカ。
 この日、パカリーナ Paqarina と命名しました。


 




 生まれた日のこの写真と比べると、わずか二週間で、見ちがえるほどがっしりと育ったのが、よくわかります。

 名前の「パカリーナ」はケチュア語で、人間やさまざまな動物、植物が初めてこの世に生まれ出た場所、起源となった場所…泉や大きな岩や洞窟など…、あるいは「朝」をあらわすことばです。
 響きがかわいくて選んだ名ですが(スペイン語化してパキータと呼んでも良さそうですし…)、でもあとから考えると、パカリーナ姫の白い胴に、ぽつんと飛んだ茶色のぶちが、秘密の洞窟への入り口…と見えないこともないですね。
 

 

<二日目のパカリーナ>

4月10日
生後2日目



 
 おはよう、美人ちゃん!
 右の写真は、同じく生まれて二日目のコヤチャ姫(パカリーナ姫の姉)。
 パカリーナと比べると、もっと幼く弱々しく見えます。特に毛なみが、コヤチャ姫のはアストラカンそっくりに固くクルクル巻いていたのに、パカリーナ姫の毛はよく伸びて、巻き毛が解けかけているのが大きな違いです。




 アルパカの妊娠期間は、12か月から13か月、とのことですから、パカリーナ姫はたっぷり13か月チャスカのおなかにいて、育ち切ってから出てきたのかもしれません。
 昨年のカレンダーを見ると、25年3月9日に、アマルー王子出産後一か月のチャスカが、チャスキと仲良くしていた…とメモしてあるので、ぴったり計算も合いますし。




 肩のうしろあたりに飛んだブチは、半月型のようです。
 こういう、妙なところに気ままなブチが飛んでいるパターンは、ふつうはアルパカよりもリャマに多いですね!




 だんだんとお乳が出始めたらしく、いつ見ても、パカリーナ姫はお母さんのおなかにぶらさがっています。
 飼い主的には、実にほっとする光景です。
 



 女子たちは、うるさい男子がいない平和を満喫しています。
 …いえもしかすると、男子たちの不在に、そもそも気づいてすらいないようにも思われます。ハハハハ…人間界でもありがちかも。



三者三様の心の叫び…

 男子たちのほうは、いつも女子たちの姿を探して、柵に張り付いて過ごしています。
 今に慣れるでしょうけど、やっぱりちょっとかわいそうですね…



 草を食むお母さんのそばで、安心してうたたねするパカリーナ姫。



 私たちが近づくと、さっと可愛いしっぽをあげて、挨拶します。
 こうして尾を上げるポーズは、自分より強そうな相手に警戒しつつも、「私は無害な仔アルパカです、いじめないで仲良くしてね」と友好的なメッセージを送っているサイン…のようです。





 でもパカリーナ姫は、コヤチャ姫やインティ王子の幼少時のように、長時間眠っていることはほとんどありません。




愛嬌を振りまくパカリーナ。
 



 ベンハー君の末娘のマグノリアちゃんも、かわいい新着仔アルパカに目を奪われています。
 





 マグノリアちゃんが、「ねえ、この赤ちゃん、どこから持ってきたの?」と聞くので、「きのう急に、チャスカのおしりから出てきたのよ」と真顔でこたえると、困惑した顔をしていました…フフフフ… 
 マグノリアちゃんは、チャスカにつばを吐かれたことがあり、その衝撃のゆえか、アルパカのことをまとめて「チャカ」(チャスカの言いまちがい)と呼びます。

 あっ、パカリーナは生後二日にして、もう全速力で走り回っていますね。











いつも母か姉のどちらかが、パカリーナを見守っています。





 パカリーナは、うるさいオスたちに踏まれたり噛まれたリする危険のない、平穏な幼少期が送れそうです。(まあじきに、チャスカ母さんの怖さにも触れるでしょうから、完全に刺激に欠ける日々にはならないでしょうね…)





 濃いチョコレート色の仔アルパカ(アマル―君)の、みっしりした存在感も特別ですが、白アルパカの夢のようにぽわっと輝くところは、また別のかわいさですね。





 「パカリーナ」という名の後付け理由となった、茶色のぶち。
 お弁当用にチョコレートをひとかけら、持って生まれたのかもしれません。



 パカリーナは、春11月生まれのインティ王子と同じに、とても幸運です。
 真夏が過ぎた今は、ヒアリやモスキートが少ないので、まだ薄い毛皮ごしにチクチク刺されずに済んでいます。




 向こうのなにかに気を取られながらも、しっぽは私に挨拶している、かわいいパカリーナ姫。
 一年ぶりの、生まれたて仔アルパカのかわいさ、やはり、おそるべし…です。

 私はまだ60代はじめの若さ!なので(…年齢の重みはまだ感じていません、生まれたときから疲れ果てていたので、体力の落差が少ないおかげでしょう)、先々、あと何回かは、仔アルパカを庭で育てたい気もしますね…。インティ王子とアマル―王子にも、いつかは似合いの王女を見つけてあげたいし…



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